橘ジュン「10代後半から取材活動を経て」 | 輝く女性応援会議オフィシャルブログ「すべての女性が輝く日本へ」Powered by Ameba

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今回の投稿は、10代20代の生きづらさを抱える女の子を支援している特定非営利活動法人BONDプロジェクト の橘ジュンさんです。


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10代後半から取材活動を経て、2005年から自費出版で「~キミの声を伝える~VOICESマガジン 」を制作しながら、生きづらさを抱える10代20代の女の子たちの「聴く、伝える、繋げる」活動を2009年からやっています。


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メールや電話相談に面談、さらに事情があって家に帰れない女の子たちは街に居場所を求めている場合もあるので、繁華街などに出向いて、パトロールしながら気になる女の子に声をかけたりして、話を聞かせてもらっています。


必要があれば一時的に緊急保護をして、行政や専門家、専門機関に繋いでいます。



さまざまな場所で「居場所がない」と感じている多くの女の子たちと出会ってきました。


日頃から安心できない環境で暮らしてきた子どもたちは何が自分にとって安全なのかわからないことが多いので、支援に繋ぐことがとても時間がかかります。



親から虐待を受けていても、被害を声に出せないまま、自分が弱かったせいだと「なかったこと」にしようとして、自責の念だけが大きくなって「死にたい、消えたい」気持ちを一人で抱え込んでいる女の子もいました。


「自分は汚れている」と感じて、自分のことを傷つけたくなってリストカット、援助交際、薬物、摂食障害など自傷行為を繰り返しています。


薬物に手を出してしまった女の子は「クスリをやると気が強くなって言い返せるから、生きるためにクスリが必要だと思ってしまった」と、話してくれました。



一瞬でも自分の存在を認めてもらえる場所、心の拠り所を求めて、更なる被害に巻き込まれていく子も少なくありません。



深刻な状況を誰にも相談できない背景には家庭の事情はもちろん、彼女たちを取り巻く人間がたくさんいる中で問題が起こっています。



親子間の問題だけではなくて、母親と父親の関係だったり、その祖父母だったり、学校の先生や友達、アルバイト先の人間関係、数々の出会いの中で経験したことが「生きづらさ」につながっています。


そんな歪みが少女たちにも影を落としているのです。


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私に声を届けてくれた女の子たちと出会いを振り返っていくと「あの時、あの子にこうしていれば...」と、胸が苦しくなることもあります。



3000人以上から取材や面談を通じて声を聞いて感じていることは満足できる支援はないなぁということ。


マニュアルを作ってもその通りに女の子が動くことはないということ。


それが私と女の子の関わりなんだということを日々、痛感しています。



普通という感覚も人それぞれで、当り前なんてないんだと、ありとあらゆる伝え方で、声を届けてくれる女の子たちは私たちに教えてくれます。



心配して、困ってしまって、感情を出してしまう私は「大人げない」と、時々、女の子に言われることもあります。


でも、あなたも私も生身の人間なのだからそれでいい。


これからも本気でぶつかっていきたい。


諦めないで、時間をかけて女の子の今後の道を一緒に探っていけたらいいなって思っています。


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