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ときはペレストロイカ下の旧ソ連。
崩壊が迫っていました。
僕はその旧ソ連を旅しました。
クレムリン宮殿前のホテルに泊まり
赤の広場で闇のキャビア売りから買った
キャビアを肴にウオッカを
ストレートで飲みながら
部屋の窓から眺める
クレムリン宮殿の尖塔群は壮観でした。

モスクワの繁華な通りアルバート通りをぶらつきました。
 ジプシー女が売っていた口紅を
品定めしましたが
安物で粗悪品のようだったので
買うのをやめました。

紛争が起きていたソ連15共和国の1つ
グルジア共和国の大使館を訪れたら
紛争地域の住民が大挙して押しかけ
抗議運動で大変な騒ぎでした。

 シベリア列車に乗り
 遠い地にある刑務所を訪れました。
受刑者たちと食堂で語り
即興で歌を歌いました。

 モスクワへ戻り
品物の少ない国営デパートへ入ったら
従業員が
「もうすぐ我が国はこのマトリョーシカも作れなくなるよ」
と言うので買うはめになりました。
なぜ作れなくなるのか
その根拠は訊かなかったのですが
いちばんでかいお嬢の中に
後の7お嬢が身を隠すという切迫した状況に
亡命の一役を買って出たのでした。

以来 我が家で亡命生活を送っており
ときどき 8お嬢を勢ぞろいさせて
自由の大気を充分に呼吸して貰っています。
いちばん小さい8番目のお嬢は右端にいるのですが
写真からははみ出ましたm(__)m



註ーキャビアとアルバート通りと
       マトリョーシカのエピソードは
        プライベートなものですが
        後の行動はテレビのドキュメント番組の
         レポーターとしてのものです。