●『平清盛』雑感 | サンロフトの本とテレビの部屋

●『平清盛』雑感

●『平清盛』雑感
視聴率が11%台まで下落したという。よく話題となる画面の汚さは関係ないだろう。『龍馬伝』だって汚かった。特に弥太郎は観るに耐えないほどだった。それに比べたら綺麗な方だ。
やはり、『平清盛』の欠点はストーリーの薄さだろう。起承転結ならぬ起承結や起転結の回が多い気がする。毎回、観終わった後に妙な虚しさを感じる。だが、私はだいぶ慣れてきた。
1クールドラマの感覚でストーリーを凝縮すると、4クールドラマでは全体の流れがよく分からなくなりがちだ。だから、1話1エピソードに限定した方が、全話観終わった後にそれこそ大河的なストーリーがイメージとして残るのかもしれない。


テレビがダメになったという批判には、そんなことはない、と反論したいし、ドラマについてもそうだ。『家政婦のミタ』のヒットはイレギュラーに過ぎず、去年のドラマはほとんどが10%を挟んだ攻防だった。
だから、『平清盛』は標準的なドラマの視聴率といって言いんじゃないかな。朝の連続テレビ小説ともども、高視聴率獲得が使命という状況は制作者を萎縮させるばかりだ。
確かにドラマというジャンルは行き詰っているが、それだけに常に新しい試みがなされている。それが不発の要因にもなっているが、視聴者が離れたら新しいドラマは生まれなくなる。
『平清盛』は初回からこのあたりまで観続ければ、独特の手法にも慣れて面白く感じるようになる。ストーリーは別として、キャラもののドラマと考えれば、これほど登場人物一人一人のキャラが立っている作品は珍しい。


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