●思い出は美化される?
●思い出は美化される?
3年近く続く昔話の中で、思い出を美化しているのかな、と思ったことが何度かあった。しかし、それは逆かもしれない。
今までも、過去の出来事を、今まさに体験しているがごとくリアルに思い出せると思っていたのだが、40年の間に思い出が劣化してどこか不鮮明になっていたようである。
先日から、現実と変わらないほどリアルに思い出すことが増え、近年の疑問が解消していった。美化していたと思っていた思い出が、実は現実に近く、今思い出している事柄こそが劣化していたということだ。
例えば、中村麗乃似のモデルっぽい彼女。卒業記念アルバムや社会科見学時のスナップ写真を見ると、思ったほど可愛くなくて、中村麗乃には到底及ばない。可愛いと思ったのは、思い出の美化に過ぎなかったのではないかと、思っていた。
ところが、昨日、不意に彼女をリアルに思い出し、その可愛さに驚いた。なるほど、中村麗乃に負けないくらいに美しい。小6の時、何度もボロクソにバカにされ、そのたびに性格の悪さに冷めたものだが、それでも顔を見ると好きになってしまう。その不合理さは、合理的だった。
「思い出を美化している」と言うけれど、それは思い出自体が不確かになっていて、思い出を美化したと錯覚しているんじゃないかな。