まだ心配しているのか。
もう心配の種切れなんだよ。
後はやるだけなんだよ。
今度はやってからのことが心配なのか。
いろいろ不具合が起こるんじゃないか。
変事に巻き込まれたらどうしよう。
それじゃ寝てたほうがましだよ。
万事に後ろ向きに思いを働かせている。
細やかに心配したらきりがないだろ。
昨日の夜は満月だったね。
あなたはその満月を愛でながら、
オカリナを奏でたそうじゃないか。
その余裕はどこからきたんだろう。
地球が引力を失い、
月が私の前に落下することはあり得ない。
そう疑いもなく考えているからだ。
あり得ないことはないだろうが、
まっそれはいいさ。
これから月は日を追って欠けていく。
やがて新月になる。
天にあるんだけど、
きれいに姿を隠している。
あなたはその状態と同じで、
完全に後ろ向きだ。
でも、それをスタートにしよう。
10度でいい、
前向きになって心配性に背を向けよう。
次は20度を目指そう。
さあ今度は30度だ。
だんだん前向きになってきたぞ。
ほう170度まできたか。
もうほとんど前向きじゃないか。
ついに180度。
あなたは満月のように輝いている。
完全に前を向いている。
もう大丈夫だ。