アンニョンハセヨ~ニコ

 

韓国ドラマにハマったきっかけ『愛の不時着』の脚本家×キム・スヒョン主演ということで、数か月前からとても楽しみにしていた作品です。

 

王道オブ王道のストーリーでもわくわくするような展開と、緻密な脚本なのに誰もが理解しやすいわかりやすさ、そしてカメオやオマージュなどのサービスシーンも豊富。

 

毎話エピローグでの伏線回収が早く、無駄なストレスを感じることがありませんでした。

 

約90分✕16話(最終話は約2時間!)という長丁場を感じさせない作品力はさすがで、脚本も俳優もすべてが一流と思える数少ない作品だと思いました。

 

間違いなく万人に愛される素晴らしい作品だと思いますが、後半が微妙だったのと、個人的にはやっぱり不時着超えにはならなかったので★4つどまりとなりました。

 

※画像は公式ポスター(namuwikiよりスクショ)

 

■視聴時期

2024年4月

■お気に入り度(5点満点)

★★★★

■視聴方法

NETFLIX(全16話)

■放送開始年

2024年

■放送局(配信媒体)

tvN

 

※以下はあくまでもkabo個人のたわ言です。ネガティブ感想もありますのでご容赦ください。

※以下よりネタバレありです。

 

 

 

●満足点・共感点

 

■越境困難な境界線

 

これまでの同脚本家の作品で連綿と表現されてきた「かせ」「境界線」「異世界」が、本作では外的要因や物理的な問題ではなく、最もミクロな人間関係の心の問題になっていたのが面白かったです!

 

・宇宙人と人間(星から来たあなた)

・人魚と人間(青い海の伝説)

・対立する国家の人間(愛の不時着)

・財閥と庶民/夫婦(涙の女王)


相手が遠い存在や立場のほうが、分かり合えることや解決が容易で、最も身近な人間同士の確執や溝のほうが越えるのが難しいということ?

 

死への不安や恐怖が生じて初めて、その境界線を越える気持ちになるというブラックユーモアも感じられて、設定がとても面白かったです!

 

 

■キム・スヒョンはやっぱりすごい

 

わたしが今さら声を大にするほどのことではありませんが、キム・スヒョン氏の演技力はやっぱりすごいと感心させられっぱなし。

 

作品ごとに全く別人に見えるキャラ作りは言わずもがなですが、ちょっとした仕草や目線の動き、声のかすれ方まで完璧に演じてしまう、その天才的な演技力に圧倒されました。

 

大好物の酔っ払い演技が、もはや物語内のネタになっていたのも最高爆  笑爆  笑爆  笑

 

今回は「涙」がテーマになっているだけあって、澄んだアーモンドアイからあふれる涙のシーンが美しかった~。

 

トータルで何回くらい泣いたのか気になります!!

 

個人的に一番好きなスヒョン作品『プロデューサー』のスンチャンには及ばずでしたが、それに次いでお気に入りキャラとなりました!!

 

S気質の自分は、スヒョン氏のMキャラがめっちゃ大好物なので、特に前半でヘインに虐げられたり怯えるシーンが大好きだった爆  笑爆  笑爆  笑

 

 

 

■サブキャラの宝庫

 

不時着と同様、本作も愛しいサブキャラが超充実していました!

 

後述しますが、主役カップルにはあまり感情移入できなかったこともあって、サブキャラ、特にウンソンとダヘへ愛着がわきました。

 

施設育ちというわかりやすい不幸エピソードのせいもありますが、この2人の心理描写が最も繊細に描かれていたように思います。

 

途中で、サブカップルの構図が「スチョル&ダヘ」→「ウンソン&ダヘ」になるのか?なんて思いましたが、おバカなスチョルの盲目な愛情のおかげで満足度の高い着地点でした!(だからこそ、ウンソンの扱いがモヤった……)。

 

ダヘ役のイ・ジュビンさん、自分の中では「クイーン・オブ・あばずれ」のイメージだったので、最初はおしとやかな財閥家嫁というキャラに違和感ありまくりびっくり

 

なので正体が判明したときは、期待を売らぎらないキャスティングに拍手拍手拍手拍手

 

あとは、叔母のボムジャとグレイスが最高でした爆  笑爆  笑爆  笑

 

この2人の身勝手な行動やファインプレーが物語のカギになっていましたね泣き笑い泣き笑い泣き笑い

 

ちなみに、ボムジャ役がキム・ジョンナンさんだったことを、最後まで気づきませんでしたポーン役づくりがすごすぎる!!

 

そして、物語を温かくしてくれたヒョヌ母

 

韓国ドラマらしい湿っぽい母性ではないのに愛を感じられて、良いセリフがたくさんありました。

 

中でも印象的だったのは「人生は断言してはダメ」。納得!

 

 

●残念な点・モヤモヤした点

 

●ヒョヌ&ヘインの溝

ヘインの流産を機に心のすれ違いが生じたという経緯は理解できましたが、取り返しがつかないほど溝が深くなるまでの描写がなかったため、最後まで引っかかりを感じながら視聴しました。

なので、夫婦・家族再構築の過程にあまり感情移入できず、「それならもっと早く修復できたのでは……」というツッコミの気持ちが抑えられませんでした。

とはいえ、前半で2人が勘違いしながら再び惹かれ合うラブコメパートは、最高に面白かったです爆笑

 

●ウンソンの最期

家族間の揉め事がメインの物語で、あの最期はちょっとやりすぎ……。

しかもウンソンの背景や心理描写が詳細に描かれているので、単純な「悪者」としては割り切れず、だったらその最期は・モ・スリに担ってほしかった。

 

●15話のラスト

衝撃の古典展開に面くらいましたが、きっとこれはヒョヌも記憶喪失になって、主役2人がゼロスタートでハッピーエンドとなる神最終回への布石だと信じて16話へ。

ところが、この事故は最終回の展開に何の意味ももたらさず、挙句驚異の回復力で視聴者の気持ちを萎えさせただけだったように思います真顔 


※追記(2024.5.1)

大事なことを書き忘れていたので追記します。

●病気の解決法

これが「普通」というか、なんの捻りもなくてがっかりしました!

宇宙人や人魚とは違う現実問題で、具体的な病名や余命まで出たから、どんなウルトラCで解決するのか、期待と不安でいっぱいだったのに……。

そう思うと、不時着の絶妙な落とし所は神がかっていたなと改めて思った次第です。

※追記終わり。


 

これらの理由で、前半は300点くらいの気持ちで見ていたのに、後半になるにつ入れて80~90点くらいの満足度になってしまいました。

 

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泣く気マンマン、ロスる気マンマンで視聴したのに、一度も泣けなかったのが残念ですが、パク・ジウン作家の次回作がすでに楽しみです!!
 
また4年後くらいなのかな??(そのころ自分は何歳だ泣き笑い
 

ではまたバイバイ

 

 

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