3歳4歳5歳と先入観のない目で戦争を見てきた。

そんな幼児じゃ何も分からなかったろう、

という人が多いと思うだろうけど、

違うんだよな。

本質を見抜くのよ。

当時、東京都北多摩郡小金井町に住んでいた。

隣町にあった日本最大の飛行機エンジン製作所が

B29による初空襲を受けたときは、

1トン爆弾の衝撃がズシーンズシーンと伝わってきた。

怖かったな。

1944年11月のことだったから、

4歳と8ヶ月のことだった。

誕生月で誕生日前の1945年3月10日夜は、

東の空に赤いオーロラが立ちのぼった。

父に肩車をされて見ていたが、

不気味で恐ろしかった。

あの1夜で10万人が犠牲になった。

5歳になってからは・・・

ああもうこんな話よそうや。

血なまぐさくなるばかりだから。

戦後は平成の数年ぐらいまでは、

ずっとのどかで夢が持てる時代だったと思う。

日本は平和が当たり前だったからな。

新しい戦前て何なのよ。

やがて日本が関わる新しい戦争が始まるとでもいうのか。

そんな言い方をしていると、

街角に戦争がどんどん立ってくるぞ。

口にするのはやめようぜ。

言いたいのはただそれだけだ。