本田亮「ムズカシそうなSDGsのことがひと目でやさしくわかる本」 | 世界文学登攀行

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世界文学の最高峰を登攀したいという気概でこんなブログのタイトルにしましたが、最近、本当の壁ものぼるようになりました。

いつもは中公新書のナンバー順に新書を読むことによって、むりやり自分の興味のある分野を開いてきた感じがあるけれど、久しぶりに、興味のある分野の勉強をしようと思った。
それが、SDGs(エスディージーズ=Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)である。

たまたま中公新書でもずばり「SDGs」を取り扱っていることから、いずれそちらも読むつもりであるが、入門編としていかにも易しそうなものを手に取ることにした。
イラストレーターの本田さんという人が(「ピッカピカの一年生」のCMを作ったりした人なんだって)、SDGsに定められている17の目標、169個のターゲットのうち、主要なものをピックアップして、エッセイ風にまとめたものである。

日本でもそのSDGsのアイコンなどを見かけるようになったが、日本にいるとピンとこないものも多い。
ターゲット2-2「あらゆる形の栄養不足をなくし、子どもから女性・高齢者に至るまで、すべての人の栄養ニーズに応えよう!」なんていうのは、どうしても貧困国を想像するし、悪く言えば、人ごとのようにしか感じない部分もある。
著者は、世界の各地で様々な活動をしてきた人らしい。
そこで見たリアルな事象に当てはめて、こういうターゲットについて説明してくれる。

正直、ターゲットについて、書いてあること以上の何かを本書から読み取ることは難しいのだが、それでも世界で何が起きているのか、ということについてイメージできるということが入門編としては適切なものなのかもしれない。

不満を言えば、見開きの左ページはイラストなのだけど、そのイラストにはあまり興味が持てずにほとんど目に止まらなかったので、内容が薄くなってしまったように感じた部分はある。

さて、これから中公新書の「SDGs」を読むことにする。楽しみ。