●そして、惑星は頑丈になった…… | サンロフトの本とテレビの部屋

●そして、惑星は頑丈になった……

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ヤマト特番で宇宙戦艦ヤマト2202第三章「純愛篇」本編冒頭10分が公開された。250万隻もの大戦艦が筒状の巨大砲を形成し、11番惑星の人工太陽を利用して地球を破壊するという、大げさな話。これほどスケールを拡大したのに、逆にスケールが縮んでしまった珍事を、いまだかつて見たことがない。

旧作だったら、テレザートに展開中のゴーランド艦隊を太陽系へ派遣すれば、地球ぐらい破滅ミサイルで簡単に破壊できたろう。さらにメダルーザも同行すれば、地球艦隊が抵抗する余地もなし。旧作の場合、地球の破壊は目的じゃなかった。邪魔な地球艦隊を壊滅させ、地球を無傷のまま大帝に渡すのがバルゼーの任務。しかし、地球を破壊してもいい2202のガトランティスが、毎度回りくどい攻撃を仕掛けてくる理由がわからない。

逆に、件の破滅ミサイルやヤマトIIIの惑星破壊ミサイル(プロトンミサイル)のせいで、旧作シリーズでは惑星が簡単に破壊されると印象づけてしまったのかもしれない。実際、波動砲で惑星を破壊したことはない。これで、2199でガミラスが地球攻略に手間取った理由が合理的に説明できる。2199では移民目的じゃないから地球そのものを破壊しても良かったが、それは極めて困難だったのだ。

大帝自らヤマトの波動砲封印について語り、古代と直接話し合うあたりも、スケールダウンの感が否めない。旧作では、サーベラーからナスカまでヤマトをバカにし放題だったが、2202ではバラン星でのヤマトの波動砲に一同驚く始末。ヤマトを危険視するなら、先日浴びたばかりのアンドロメダの拡散波動砲もヤバイとは思わないのか? ヤマトは撃たないけど、アンドロメダは撃ち放題なんだぜ。毎度のことだが、すべてがちぐはぐ。

関連ページ YouTube『『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第三章 純愛篇 本編冒頭10分【期間限定公開】』