狂気！？プロコフィエフのオペラ「炎の天使」

声楽家・伴奏者育成コーチコレペティトール香川紀恵です。

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「プロコフィエフの3番の交響曲」の

元となったオペラ

「炎の天使」をワルシャワで観た。

どんなオペラ？

そんな質問もあったので、

ご紹介します。

オリジナルのオペラは、、、

宗教改革期のドイツ。

ある宿屋で《ループレヒト》は《レナータ》という女に出会い、

身の上話を聞かされる。

レナータは子供の頃から

自分の守護天使であるマディエリ（実は悪霊）に

魅入られていた。

子供の頃は毎晩一緒に遊ぶ友達だった。

しかし思春期を過ぎると思いは

「熱烈な恋」に変わる。

しかしマディエリは

「彼女が大人になったら人間になって戻ってくる」

と言い残して、ある日消えてしまう。

マディエリが忘れられないレナータは、

マディエリによく似た男性・ハインリッヒ伯爵

を見つけて一緒に暮らすが、

彼もまたレナータを捨てて消えてしまう。

彼女はそのハインリッヒ伯爵を捜し求め、

旅をしていた。

周囲の人間は、彼女を

【悪魔に取り憑かれた魔女】と侮蔑するが、

ループレヒトはレナータに魅かれ、

ハインリッヒ伯爵を捜す手助けをかってでる。

伯爵を探すために、

神秘思想家アグリッパに相談するが、

断られる。

紆余曲折の末二人はようやく

ハインリッヒ伯爵の居所をつきとめる。

しかし、伯爵はレナータを

「魔女」と呼び、拒絶。

絶望が怒りに変わったレナータは

一度はループレヒトに決闘をけしかけるが、

一目伯爵の姿を見ると動揺して、

「彼を傷つけるのはやめてほしい」

とループレヒトを翻弄する。

決闘に負け、深傷を負ったループレヒトに

レナータは愛を捧げることを誓うが、

やはり伯爵が恋しく、

修道院入りすることを決意し、

逃げ出してしまう。

ファウストと悪魔メフィストフェレスは

レナータとルプレヒトの言い争いを

居酒屋のテーブルに座って見物していて、

残されたループレヒトに、

「一緒に飲もう」と誘う。

修道院に入ったレナータは悪霊に苦しみ、

そのの言動は修道女たちまで惑わせ、

ヒステリー状態に陥れる。

悪霊祓いを試みるが失敗に終わり、

炎の天使の幻影がレナータを制圧し、

修道女たちはサタンを讃美し始める

裁判所長がレナータに火炙りの刑を言い渡し、

混乱の中幕が降りる。

＊　＊　＊　＊　＊　＊　

今回観たオペラの演出は

とても面白かった。

時代を変え、

「あの人ではないか？」と

想像させる人物たちが登場し、

狂気とエロスと

皮肉な笑いと悲しみと、

祈りとヒステリー、

混沌とした世界が描かれていた。

久しぶりに、こういう類の音楽に触れた。

ある人は

「プロコフィエフ最高のオペラ作品」

と言っているけれど、

納得できる。

ご質問はこちらからどうぞ！