アンニョンハセヨ~ニコ

 

「花様年華」を最初に知ったのは、BSフジ「MUSIC LIST - OSTって何?」の途中に流れたCMでした。

 

あまりにも古臭い雰囲気&ベタな昼ドラっぽい純愛系不倫(?)の印象で、そのときはまったく無関心でしたが、90年代の学生運動の様子などが描かれていると知って気になりブックマーク。

 

そして先日「ユミ細胞たち<シーズン2>」を視聴してBB同好会へ加入したので、同好会活動の一環として早速開封しました。

 

個人的にはストーリーは及第点で、BB同好会の活動としては満点の作品でした爆  笑

 

※画像はtvN公式サイトより

 

■視聴時期

2022年9月

■お気に入り度(5点満点)

★★★★(4.0)

※ほぼジニョン氏への満足度です

■視聴方法

Hulu(全16話)

■放送開始年

2020年

■放送局

tvN

 

 

※以下はあくまでもkabo個人のたわ言です。マイナス点も挙げていますのでご容赦ください。

※以下よりネタバレありです。

 

 

 

■満足点・共感した点

 

 

1.ジニョン様大優勝

 

ジニョン様目当てで視聴したからそりゃそうなんですけど、控えめに言ってジニョン様が最高すぎましたハートハートハート

 

わたしがジニョン様の存在を認識したのは、5ヵ月前に視聴した「ユミ細胞たち<S1>」です。

 

その前に視聴した「青い海の伝説」の出演シーンも覚えているけど、俳優さんまで認知していなかったので。

 

ユミ1で「好みのお顔だわ~ハート」と思いつつも、その後に出演作を追うことはなく、先日のユミ2で完全にヤラれた次第ですラブラブラブ

 

なんといってもめちゃくちゃ官能的な演技にラブ(=キスシーンが最高!)

 

そして「ユミ~」では30代のデキるサラリーマン、その前年の本作では大学生という、演技の幅が広いところもすごい!

 

韓国のアイドルって、歌って踊れて、俳優としても素晴らしいんですね!!

 

そんなジニョン様のお気に入りのシーンを残します。

 

●本棚崩れる

少女漫画度全開で、チョロいBBAは完堕ちでしたラブ

落ちてきた本は本物のようだったので、体を張った撮影大変ですねびっくり

 

●「今日から付き合おう」

ユミ2の「今この瞬間から始めても?」「何を?」「デート」を彷彿とさせる、印象的な告白のセリフラブ

 

●ギターの弾き語り

顔良し、声良し、肉体良し、演技良しに加え、ギターまで弾いてしまうとはラブ

 

●ギターの二人羽織

ジスにギターを教えるシーン、自分的MVPラブラブラブ

 

●キスシーンすべて

韓国の俳優さんはキス職人が多くて困ってしまいますラブラブラブ

電話ボックスのシーン良かったピンクハート(彼氏のポケベルの応答メッセージを、勝手に吹き込む行動には驚いたけど)

 

<番外>

●懸垂&肩幅&胸板

大人版ジェヒョン(ユ・ジテ様)も素敵だったラブ(肩幅フェチなもんでチュー

 

 

 

2.90年代の2人がエモい

 

この作品の満足度の大半を占めるのが90年代シーンでした。

 

ジェヒョン自身が「全国民が命を懸けて闘う時代じゃない」と言っていたように、90年代に入ると学生運動は下火になりつつあったようですね。

 

最初は正義感や信念を持って参加したジェヒョンも、だんだんと無力さや虚しさを感じ始めたのか、「“自転車”から降りるタイミングがわからない」と言っていたのがすごく印象的。

 

そんなジェヒョンとジスの、あの時代らしい初恋の様子がすごくエモーショナルで、2人の若さや透明感、ひたむきさなどに、胸が締め付けられるシーンがたくさんありましたぐすん

 

そのおかげで、現代シーンの2人には終始違和感があったけど、大学生時代の2人で上書きするとその違和感が消滅するほどでしたニコニコ

 

過去シーンで描かれた90年代は、大好きな「応答せよ1994」とほぼ同じ年代で、しかも「新村」にある大学ということは、1994と同じ延世大学なのかな?

 

この物語で重要な意味をなしたデパートの崩落事故は、1994でも描かれましたね。

 

1994の新村下宿のメンバーが、多様な文化が解禁され始めた新時代における最初の若者として、平和に大学生活を謳歌していたすぐ隣で、ジェヒョンのような学生もいて学生運動が行われていたとは……。

 

韓国ドラマを視聴するまで、隣国の現代史には全くの無知だったので、初めて知ることばかりで勉強になります。

 

わたしはジェヒョンとジスの間に当たる92年入学ですが、自分の大学では学生運動の記憶はないなー(気づかなかっただけで、名残のような活動はあったのかしら?)。

 

それと、以前下矢印の本で、韓国人にとって映画「Love Letter」がいかに文化のターニングポイントだったかという解説を読んだので、本作でその様子が再現されているのが興味深かったです(厳密に言うと、「Love Letter」の公開は95年なので時系列が違うけど。そしてkaboは未試聴です)

 

 

 


 

3.2つのラブストーリーで2度おいしい

 

過去シーンのあるドラマだと、前半や序盤に過去シーン、その後はメインの現代シーンというパターンが多いと思うのですが、今回は2つの時代が同時進行で、過去シーンのボリュームもたっぷり。

 

つまり、ジニョン様を愛でるシーンがたっぷりでしたちゅーちゅーちゅー

 

また、学生時代から現在までの2人の人生に何があったのか、なぜ2人は別れたのかという種明かしの構成に、純粋に視聴意欲がわきました。

 

同時に2つの物語を楽しめて、2度おいしかったです。


しかし、過去シーンが時系列ではなかったので、ちょっと混乱することがありました。

 

 

4.ヒロインのシンクロ率が高い

 

40代の不倫は、個人的なイメージとしては、ちょっと汚らしい感じがするんですけど、そこはやっぱりファンタジーの世界。

 

お2人の清潔感や品の良さのおかげでかなり美化されて、そこまで不潔な印象はありませんでした。

 

普通は20年越しに40代で再会したら、お互いにがっかりのオンパレードだと思うけどねw

 

もっというと、男性は年齢や財力によって加算される魅力があるけれど、正直女性は難しいと思うんですよ泣き笑い

 

でも、初めましてのイ・ボヨンさん、めちゃくちゃお綺麗でした!!!!(トップ女優だから当たり前だけどさ)

 

ゴリゴリに“ザ・韓国人女優”という圧がないのに、気品やオーラが一流という感じ。

 

ボヨンさんの可憐な美しさのおかげで、個人的にはジス役のお2人のシンクロ率は高かったと思います(反対にジェヒョンの2人のシンクロ率は低かった)。

 

そのため、ジェヒョンが40代になった初恋の相手に夢中になることや、バーのマスターが四半世紀にわたり一途に思い続けているこが、不自然ではなかったと思います。

 

 

5.イケメンで眼福

 

ジニョン様に次いでお気に入りだったのがバーのマスター、イ・テソン氏ラブラブラブ

 

彼のほうが、ジニョン様に似ているので、こちらをジェヒョンにキャスティングしたほうがしっくりくるなと思ったのは自分だけでしょうか爆  笑

 

最後のラブフラグはとってつけた感がすごかったけど、彼の幸せを祈りたいと思います流れ星流れ星

 

あと、カン秘書のカン・ヨンソク氏もよかった!!(キム・ミンジェ氏に似てるような)

 

カン秘書とジェヒョンとの関係が微笑ましくて、現代版のキャラクターでは彼が一番好感度が高かったです(不倫の片棒を担されてちょっと不憫だった泣き笑い)。

 

そして、ジニョン様とのシンクロ率は低かったけど、ユ・ジテ氏の肩幅&声&笑顔がツボで、結構好みだったこともご報告いたしますラブ

 

ユ・ヨンソク氏に似ているなーと思っていたら、映画「オールド・ボーイ」で、ヨンソク氏はユ・ジテ氏の若い頃を演じたことを知って納得!

 

この映画、観たいなと思いつつ、バイオレンスシーンが多いようなので躊躇しています不安

 

 

 

■モヤモヤ点・共感できなかった点

 

●結局は不倫

これを言ったら身も蓋もないですが、いくら美化しても結局は不倫なんですよね泣き笑い

100歩譲って、フィクションだから不倫そのものはアリと考えても、一番の被害者となった思春期の子どもたちの描き方は、ほかに方法がなかったのか。

 

それぞれの配偶者も、結局は相手への愛が強すぎて夫婦として破綻したようなものだから、最終的には彼らにも同情してしまい……。

 

そんなこんなで、周囲を踏みにじった2人だからこそ、ラストシーンで結婚したかどうかという描写をボカしたのでしょうか。

 

●ジスに疑問だらけ

生活が苦しい&ちょっとアル中気味のジスが、あまり働いていないし、常に身なりがきちんとしているので、感情移入が難しかったです(ドラマなので仕方ないけどw)

挙句の果てに、不倫を正当化するように、多感な年齢の息子に初恋の話をするとか、お花畑すぎやしねーかと。

明らかに息子を家に一人残してデートしているシーンも多かったし。

そういえば、息子は中学を「退学」したことになっているけど、公立への転校はできないのかしら?

子どもの退学の件を、遠回しにジェヒョンのせいにしていたけど、海辺のキスはジスからだったしなーと思うとモヤモヤ魂

 

そもそも、学生時代にジェヒョンの前から消えた理由も意味不明だった。

母妹が亡くなったことをジェヒョンのせいにするのは、お門違いにも程がある。

このシーン、交際を反対されていたのに、軍隊の面会に行くことに矛盾があって混乱したなタラー

 

さらに、自分の理解不足だったら申し訳ないですが、なぜスーパーの労働者デモのとき、ジスだけユニフォームを着てなかったのか。

そのせいで、デモへの参加も他人事というか、高みの見物というか、偽善というか、自分は“そっち側”の人間じゃないというプライドのようなものを感じてしまいました。

 

女友だちから不倫を心配された時も「傷つきそうなほうにはいかないから心配しないで」とか言っちゃって、自分のことしか考えていないのがすごい!

それにしても、カン秘書だけでなく周囲の友だちも、不倫の片棒を担がされて散々でした。

 

バーのマスターに告白されて「二度と会わない」と踵を返したわりには、自分の都合で必要な時には平気で会ってたしなー。

 

という感じで、大人版ジスは常に被害者面をしながら、ずっと不幸マウントをとり続け、あらゆることを他者のせいにして生きてきたのかなと、残念な人に思えてなりませんでした。

 

●ジェヒョンのストーカー気質

家中を物色→家電や化粧品のプレゼント攻撃はさすがに引いたww

でもね、脳内でジニョン様に変換すると、急に許してしまう自分もいましたww

 

それと、ジェヒョンが財閥企業に就職した経緯や、権力側の人間に寝返った葛藤がほとんど描かれていなかったので、自分の中で過去シーンと現代シーンがつながりませんでした

 

 

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現代シーンが、渡辺淳一作品のようにもっと振り切った不倫劇だったら、いちいちツッコミの気持ちを持たずに完全にフィクションとして楽しめたかもと思った次第です。

 

ではまたバイバイ