【書評】さくら日本切手カタログ2012 | サンロフトの本とテレビの部屋

【書評】さくら日本切手カタログ2012

『さくら日本切手カタログ』は毎年4月20日頃、切手趣味週間の前後に発行されてきた。恒例行事である。前年版から約15ページ増えて184ページのオールカラー。価格は据え置きの800円だ。
そして、2011年は、1971年から10年毎に日本で開催されている国際切手展の年だ。多くの郵趣家が長い収集歴を持つ現代、これも恒例行事といっていい。カタログの巻頭特集にもなっているが、簡単な紹介にとどまる。その他の内容は毎年ほとんど同じなので、コメントすることは無い。


巻末の切手商広告が、一番有用かもしれない。高齢者主体の趣味とはいえ、通販サイトを構える切手商は少ない。未だに切手同封でカタログ請求し、郵便振替や定額小為替で送金するという20~30年前のスタイルが続いている。何十年も前から通販が当たり前だった業界ゆえ、かえって転換しにくいのだろう。


「ボストーク日本切手アルバム」は、2010年で第17巻に達した。第4巻までは1巻10年以上かかったのが、切手ブームが去った1986年から徐々に発行種数が増えて3年~数年で1巻となった。爆発的に増えた1999年~2001年までは年に1巻となったものの、2002~2007年までは2年1巻と半減した。ところが、2008年からは再び年に1巻に。
売られている以上いくらかの需要はあるのだろうが、いやはや不可解だ。


久しぶりに、切手アルバムの国立公園切手のページを開いてみた。
第1次国立公園は低額面のものが飛び飛びに入っているのみ。タトウつき小型シートの完集もハードルが高いが、小学生にとっては単片さえ手ごわかった。今なら買えないわけじゃないが、今さらという気もする。
第2次国立公園は完集した。カラー印刷が当たり前の時代の切手だが、単色印刷が美しい。カタログの広告には、第2次国立公園52種がたった800円で出ていて、時の流れを感じさせる。貨幣価値の変化を加味すれば、1970年代の1/5以下だろう。


さくら日本切手カタログ2012

さくら日本切手カタログ2012
価格:800円(税込、送料別)