東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」2 | 世界文学登攀行

世界文学登攀行

世界文学の最高峰を登攀したいという気概でこんなブログのタイトルにしましたが、最近、本当の壁ものぼるようになりました。

「謎解きはディナーのあとで」第二巻


一巻の感想で、設定が前に出すぎてしまい、人物が平板になりすぎていると書いた。
二巻は、その設定も当初の雰囲気を維持できていない気がする。
簡単に言うと、品がないのだ。


品があればこの物語が面白くなるかわからないけど、この設定だったらもう少し、お嬢様であってほしい。
なんだか、魅力のないガサガサのギャルを見ている感じがする。


実は、二巻は読まないと思っていたのだが、そんなことも忘れて、目の前にあったので読み始めてしまった。
お酒を少し飲んだ後や、なんとなく本を読みたいときにちょうどよい。
それでも、途中で読むのをやめないところを見ると、ミステリーとしては、組み立てと文章がうまいのだと思う。


探偵物の漫画を文章で読んでいるような、何も頭に残らない軽さが、この本の取柄ではあると思う。



謎解きはディナーのあとで (2) (小学館文庫)/小学館
¥723
Amazon.co.jp