産まれ落ちて、未来を夢見て育った。
希望を邪魔する存在など、いないと思っていた。
願いは信じれば、必ず叶うと信じていた。
子供の頃、昭和はテレビが先生だった。
大人たちが子供に愛と勇気を教えてくれた。
夢中でかぶりついたブラウン管。
チャンネル戦争に負けても、諦めはしなかった。
今はどうだ。
テレビからは何も学べない。
テレビは無責任と無関心と、異常な関心を教えている。
許せないか?
問題か?
よ~く考えてみたら、ど~でもいいことじゃないのか?
笑って許してやれよ、誰だって失敗するんだから。
カッコ悪いことがカッコ良かった。
そこら辺を歩いてるおっさんが型破りだった昭和。
縮こまって、型にはまろうとする見た目で判断される現代。
平均でいることを推奨して、はみ出すことが悪いことだと教える学校。
それがあなたの個性だよと、言ってやれよ大人なら。
文明は個性がなければ衰退してしまう。
何もかも一色に染まってゆく、右にならえの世相。
猫もしゃくしも流れに乗ってしまう、流行語大賞なんてクソ喰らえだ。
軽薄短小が流行り、根性が笑われる、寒い時代だ。
子供はまともには育たない、ものの豊かさと心の貧しさ。
人が人らしく生きられた時代、懐かしさに帰りたいと思う。
懐古趣味だと言うなら、言えばいいのさ。
ああ!何もかもが懐かしい!