話し下手は

 話し上手の人に

 支えられるんだよ

 どういうことかというと

 話が下手な人は

 口が重いし

 自分が話すより

 人の話をしっかり聞く

 ことのほうが楽だから

 いつもしっかり聞いている

 それは学ぶ姿勢につながる

 仕事にも

 口八丁手八丁の人のように

 調子よくできないから

 黙々と真剣に取り組むことになる

 知らず地力がついている

 そのことに早く気づくのは

 宮仕えなら上司で

 仕事を頼むときに

 いろいろ訊いてみると

 幅広くよく心得ているし

 無駄口を叩かないから

 安心して任せられる

 後輩が何かを相談しても

 よく聞いてポイントを押さえ

 ボソッと的確な答えを出す

 大企業のトップクラスには

 訥弁の人が少なくないが

 それは話し下手の人が頭角を表す

 ことの証明である

 社員は訥弁の経営者の訓示に

 耳を傾ける

 飾りがなく無駄がないので

 聞いていて印象に残るからである

 きみはそのまんまで

 地力をつけていけばいいんだよ