新しいHDDをPCに接続する際に、MBRまたはGPTに初期化するように求められます。MBRとGPTの違いは何ですか。どっちに初期化すればよいですか。この記事はそれらのトピックについて説明します。

また、 ディスクをMBRまたはGPTに初期化する方法、及びデータ損失なしでMBRとGPTの間でディスクを変換する方法を紹介します。

 

MBR と GPTの違い

 

MBRとGPTは、マスターブートレコード(Master Boot Record)とGUIDパーティションテーブル(GUID Partition Table)の略語です。それらはHDD、SSDまたはリムーバブルデバイスをパーティション化する2つの方式です。

 

ハードディスクが採用したパーティション方式を確認するには、MiniTool Partition Wizardを利用することができます。

 

MBRもGPTもハードディスク上に作成したパーティションを管理する役目を果たしていますが、いくつかの相違点があります。

 

1.MBRとGPTの導入時間が異なる

MBRは1983年3月にIBM PC DOS 2.0で導入され、現在まで使用されています。GPTは1990年代後半にUEFIの一部として開発され、近年普及しています。

 

2.MBRとGPTの構造は異なる

MBRは、マスターブートコード、ディスクのパーティションテーブル、およびディスクシグネチャを含む3つの部分で構成されています。パーティションテーブルは、Windowsのプライマリパーティションに対して最大4つのエントリをサポートします。

 

GUIDパーティションテーブルは、MBRベースのディスクユーティリティがGPTディスクを間違って認識したり上書きしたりするのを防ぐ保護MBR、自身と第2GPTヘッダーのサイズと場所を記録するプライマリGUIDパーティションテーブルヘッダー、プライマリGUIDパーティションエントリ配列、バックアップGUIDパーティションエントリ配列、およびバックアップGUIDパーティションテーブルヘッダによって構成されます。GUIDパーティションテーブルには、Windowsで最大128個のパーティションエントリを格納できます。

 

3.サポートするディスク容量とパーティション数が異なる
サポートするパーティション数

MBRパーティションテーブルは最大で4つのプライマリパーティションエントリを保持できるため、MBRディスクに最大4つのプライマリパーティションのみを作成することが許可されています。より多くのパーティションを作成したい場合は、多くの論理パーティションを作成できる拡張パーティションを作成する必要があります。ただし、論理パーティションをアクティブに設定することはできません。

逆に、GPTディスクのパーティション数は理論的にほぼ無制限ですが、Windowsの実装では128パーティションに制限されています。 GPT上の各パーティションは、MBRディスク上のプライマリパーティションのように機能します。

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サポートするディスク/パーティション容量

MBRに初期化すると、ディスクの容量にかかわらず、最大2TBまたは16TBのハードディスク容量しか使用できません。 ディスクをMBRに初期化し、従来の512Bセクタを使用している場合は、2TBしか使用できません。 4Kn(4Kネイティブ)セクタを使用している場合は、16TBを使用できます。

ただし、GPTディスクの長さは最大2^64論理ブロックにすることができ、論理ブロックは512バイトまたは4Kサイズにすることができます。したがって、GUIDパーティションテーブルは、MBRパーティションテーブルより非常に大容量のディスクをサポートします。実際、容量の限界を超えるハードディスクがまだ出現していないので、GPTのディスク容量やパーティション容量の制限について話す必要はありません。

 

4.MBRとGPTの互換性が異なる

Windows 7、Windows 8、Windows 10、Windows Server 2008、Windows Server 2012、Windows Server 2016などの現在すべてのWindowsオペレーティングシステムはGPTパーティションディスクを利用できますが、UEFIブートモードがサポートされて有効になっている場合、64ビットバージョンのみがGPTディスクからの起動をサポートします。

また、Windows XPの32ビットバージョンで保護 MBRが表示できるのみ、64ビットバージョンがGPTディスクをストレージとして使用できるのみです。

 

5.MBRとGPTのブートモードが異なる

マザーボードがレガシーブートのみをサポートしている場合、WindowsをMBRディスクから起動することができます。そのモードでWindowsをGPTディスクにインストールするには、「このディスクにWindowsをインストールすることはできません。選択されたディスクは GPT のパーティションの形式ではありません」というエラーメッセージが表示されます。

 

レガシーブートモードでは、WindowsはGPTディスクにインストールされると起動できません。

しかし、マザーボードがUEFIブートのみをサポートしている場合、WindowsはGPTディスクからのみ起動できます。WindowsをMBRディスクにインストールすると、「このディスクにはWindowsをインストールすることはできません。選択されたディスクには、MBR パーティション テーブルがあります。EFI システムでは、GPT ディスクのみに Windows をインストールできます」というエラーメッセージが表示されます。

 

同様に、UEFIブートモードでは、WindowsはMBRディスクにインストールされると起動できません。

幸いなことに、現在のマザーボードはレガシーブートとUEFIブートの両方をサポートしているので、MBRディスクとGPTディスクの両方からWindowsを起動するにはBIOSでCSM(互換性サポートモジュール)を有効にするか、 GPTディスクからブートするにはUEFIを有効にするか、MBRディスクからブートするにはレガシーBIOSを有効にします。

また、マザーボードが1つの起動モードのみをサポートしている場合、記事「Windowsをディスクにインストールできませんか。ソリューションはここです」を参照して下さい。

 

MBRとGPTのどっちがよいですか

この部分の内容を読んでから、SSD、HDD、またはリムーバブルデバイスに適したパーティション方式を選択してください。

 

GPTは4つ以上のパーティションを作成しようとする場合に適しています。

MBRディスクは最大4つのプライマリパーティションを保持でき、GPTディスクはWindowsで最大128個のプライマリパーティションをサポートしているため、多くのパーティションが必要な場合はGPTが最適です。

 
注: ダイナミックディスクも最大128個のパーティションをサポートしているため、多数のパーティションが必要な場合は、ダイナミックディスクまたはGPTディスクを選択できます。 ただし、ダイナミックディスクの場合、ベーシックパーティションから変換され、パーティションテーブルにエントリを保持しているボリュームにのみWindowsをインストールできます。ベーシックパーティションから変換されたシンプルボリュームは、変換前にはシステムボリュームまたはブートボリュームでない限り、パーティションテーブルにエントリがありません。ダイナミックボリュームに新規インストールを実行する時に注意してください。
 

ハードディスクが2TB以上の場合、GPTはMBRより優れています。

MBRに初期化する場合は、512Bセクタでは、2TBのハードディスク領域しか使用できないため、ディスクが2TBより大きい場合は、ディスクをGPTにフォーマットする方がよいでしょう。しかし、ディスクが4Kのネイティブセクタを使用している場合は、16TBの領域を使用できます。

 
提示: MBRディスクにデータが保存されていても、データを失うことなくGPTに変換するのは可能です。詳細な手順はこの記事の最後の部分で紹介します。
 

GPTはセキュリティを求めている場合に優れています。

GPTディスクは、冗長性のためにプライマリおよびバックアップのパーティションテーブルを使用し、パーティションデータ構造の整合性を向上させるためにCRC32フィールドを使用するため、データセキュリティを重視する場合はこのパーティション方式を選択できます。

 

UEFIブートがサポートされている場合は、システムディスクをMBRではなくGPTにしてください。

MBRディスクからの起動と比較して、GPTディスクからWindowsを起動する方がUEFI仕様によって高速で安定しているため、コンピュータのパフォーマンスの向上が可能です。コンピュータのBIOS設定に入り、UEFIブートが有効になっていない場合は有効にしてください。

 

マザーボードがUEFIブートをサポートしない場合は、システムディスクをMBRにしください。

レガシーブートモードでは、Windowsを起動可能にするためにシステムディスクをMBRに初期化することが必要です。

 

Windows 32ビットをインストールする場合は、MBRをシステムディスクとして選択します。

GPTディスクから起動できるのは64ビット版のWindowsのみです。

 

非常に古いWindows OSを使用している場合は、システムディスクをMBRにします。

Windows XPまたはそれ以前のシステムを実行している場合、64ビットシステムであってもMBRがシステムディスクの唯一の選択肢です。そうでない場合、Windowsは起動できなく、インストールすることもできません。

 

MBRとGPT:データの損失なしでディスクを初期化または変換する方法ディスクをMBRまたはGPTに初期化する方法
 
ディスクをMBRまたはGPTに初期化する方法

新しいハードディスクをMBRまたはGPTに初期化するのは簡単です、Windowsディスクの管理とMiniTool Partition Wizardの両方で行うことができます。

 

ディスクの管理

WinとRキーを押して実行ウィンドウを開き、diskmgmt.mscと入力してディスクの管理を起動します。次に、新しく追加されたハードディスクを初期化するように要求されます。MBRまたはGPTを選択できます。

 

MiniTool Partition Wizard

プログラムを起動してメイン画面に入ります。

MiniTool Partiiton Wizardは新しく追加されたディスクをデフォルトでMBRに初期化しますが、ディスクを選択して左のアクションパネルから「GPTディスクに初期化」または「MBRディスクをGPTディスクに変換」を選択してディスクをGPTに変換できます。

 

最後に、「適用」ボタンをクリックして変更を実行します。

しかし、もしディスクにたくさんのデータが保存されていたらどうすればよいですか?

 

データ損失なしでMBRとGPTの間でディスクを変換する方法

ディスクの管理:

ディスクの管理で重要なファイルをバックアップしてから、既存のすべてのパーティションを削除する必要があります。そうしないと「GPTディスクに変換」または「MBRディスクに変換」オプションがグレーで表示されます。

 

注: 多くのパーティションを作成するためにGPTディスクを使用しようとする場合、パーティションを削除することなくダイナミックディスクに変換できるため、MBRディスクをGPTに変換するよりダイナミックディスクに変換する方がよいです。しかし、2TBの制限を破りたいか、GPTの他の機能を利用したい場合は、GPTに変換してください。
 

MiniTool Partition Wizard

MiniTool Partition Wizardを使用してデータとパーティションをそのまま維持して変換することができます。

提示: MiniTool Partition Wizard無料版はデータディスクをMBR/GPTに変換できますが、システムディスクをMBR/GPTに変換することをサポートしません。システムディスクの変換を行う場合、有償版を使ってください。 

まず、プログラムを実行してメイン画面に入ります。

次に、変換したいMBRまたはGPTディスクを選択し、左側のアクションパネルから「MBRディスクをGPTディスクに変換」または「GPTディスクをMBRディスクに変換」を選択します。

最後に「適用」ボタンをクリックして変更を実行します。
 
 
MBRとGPTの情報の詳細については、「MBR と GPTの違い、相互変換及び初期化方法‐どっちがよい」を参照してください。