水色のメロディー -4ページ目

あなた

もしも私が  家を建てたなら

小さな家を  建てたでしょう

大きな窓と  小さなドアーと

部屋には古い  暖炉があるのよ

真赤なバラと 白いパンジー

小犬の横には あなた あなた

あなたがいてほしい

それが私の  夢だったのよ

いとしいあなたは 今どこに

 

ブルーのじゅうたん  敷きつめて

楽しく笑って 暮らすのよ

家の外では 坊やが遊び

坊やの横には あなた あなた

あなたがいてほしい

それが二人の  望みだったのよ

いとしいあなたは  今どこに

 

そして私は レースを編むのよ

わたしの横には わたしの横には

あなた あなた

あなたがいてほしい

 

そして私は レースを編むのよ

わたしの横には わたしの横には

あなた  あなた

あなたがいてほしい

 

 

 

あなた

 

昭和49年(1974年)

 

作詞・小坂明子

作曲・小坂明子

編曲・宮川泰

歌唱・小坂明子

 

 

前年(昭和48年)の暮れに発売された曲です。

年明けから大ヒットしました。

当時の記憶ですが、

テレビで小坂明子さんの歌声を聴いた記憶が・・

無くて、ラジオでよく聴きました。

 

ニッポン放送「歌謡ベストテン」

ロイ・ジェームスさんの声が聞こえると

『ああ、日曜日の朝だぁ』なんてね〜

 

この「歌謡ベストテン」

昭和49年の1月〜3月辺りまで、

毎週毎週、あなた、あなた、あなた

小坂明子さんの「あなた」

もう何回、いや、何十回と聴いたことやら〜

 

同時期のヒット曲

「うそ」、「なみだの操」と併せ「あなた」

どれだけ聴いたで賞のベストスリー!

 

♪  あなた  あなた  あなたがいてほしい〜

 

当時としては演奏時間が長かったなぁ〜

ベストテン内はもちろん、

第1位に輝いた時にはフルコーラス!

私の耳はエンドレスになりまして

 

♪   あなた  あなた  あなたがいてほしい〜

 

43年の時を経て今。

改めて想います。

 

あなた

 

にっぽん歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

 

 

 

あばれ太鼓

どうせ死ぬときゃ  裸じゃないか

あれも夢なら これも夢

愚痴は云うまい 玄海そだち

男命を情けにかけて

たゝく太鼓の  あばれ打ち

 

酒と喧嘩は  あとへはひかぬ

意地と度胸の 勇み駒

惚れちゃならない 義理あるひとに

知って照らすか片割れ月に

男泣きする  松五郎

 

櫓太鼓の  灯がゆれて

揃い浴衣の 夏がゆく

ばちのさばきは 人には負けぬ

なんでさばけぬ男のこゝろ

小倉名代は  無法松

 

 

 

あばれ太鼓

 

昭和62年(1987年)

 

作詞・たかたかし

作曲・猪俣公章

歌唱・坂本冬美

 

 

♪  どうせ〜  死ぬときゃ 裸じゃ ない〜か〜

 

都はるみさんの「うなり節」

水前寺清子さんの「応援歌」

二人の偉大な先輩、その特性を併せ持った歌唱!

 

坂本冬美さん、デビューヒット

あばれ太鼓!

 

デビュー当時の初々しい歌声から

キャリアを重ねた深みある歌声まで。

坂本冬美さんの魅力ある歌声です。

 

今年は、デビュー30年の節目。

初心忘るべからずの精神で

これからもステキな歌声を聴かせてほしいと願う私です。

 

♪  櫓太鼓の  灯がゆれて  揃い浴衣の 夏がゆく〜

 

あばれ太鼓

 

にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

嫁入り舟

傘にからみつく  柳をよけながら

雨の堀割りを  嫁入り舟がゆく

彼のもとへ 嫁ぐひとを

私はずぶぬれで

みつめている 頬の泪 ぬぐいもせずに

今日の最終で  この町出たいけど

老いた母ひとり  残して行かれない

 

濡れた白壁を  かすめて飛ぶ燕

あやめ咲く中を  嫁入り舟がゆく

彼の手紙 細く裂いて

水面に浮かべてる

かなしみなど 誰も知らず 小舟に手を振る

今日の最終で  この町出たいけど

老いた母ひとり  残して行かれない

 

一度だけ 彼にあげた

唇かみしめて

雨の中に かすんでゆく 幸せ見送る

今日の最終で  この町出たいけど

老いた母ひとり  残して行かれない

 

 

嫁入り舟

 

昭和48年(1973年)

 

作詞・吉田旺

作曲・鈴木淳

歌唱・野地由紀子

 

 

抒情歌謡の名曲ひとつ、嫁入り舟。

恋と母の狭間に泣いた、嫁入り舟。

 

叶わぬ恋と思いつつ、思いきれない女心。

水面を進む幸せ舟に、自分を重ね涙のしずく。

 

野地由紀子さんの「嫁入り舟」

小柳ルミ子さん「瀬戸の花嫁」とは対照的

幸福と悲恋、詩とメロディーと歌唱で

ヒロインの人生が、これほど変わってしまうとは。

 

歌はドラマ!

語らず・崩さず・泣き過ぎず。

そうした歌声は、聴く人の心に沁みるものです。

 

♪  傘にからみつく  柳をよけながら〜

 

野地由紀子さん、歌い出しからドラマを感じます。

 

 

嫁入り舟

 

にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

 

 

 

哀恋記

窓に吐息を  吹きかけて

惚れたと云う字を  書いて消す

涙のしずくで  錆びついた

女ごころの  恋の傷

愛して尽くしてなんに  なんになる

信じて待っても誰れが  誰れが来る

独りぼっちの 夜の終わりに

しらじら夜明けが あゝ来るばかり

 

好きと泣いたら  負けになる

きらいと強がりゃ  つらくなる

つめたい東京の  かたすみに

青い鳥など  いやしない

幸せ探せば風が  風が吹く

明日を祈れば雨が  雨が降る

燃えてはかない  恋の終わりに

もひとり他人が あゝふえるだけ

 

 

哀恋記

 

昭和50年(1975年)

 

作詞・山口洋子

作曲・森田公一

歌唱・五木ひろし

 

 

リズム演歌という歌唱スタイルを確立した

五木ひろしさん、「哀恋記」も、その一曲です。

♪信じて待っても誰れが  誰れが来る〜

強く柔らかく張りのある声、 高音からのフレーズ

伸びやかさとファルセットへと抜ける魅力の歌声。

 

かもめ町みなと町、待っている女、夜空。

一連のリズム演歌と共に、懐かしい五木演歌です。

 

新沼謙治さんが「スター誕生」オーデイシヨンで

見事チャンピオンを獲得した時の曲が「哀恋記」

隠れた名曲と言える、山口洋子さんの作詞作品。

 

哀恋記

 

にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

記念樹

ひゅるひゅると 風が吹く 校庭に

若い日の 記念樹を 植えました

あの人も この人も 見つめるうちに

なぜかしら その胸を 熱くする

さよなら 初恋   さよなら ともだち

また逢いましょう  この樹の下で

そっとその目で 話します

そっと約束 かわします

 

ひゅるひゅると 風が舞う 校門で

今植えた 記念樹を 見つめます

指きりを かわしたり サインをしたり

手をふって 急ぎ足 帰ります

さよなら 初恋   さよなら ともだち

また逢いましょう   この樹の下で

そして別れて ゆくのです

そしてひとりに なるのです

 

 

記念樹

 

昭和48年(1973年)

 

作詞・阿久悠

作曲・森田公一

編曲・馬飼野俊一

歌唱・森昌子

 

 

「せんせい」でデビューした翌年、

私が初めて買った、昌子ちゃんのレコード

それが「記念樹」、6枚目のシングル曲です。

『せんせい〜白樺日記まで、なぜ買わなかったさ!』

問われれば・・『ごめんなさい』としか言えません。

 

4枚目の「夕顔の雨」、この曲を聴いたとき、

キラーン!私の心に響く昌子ちゃんの歌声がありました。

さらに私の住まいの近くに「森昌子来たる!夕顔の雨!」

キャンペーンで昌子ちゃんが来てくれる!!

なのに仕事で行けなかった!

あゝ今でも心に刻み込まれた、あの日あの時の苦い想い〜

 

そんな訳で〜

「記念樹」この曲が、私の昌子ちゃん(ん?変かな?)

文字通りの初めまして「記念」シングル曲だったのです。

もちろん、その後「せんせい」〜「白樺日記」まで

すべて買い揃え、「若草の季節」、「下町の青い空」

ずずずい〜と!私の心は昌子色に染まってゆきましたとさ♪

 

「記念樹」

軽やかなメロディーラインに、卒業を思う寂しさ。

昌子ちゃんの爽やかな歌声に学園風景が浮かびます。

 

記念樹

 

にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

未完成

年上の女は シルクの手ざわり

うなじに触れれば 絹ずれの声さ

うぬぼればかりで 過ごした月日を

ワインに花びら 浮かべて捨てるよ

甘い 甘い話さ  夜に ころがってるよ

若さ 売った償いを  きみと出逢って知った

untinished true my love

春の足音聞きながら ぼくの心は凍河をゆくよ

 

拾われた時は 分別もなくて

シンデレラボーイ うかれた気分さ

白夜に沈まない 太陽のように

ワインも濁ると 気づかずにいたよ

にがい にがい涙さ  熱く こみあげてくる

愛を 遊んだあがないに  きみに なんと詫びよう

untinished true my love

朝の訪れまばゆくて  ぼくの瞳は氷壁を見る

 

甘い 甘い話さ  夜に ころがってるよ

若さ 売った償いを  きみに出逢って知った

untinished true my love

春の足音聞きながら  ぼくの心は凍河をゆくよ

 

 

未完成

 

昭和56年(1981年)

 

作詞・阿木燿子

作曲・網倉一也

編曲・萩田光雄

歌唱・郷ひろみ

 

 

郷ひろみさんの曲の中で、1、2を競う好きな曲。

未完成

躍動感あふれるイントロから聴かせてくれます。

私、当時シングルレコードを買いました♪

 

歌詞が魅力的です。若い女性と年上の女性

その甘さと苦さ、夢と償い。

メロディーと編曲が、そのストーリーを奏でます。

郷ひろみさんの歌声が、強く優しく思いを伝えています。

 

よろしく哀愁、この曲と双璧と言える

未完成、郷ひろみさんの魅力を感じます。

三原綱木さんのギター演奏で唄うシーン、

迫力の歌声、ギター演奏ですね〜

 

♪  愛を 遊んだ あがないに〜

 

未完成

 

にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

春一番

雪が溶けて川になって 流れてゆきます

つくしの子がはずかしげに 顔を出します

もうすぐ春ですね

ちょっと気取ってみませんか

風が吹いて暖かさを 運んで来ました

どこかの子が隣りの子を 迎えに来ました

もうすぐ春ですね

彼を誘ってみませんか

泣いてばかりいたって 幸せは来ないから

重いコートぬいで 出かけませんか

もうすぐ春ですね

恋をしてみませんか

 

日だまりには雀たちが 楽しそうです

雪をはねて猫柳が 顔を出します

もうすぐ春ですね

ちょっと気取ってみませんか

おしゃれをして男の子が 出かけてゆきます

水をけってカエルの子が 泳いでゆきます

もうすぐ春ですね

彼を誘ってみませんか

別れ話したのは  去年のことでしたね

ひとつ大人になって 忘れませんか

もうすぐ春ですね

恋をしてみませんか

 

雪が溶けて川になって 流れてゆきます

つくしの子がはずかしげに 顔を出します

もうすぐ春ですね

ちょっと気取ってみませんか

別れ話したのは  去年のことでしたね

ひとつ大人になって 忘れませんか

もうすぐ春ですね

恋をしてみませんか

 

もうすぐ春ですね

恋をしてみませんか

 

 

春一番

 

昭和51年(1976年)

 

作詞・穂口雄右

作曲・穂口雄右

歌唱・キャンディーズ

 

 

春一番、春二番、いや春三番も吹いたのでしょうか。

三寒四温を繰り返して、春になるって言いますが、

ちょっと気取って・・ちょっと寒い〜と思う昨日、きょう。

 

キャンディーズ・春一番!

軽快なテンポとリズムで唄う

ランちゃん、スーちゃん、ミキちゃん。

笑顔が爽やか、70年代アイドルの象徴と言えそうです。

 

振り付けもね、大げさではなくて自然で好感を持てます。

ハーモニーもキレイですね〜

キャンディーズ!

昭和の歌謡界に、その名を刻んだ三人娘。

 

♪  もうすぐ春ですね〜

 

春一番

 

にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

リラの花咲く頃

リラの花が  胸に咲く今宵
ほのかな夢の香に
あゝ 想い出の あのささやき
遠く はるかに 聞こえくるよ
 
リラの花が  胸に散る今宵
やさしく手を組みし
あゝ 過ぎし日の あのメロディー
霧の かなたに 流れゆくよ
 
リラの花が  胸に哭く今宵
はるばる別れきて
あゝ なつかしの あの面影
ひとり 狭霧の 径をゆくよ
 
 
 
リラの花咲く頃
 
昭和26年(1951年)
 
作詞・寺尾智沙
作曲・田村しげる
歌唱・森昌子(岡本敦郎)
 
アルバム「森昌子・十八歳の演歌」
昭和52年の歌声です。
岡本敦郎さんの名曲をカバーした昌子ちゃん。
抒情歌と言うのでしょうか、心洗われる歌声です。
 
いつも思うのは、昌子ちゃんの声、歌声は、
中音から高音、そしてファルセットへの流れが柔らかく
また、フレーズ毎の声の区切り方がスーッと♪
耳心地・・聴き心地ですね♪
気分良く聴ける、類稀なる歌手・森昌子!
 
この当時すでに懐メロと呼ばれていた名曲を
新鮮な曲として歌いあげてくれた昌子ちゃん。
岡本敦郎さんの歌唱を遵守しつつ、森昌子の色合い輝き
原曲を崩さず、抒情歌の味わいを唄う昌子ちゃんの巧さ。
 
たくさんの大先輩の歌手の皆さんから
共演の度に、お褒めの言葉をいただいていた記憶があります。
それが昌子ちゃんのファンとして、とても嬉しかった♪♪♪
 
♪ あゝ 過ぎし日の あのメロディー〜
 
リラの花咲く頃
 
にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー

高原の駅よさようなら

しばし別れの 夜汽車の窓よ
言わず語らずに 心と心
またの逢う日を 目と目で誓い
涙見せずに さようなら
 
旅のお人と 恨までおくれ
二人いだいて 眺めた月を
離れはなれて 相呼ぶ夜は
男涙で くもらせる
 
わかりましたわ わかってくれた
後は言うまい 聞かずにおくれ
思いせつなく 手に手をとれば
笛がひびくよ 高原の駅
 
 
 
高原の駅よさようなら
 
昭和26年(1951年)
 
作詞・佐伯孝夫
作曲・佐々木俊一
歌唱・森昌子(小畑実)
 
 
「森昌子 十七歳の演歌」 このアルバムで
昌子ちゃんが歌った、小畑実さんの名曲です。
 
小畑実さん、戦前・戦中・戦後にかけて活躍された歌手。
勘太郎月夜唄、湯島の白梅、星影の小径などが有名です。
甘い歌声で、当時の歌謡界では人気ナンバーワン!
のちに岡晴夫さん、春日八郎さん達の活躍を感じ
紅白歌合戦で引退を決意したという潔い身の引き方。
その紅白で歌ったラスト曲が「高原の駅よさようなら」
 
昌子ちゃんの歌声。
アップテンポのメロディーに、昌子ちゃんらしさを感じる
郷愁の歌声。メロディーに詩をのせる癖のない歌唱。
その淡い個性が、名曲をより名曲として聴かせてくれます。
歌手・森昌子の魅力が曲全体に感じられる、
昌子ちゃんの「声質」が、嬉しい〜〜

リンゴの花咲く町

青いセーター  スラックス
乙女は抱かれて  草の上
仰ぐ青空  消えゆく雪に
恋もひとみも  燃えた春
あゝ  みんな  みんな若い
リンゴの花咲く あの町よ
 
逢えぬその日は  三日月の
ひかりも冷たい  丘の上
誰が唄うか  野ばらの歌に
涙流して  春が逝く
あゝ  みんな  みんな若い
リンゴの花咲く  あの町よ
 
いとし君とは  結ばれず
憎みし友さえ  散りぢりに
夢のふるさと  変わらぬものは
雲のながれと  水車
あゝ  みんな  みんな若い
リンゴの花咲く  あの町よ
 
 
 
リンゴの花咲く町
 
昭和38年(1963年)
 
作詞・西條八十
作曲・上原げんと
編曲・上原げんと
歌唱・高石かつ枝
 
美しい歌声です。
清らかな声です。
ひばりさんや昌子ちゃんの歌声に共通する、
正確な鼻濁音の発音。
昭和30年代の歌い手さんなら基本だったんですね〜
もちろん、ひばりさんや昌子ちゃんの鼻濁音は、
発音と表現力、日本人の心の琴線に触れる魅力。
他の歌手とは一線を画す、声・歌声ですが。
 
高石かつ枝さん
清らかな雰囲気を醸し出す表情。
詩にメロディーをのせて、分かりやすい発音。
青春歌謡の真ん中で、秘そやかに咲いた花一輪。
清く正しく美しく
 
リンゴの花咲く町
 
にっぽんの歌   名曲ひとつ   水色のメロディー