耳かきの話

お気に入りの耳かきが無くなった。

独身時代から愛用してきたので残念だ。

しかしマヨがネットで探したという新しい耳かきが届くとすぐそれに心奪われた。

耳かきする部分が透明のプラスチックで、本体に仕込まれたライトをＯＮにするとその部分に光が伝わり、光るのだ。

言うなれば「耳の穴という洞窟を照らし、耳垢という名の怪物をあぶりだす光の剣」。

使ってみるとこれがなんとも…。

見つかる見つかる！

奥の方に隠れていた巨大な耳垢もたやすく発見、目をこらさなくとも見失うことなくこそぎ落とすことができる。

いやぁ…さすがマヨ。いいもの見つけてくれたなぁ。

しかし…。

どんなに光ったところでセルフ耳かきには無関係だ。

しかもプラスチック部分が柔らくてしなるので、手加減なしにゴリゴリやるセルフだと折れそうで恐い。

マヨもそう感じたらしく、また新たな耳かき購入(耳かき一つにつぎ込み過ぎか？）。

今度は用途で使い分けられる5本セットだ！

大きな耳垢、小さな耳垢、一箇所にある細かい耳垢をまとめて取る、分散している耳垢をまとめて取る、その他もろもろ。

一本の両端に異なるタイプのかき取る部分が付いているので、総合すると10種類。その中にはもちろんオーソドックスなヘラ型のものもある。

金属製なのでゴリゴリやっても大丈夫。これならセルフもＯＫだ。

さすがマヨだなぁ。

でもって…。

全部で10種類あっても使うのはいつも同じもの。

自分の耳だから耳垢を種別するにも見えないし、だからたまたま手に取った真ん中の1本をずっと使っている。オーソドックスなタイプだ。

うーん…もったいないかな？

ああ…でもそういえば…

プロゴルファー猿も、ゴルフクラブを用途で使い分けたりせず、手製のドライバー一本で全てまかなっていたじゃないか…。

ってなわけで名作の主人公にならい…僕も毎回ドライバー一本で勝負に挑んでいる。

今のところ不都合はない。

購入したマヨにしても似たようなものらしい（笑）。

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