闇金ウシジマくんPart3が公開中だ。

続いてtheFinalが満を持して

公開を待っている。

 

コメントを頼まれたので

Part3と

公開に先駆けて

theFinalを観た

 

10代20代の若い層では

ウシジマくんへの関心度は

シン・ゴジラや

君の名は。より高いのではないか。

僕がそう思うには

無論 理由がある。

 

闇金ウシジマくんのシリーズが

ヒットしてきた状況は理解できる。

不定期連載だったコミックは

大人気を博した。

テレビドラマも

手堅く視聴率を稼いだ。

 

コミックの連載開始が2004年。

テレビドラマ化が2010年。

映画版シリーズ開始が2012年。

 

10年前の小学生だった子供は

自分よりずっと年長だった

当時の若者が読みふけった

闇金ウシジマくんを

チラ見する機会があったろう。

 

テレビドラマ化のときは

もう立派なティーンエージャー

堂々とテレビで見ている。

映画でも観たかもしれない。

 

公開中のPart3が

シン・ゴジラや

君の名は。のように

大ヒットしているわけではない。

だけど

この世代はPart3が公開されて

世間で話題になれば

劇場へ足を運ばなくても

ウシジマくんを論じれる。

 

この世代が小学生のとき

闇金ウシジマくんを

コミックで読んでいた世代は

失われた20年の真っただ中で

忍び寄る閉塞感に

息苦しさを感じ始めていた。

 

しかし

頑張れば何とかなった

前世代の余韻を受け継いで

リスクを負ってでも

また少々柄の悪い職種でも

撃って出よう

という気概はあった。

 

ウシジマくんの生き方は

良くも悪くも

この世代の模範になりえた。

 

だが

どっちを向いても

先の見通しができず

閉塞感のみ強く漂う

時代の潮流に

この世代の夢と野望は

呑み込まれていった。

 

 

今の世代の話に戻る

閉塞感の中で

息苦しくないよう

気分が悪くならないよう

生きたい。

そういう思いが強いせいか

周りと調和を取るのがうまい。

 

夢と野心は

自ら小さく削って

周りと肩を並べたがる。

 

ウシジマくんは

この世代にとっては

興味はつきないけれど

自分がそうなれる

とは思っていない。

 

つまり

バーチャル世界のものとして

感情移入している。

この世代は

長い閉塞感の中で

虚しさを身に着けている。

 

虚しさと言えば

この世代のごく一部は

まだ年若いのに

ネットビジネスで

成功している。

それぞれに欲望は遂げたろう。

 

手にした大金で

酒池肉林を繰り広げても

シャンパンタワーを築いても

満足感は

ほんのいっときで

底知れぬ虚しさに襲われる。

 

その虚しさの中に

酒池肉林では味わえなかった

快感を覚えるようになった。

 

彼らはウシジマくんに

虚しさの中の快感を味わう

非凡の才を見ている。                                        冷静冷徹非情に欲望を遂げて

 無表情にその快感に包まれる

 彼は    彼らから見れば

 カリスマに他ならない。                                           さて                    中高生で闇金ウシジマくんに

大きな関心を持つ子たちは

 ウシジマくんにアイドルを見ている。                    この世代はAKBであろうが

 サッカー選手であろうが

憧れる対象は

 みんなアイドルなのである。

 自分もアイドルになりたい

と思ってる。

 目指せばなれると思ってる。

 ウシジマくんは

 今 話題の人だ。

 だから 話題にしている。                                          この世代は

 失われた20年の中で

 生れ育っている。                    それが当たり前だ

 と思っている。

 虚しさも当たり前で

 虚しさを虚しさと

 感じていない。

 演じている俳優にも

 思い入れがある。 

 

 電車の中で

数人のJKが

 この映画を話題にしていた。                                           ウシジマくんが

 いちばんかっこいい。

 派遣で働いていて

 這い上がろうとしている

 やつはウザい。                    キャバクラ嬢と不倫のメガネは

 いい意味で気になるという。

 ネットカリスマの天生 は

 キモい。                                                                カネがあっても

イケメンではないためらしい。                                                                映画行く 行かない

 という会話から

 映画は観ていないらしい。

 情報としてすべてを知って

 話題にしているのだ。

 

それぞれの世代の

格差の中で

闇金ウシジマくんは

話題の渦を 

大きくしていくだろう。

 

 *闇金は違法です。

このブログは闇金を肯定している

ものではありません。