●『笑っていいとも!』最終回とフジテレビ型「笑い」の終焉 | サンロフトの本とテレビの部屋

●『笑っていいとも!』最終回とフジテレビ型「笑い」の終焉

●『笑っていいとも!』最終回とフジテレビ型「笑い」の終焉
歌うオープニング、豪華な出演者たち、重厚な終盤。そして、お決まりのラスト・メッセージ。まさに万感の思いで観た。私事だが、全放送回の約5分の4を観た計算になる。人生でこんなに観た番組は無かったし、今後も無いだろう。『笑点』、『サザエさん』の方が長寿だが、ここ10年ほどはほとんど観ていない。私にとって、いいともは趣味趣向が変わってもずっと観続けられる稀有な番組であった。


いいとも終了は、フジテレビ型の「笑い」の終焉を意味するのかもしれない。フジテレビのバラエティが躍進したのは、80年代初頭の漫才ブームを作った『THE MANZAI』からで、『オレたちひょうきん族』、『笑ってる場合ですよ!』でそのスタイルが確立された。若い人は知らないだろうが、70年代のフジテレビのバラエティはパッとしなかった。いいともの枠では70年代から生放送バラエティが放送されており、アルタからの中継も『笑ってる場合ですよ!』より以前からだったという。なぜ伝聞なのかといえば、リアルタイムで体験した私自身、それらの番組がまったく記憶に無いからだ。


いいともがマンネリ化したとか、ハプニングのない予定調和になったとか言われるが、フジテレビ型の「笑い」が視聴者の趣向から外れてきたのが、凋落の最大の原因だと思う。もう、フジテレビ伝統のお笑い番組って『めちゃイケ』しか残っていない。70年代のように、再びパッとしない時代へ回帰していくのかもしれない。


●雑感
今月は体調不良に悩まされた。半分は不調でさらにその半分はダウンした状態。
カタカナのトレース完了できず。来月には次の課題に入らねばならず、スケジュールは厳しい。


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