●夏休み | サンロフトの本とテレビの部屋

●夏休み

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子供の頃、これほど楽しみにしていたことは無いだろう。しかし、今思えば、そんなに自由だったわけでもない。

小3ぐらいまでは、毎朝ラジオ体操があった。終業式の日にスタンプを押す紙が配られ、それを首からかけて出掛けたと思う。通学班の集合場所で、担当の大人がハンコを押してくれるのだ。

メンバーが揃うと、いつもとは逆方向の氷川神社(現・草加神社)へ向かう。ラジオ体操は、子供会単位で行われていたのだ。数十人、いや、100人近くいたかもしれないな。各班の班長が前へ出て手本を示すのだが、ラジオ体操第二を覚えていることに感心したものだ。

早起き自体はさほど苦痛では無かったが、学校生活にも似た団体行動がイヤだった。近所(同じ子供会)に好きな人がいたわけじゃないので、学校へ行くより楽しみが無い。

しかし、「オレたちはまだマシだな」と思っていた。ラジオ体操の用紙は7月下旬から8月いっぱいまでだが、わが校は8月10日頃までで終わりだったからだ。夏休みいっぱいラジオ体操じゃ、休み無しに等しい。どこの地域か知らないけど、そんな人たちを気に毒に感じていた。

8月の上旬と下旬には、登校日があった。学期末いや各週末だった気もするが、上履きは家に持ち帰っているわけで、その日だけ上履きを持っていったのかどうか、まったく覚えていない。