サンロフトの本とテレビの部屋 -330ページ目
2006年06月11日(日) 18時00分13秒

壮大なロマンだった……図説「満洲」都市物語

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満洲には、壮大なロマンがあった。というと、顔をしかめる人もいるかもしれない。かつて、日本は国土より遥かに広い地域を支配していた。というと、ますます拒絶反応を示す人が増えるだろう。
ハルビン、大連、瀋陽、長春。それらの都市名の1つや2つは、戦前戦中を舞台にしたドラマ等で耳にしたことがある筈。にも関わらず、それらがどんな都市なのかは誰も知らない。戦前、いやもっと遡っても、世界の主要都市のイメージはある程度湧くに違いない。我々が旧満洲の都市について知らないのは、葬りたい過去だからであろう。この本では、各都市の成り立ちや満洲自体の解説も書かれていて、解りやすい。
しかし、本当のウリは、現代と過去の写真や図版だろう。当時の建物がたくさん残っていることに、まず驚かされる。日本ではこの時期、和洋折衷ともいえる独特な建物が多く建てられたが、ここで見られるのは、和洋中折衷ともいうべき独特のデザインの建物ばかりだ。
建物の一部に中華風の意匠が付け加えられたという、単純なものではない。どの部分が中華風かと問われれば、具体的な箇所を挙げることは出来ない。「ああ、満洲っぽいな」としか表現できない共通の雰囲気があるのである。これをもって、「満洲の文化」だと言うのは、さすがにはばかられるか……。

2006年06月08日(木) 17時55分59秒

悲劇はドミニカだけではなかった

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随分たくさんの本を読んでいるが、これは、ここ最近で最も不愉快な本であった。内容がつまらず損をしたのではない。書かれた事柄に憤りを感じたのだ。
連日報道されているドミニカ移民訴訟。昨年NHKで放送された、ブラジル移民を描いたドラマ『ハルとナツ』。そして、この本。かつて日本が行った移民政策について、ようやく関心が高まってきたようである。
移民に対する以前の印象は、美談であった。異国での開拓が過酷なのは当たり前であり、現地でどんな目に遭おうとも、今風に言えば移民者の自己責任で片付けられてきたためだろう。
外務省の無責任な移民計画は、現地の事情を知らなかったという怠慢の産物ではない。裏にはもっと悪質な企てがあったのだ。移民に関する予算から、彼らが不正に得た莫大なカネは、いったいどこへ消えていったのか?

余談だが、近頃の若い世代の気質として、自分自身に関することでは激しく怒っても、こうした社会的な問題に対しては、あまり怒らなくなったと言われる。確かに、学生運動の時代のような騒ぎも困るけど、この本でも読んで独りで大いに怒って欲しいものだ。泣ける本ブームの次に、怒れる本ブームは来ないかな。
2006年05月12日(金) 18時11分57秒

「いじり」って結局「いじめ」だよな

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りはめより100倍恐ろしい
木堂 椎著 角川書店 1260円

17歳という年齢より、全文が携帯電話で書かれたというのがショッキングだった。メールの速打ちが当たり前の昨今、高校生たちにとってはさして奇異ではないのかもしれない。私が彼の年齢の21年前は、パソコン用ワープロソフトが普及しはじめた時代だった。単漢字変換から熟語変換、文節変換。ついには、連文節変換方式までもが登場した。手書きで完成させた文書をワープロソフトで清書するのが当然であり、小説をいきなりワープロソフトで書き始めるなんて、まず考えられなかった。と、当時を振り返ってみる。あの時代の先鋭と今のこの先鋭は、書く道具として似通っている。

閑話休題。不思議なタイトルは、「いじり」の「り」と「いじめ」の「め」を表している。いじめられるより、いじられる方が100倍恐ろしいというわけだ。お笑いの用語としては定着しているが、「いじり」をこういう形で使ったのは著者の画期的な発明であろう。だが、この小説中で行われる「いじり」は、昔から「いじめ」の一形態としては存在していた。私が彼の年齢の頃にも、さらに前にもあったろう。

実際、私も実話を元にこれに類する小説を書くことを何度か試みた。うまくいかなかったのは、実話を元にするとどう変形させようが人に迷惑がかかるからである。著者の年齢を考えると、なおさらだ。モチーフになったエピソードがあるにせよ、恐らくは100%近く創作なのだろう。そう考えると、ありがちな話だか、これを全て考え出した著者の力量はたいしたものだ。ただし、いくらなんでも、あのラストは無いだろう。もちろん、ここに書きはしないが、読み進むうちに9割の人が予想する結末だ。残りの1割は予想を外すのではない。作者以上の凝った結末を予想したのだ。

小説として面白い(愉快・不愉快にかかわらず)かという観点で選ぶなら、もっと面白いものはたくさんあるだろう。が、なぜこれを読んだかといえば、それほどの魅力があったからである。いやぁ、身につまされる。これほど若く先鋭的なテーマと手段で書かれたものが、20歳以上上の私にも懐かしささえ感じられることに、驚かされた。あるいは、本当に先鋭的な作品は審査員たる大人たちの目に留まっていないのかもしれない。

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2006年05月06日(土) 18時21分03秒

目がチカチカする

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それは、写真の撮り方なのかもしれない。しかし、ほとんどのページに、薄暗い店内にゴテゴテした内装、明るすぎるわけではないが目のチカチカする照明が見られる。

歴代の類書を見てきたが、70年代、80年代のシンプルな店内写真とは全く異質な世界が広がっている。デザイナー毎の個性より、時代性の方が遥かに強い。和・洋・中の差はあっても共通したテイストが出てくるのは興味深い。

違和感と疑問は消えないが、これが現代の飲食店のインテリアデザインであることに間違いは無さそうだ。

2006年05月03日(水) 16時55分09秒

CM NOW Vol.120 2006年05/06月号

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←『雑誌のオンライン書店Fujisan.co.jp』(定期購読)

近頃、CM(TV CF)に物足りなさを感じる。特に、CMをテーマとしたアイドルグラビア誌ともいうべき『CM NOW』においては、低調感を否めない。かつては、リハウス、なっちゃん、マツモトキヨシ等、CM発のアイドルが多くいた。しかし、今ではアイドル、女優、歌手、モデル等、他の分野である程度知名度のある人たちが、CM好感度でも上位にある。荒巻レイチェル、マッケンジー・ハミルトンら、CM以外では見たことのない人もいたが、彼女たちにその後の展開はあったのだろうか?
『CM NOW Vol.120 2006年05/06月号』は、表紙・長澤まさみ、裏表紙・黒川芽以というこの雑誌には異例の両A面。表紙に2ショットじゃないのは、別々に撮影されたからだろう。連載最終回スペシャル(19ページ)は見ごたえ十分。巻頭特集・宮崎あおい(16ページ)。これは過去のグラビアの総集編+インタビューなので、ずっと読んでいる人にはあまり意味は無いだろう。思えば、3人ともジュニア・アイドルブームの生き残りである。黒川芽以の出世作(?)『テツワン探偵ロボタック』から、はや8年。
ただいま、定期購読が5050円→4800円のサービス期間中。ここは、年に1回程度(もう少し少ないか?)、定期購読キャンペーンがある。これまでは、特製のポストカードやトレカ・プレゼントだったが、料金割引はおそらく初めての試みだ。

玄光社『CM NOW Vol.120 2006年05/06月号』
2006年04月13日(木) 18時00分58秒

この分厚さはなんだ!? ~Memo男の部屋2006年5月号

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←『Memo男の部屋2006年5月号』(monoONLINE)

 異様な分厚さと若干高い特別定価が、購買意欲をそそる。しかし、この付録は微妙である。オーガスト・テーブルなる内田繁デザインのミニチュア家具は、これ一つだけ持っていてもピンとこないからだ。何年か前の『CasaBRUTUS』に奇妙なイスのミニチュアがついてきたことがあったが、あれもなんだかなぁ。あれには色違いがあって、後に全色セットが売り出されたりしたんだな。
『Memo男の部屋』は建築雑誌ではないが、今月号のように建築の記事が少ないと拍子抜けしてしまう。これら一連の「大人の男」をターゲットにした雑誌群には、明確なジャンル分けがないように思う。ファッション寄りの『LEON』に、車、時計等のモノの要素を強めると『ラピタ』、ライフスタイルの方へ傾けば『男の隠れ家』、カバーする範囲を広げると『BRUTUS』、そこにデザインの要素を盛り込めば『pen』、モノはモノでも高級品に限らず全商品網羅なら『モノ・マガジン』、そこに業界の動向を加味すると『日経トレンディ』、そこから買うための情報のみ取り出せば『特選街』か。まあ、最後の2誌は別ジャンルだな。
 これらの中で、『男の隠れ家』、『BRUTUS』、『pen』にはよく建築が取り上げられる。『Memo男の部屋』に至っては毎号記事があるし、下手をすると何号も続けて建築が特集されるのだ。その点で『CasaBRUTUS』に最も近いかもしれない。来月の特集も「男はいつまでも特別な部屋好き!」。肝心の今月号に関しては、あまり書くことは無い。
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2006年04月06日(木) 18時32分37秒

表参道ヒルズの存在感は圧倒的

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『新・東京のキーワード100』は毎年(?)恒例の企画。よくネタが尽きないものである。表参道ヒルズがトップに来るのは時期的にも当然だろう。本家『BRUTUS』誌も含め、安藤忠雄の記事がやたら目立つなぁ。記事にしやすい建築なのだろう。なにしろ、デザインが見える。『新建築』、『近代建築』等の専門誌の論文を読んで、ああなるほどと気づかされるのもいいが、表参道ヒルズのように解説なしでも一目瞭然の建築は、CasaBrutusで見たいものだ。
 記事中の「床の敷石のパターンが街路と同じ」という記述は親切だ。建物内部のスロープが外から連続した空間なのだとは、行った人なら誰でも気づく。しかし、写真だけではまず目がいかない。ワイドショー等で一通り紹介されたが、そこに言及したものは皆無だった(全ての番組をチェックしたわけではないが……)。
 あとは、オスカー・ニーマイヤー関係の記事が見どころか。
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2005年08月13日(土) 18時34分17秒

現代のアノニマスデザイン

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傑作文房具100


2005年08月12日(金) 17時39分38秒

ポッカ男よ永遠に

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図解誰かに話したくなる社名・ロゴマークの秘密


資生堂の花椿マークが好きだ。「SHISEIDO」のロゴも洗練されている。いずれも、1974年から変わっていない。
こんなに長期間変わっていないロゴやマークは、実は珍しい。
一見、同じように見えても、数年おきにマイナーチェンジを繰り返している場合が多いのだ。



漢字からカナやアルファベットに、写実からデフォルメされたキャラクターにと大幅にイメージを変えるのは、同時代性を考えれば納得できる。
しかし、数年おきにこれをやっている企業には、不信感さえ抱く。
一時期のTBSがそうだった。長年使ってきたロゴを急に軽いイメージに変えたかと思ったら、すぐに地味なものへ変更した。あの時期、社内でもめごとでもあっただろうか?



一方、並べてみなければどこが変わったのか分からないような変更には、どんな意図があるのだろう?
それは、最初のデザインに問題があったのだと思う。ほんの数年で、古臭く感じるような底の浅さゆえ、常に近代化を要求される。
いや、古臭くなっていないにも関わらず、何か手を入れたいという病的な要素の方が大きい。



もう一つ、別の理由でマイナーチェンジを続けたのがポッカ缶コーヒーの男の顔である。長くカールしたモミアゲのワイルドな男。

長髪が廃れて久しい1987年にはカールがカットされ、1992年にはモミアゲがさらにカットされて耳が出る。表情もワイルドさを失いった。
1994年には細かい線が整理されのっぺりした感じになり、とうとう現代のツルっとした顔に至った。
完成した絵に(しかも、おそらく他人が)手を加えることには、賛同しかねる。


この本には、大きな変更だけでなく、細かいマイナーチェンジも取り上げられている。
ロゴやマークの変遷は、マイナーチェンジの歴史ということだろう。

2005年08月11日(木) 17時57分11秒

くちぶえふいて……と思わず口ずさむ

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懐かしのNHKこども番組コレクション


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