●モノポール大作戦・前編 | サンロフトの本とテレビの部屋

●モノポール大作戦・前編

●ヤマトIII待望論
系外惑星が続々発見されている今、それらの惑星を巡る第二の地球探しの旅には見せ場がある。ヤマトIII放送時には、系外惑星など1つも見つかっていなかった。リメイクの動機としては十分だろう。最新の観測データに基づくならば、ヤマト2の地球防衛軍タイタン基地も現実的じゃない。

 

ヤマト2202で、地球がガミラスの同盟国になったのには違和感がある。2199と方舟の後ではそうせざるを得ないが、2199の戦いの意味がまったく分からない。同盟国と言っているが、復興が始まったばかりの地球から、かなりの規模の艦隊を出さなければいけないとは、植民星並の扱いではないか? シュルツなど他民族の兵士たちがガミラス艦に乗艦していたのに比べても、地球側の負担が大きすぎる。

 

そもそも、2202で同盟国になれたのなら、シュルツによる植民星化はなぜ失敗したのか? 地球側にメリットが伝わっていないばかりか、数年も費やした挙句、地球を焦土と化し、人類を滅亡寸前にした。あと1年かけて人類を滅亡させて帰還したとしても、大変な失態。なぜ、早い段階で更迭されなかったのか不可解である。

 

2202の結末は不明だが、ヤマトIIIのように地球がボラー連邦にもガルマンガミラスにも属さない、という展開は既に不可能である。が、ガミラスの同盟国たる地球のヤマトが、敵対するボラーのラジェンドラ号を助けるという展開は、ドラマになり得る。ガミラスに利用され続けるか、ボラーへ鞍替えするかの葛藤。芹沢が暗躍しそうな話じゃないか。ガトランティスや暗黒星団帝国も滅亡しなかったら、完結編は賑やかな話になるな。

 


●モノポール大作戦・前編
小1で最大のブームは磁石だった。ある日、理科の教材として馬蹄型磁石2つと鉄の棒のセットが配られた。しかも、各自家から磁石を持ってきていいとあって、友人たちは皆ハマっていた。学校裏の駄菓子屋兼文具店「タナカ」や西友等で面白い磁石を探したものだ(ダイエー開店は翌年)。

 

私はふと思い出した。家の4畳半の地袋に、壊れたレコードプレーヤーがあったことを。スピーカーに磁石が使われているはず。家で留守番している時、分解を試みた。玩具や家電の分解・組み立ては度々やっていたので、簡単にスピーカーを取り出すことができた。しかし、周囲の金属を取り外すのは不可能だった。

 

帰ってきた母は驚いていた。分解して組み立てられなかったことは一度もなかったが、今回はレコードプレーヤーがバラバラになっていたからだ。と、私は思ったのだが、母の驚いた理由は違っていた。プレーヤー機能は壊れていたが、ラジオ機能はまだ使えるから取っておいたのだという。普段、別のラジオを使っていたので、ラジオ機能があったとは思いもよらなかった……。

 

次の理科の日、私はその磁石を持って行った。周囲の金属は父に取ってもらった。授業では、磁石に釘を付けた。磁石と釘の間に下敷きを挟んでも釘は付くが、鉄板を挟むと釘は付かない、という実験。ところが、私の磁石は鉄板を挟んでも釘が付いた。その圧倒的強力さに皆釘付けになった。

 

以前住んでいたアパートの隣に、家族ぐるみの付き合いの家があった。そこへ行った時、磁石の話になった。私の兄的存在の彼が、近くの粗大ゴミ置き場にテレビが捨ててあったから、スピーカーの磁石を取り外そうと言い出した。で、苦労して取り外したものの、強さは思ったほどでもなかった……。