株主総会で会社に質問をぶつけに行って来ました。
会社関係者が出席者の大半を占める寒いシャンシャン大会です。
四面楚歌です。
質疑応答を行う社長の前にはパソコンが置かれ、どうやら発言内容を別の人間が指示しているようです。
さて、裁判で宣誓証言したパワハラ部長。
「数個の化合物をつくるだけで傾向がつかめる。わたしにはそれができます。」
我々の分野では、そのようなことは到底不可能で、よほどの天才でない限りそのような能力は持ち合わせておりません。
また、そのような奇特な才能を持つ方はアカデミックの世界にもそういません。
大企業では一年に作る化合物は数千~多くても数万だと思います。
それでも数年に1化合物しか開発製品にならない。
それはなぜか?
数個の化合物から傾向をつかみ、問題の解決をはかることが非常に困難だからです。
問題が何かを見極め、解決することを何サイクルか行ってやっと開発にまでこぎつけるわけです。
数個の化合物でこれができる科学者はそういないでしょう。
そんなことができていれば、ほとんど病気は特効薬がすでにあるはずで、副作用などあるはずがありません。
というわけで、会社に聞いてみました。
「そもそも、数個の化合物で傾向をつかむことができると言いながら、ここ数年で1つのみです。年に数千個化合物を合成する御社ですから、これはおかしい。裁判での証言の真偽についてお答えください」
パワハラ部長は偽証している可能性が極めて高い点を指摘しました。
これは裁判での争点ではありませんので、一切裁判で判断はされておりません。
「数個の化合物で傾向をつかむ能力をお持ちのパワハラ部長が研究の陣頭指揮をとられているのですから、来年には開発化合物が創出できるはずですね?」
偽証でないのなら、新製品を恒常的に生み出す会社は、投資する側としてはとても魅力的な投資先です。できるならそれを明言すればよかろうということです。
もちろん会社はまともな答えなど返してきません。
株主として聞いているんですけれどね。
(裁判で判断されていない点も)すべて裁判で解決ずみ。
それは今はお答えできません。
開発は難しいので、わかりません。
などなど、株主としては投資をやめたくなる発言を社長は繰り返しておりました。
しまいには、おそらく内部の人間を使い、長い質問は迷惑だとやじを入れる始末。
続いて、役員の選任に関する質問ですが、
「個人情報を興味本位で集めて部下にばら撒いた人間を役員にするのか?」
「内部告発を禁止する命令を出した人間が社長であることについて適切と考えているか?」
という内容についてを聞きましたところ、
「議案とは関係がないので打ち切らせていただきます」
と一方的に質問を打ち切られました。
まだ質問はあったのですけれど、質問はできなくなりました。
それに会場は盛大な拍手を送りました。
さすがシャンシャン大会。
オーディエンスも関係者ばかりですので、身内に都合の悪ことは聞きたくないのです。
最初の質問はともかくとして、役員の選任に関する質問は議案に関係するものです。
役員としての適性を問うているわけですからね。
私腹を肥やすためにポイント稼ぎ&問題だらけの化合物を開発まで無理やり持っていった無能たちのケツを拭くのは、若い世代です。
問題だらけの開発品をどうにかする方法は一つ、これ以上埋没コストを大きくしないように、今すぐ止めるという選択肢を取ることです。
でも彼らはその決断をしない。
責任を取りたくないからです。
無能たちは幸せに数千万円の退職金をもらって退職しますが、このままでは、若い世代は賃金カットやリストラなどにより苦しい思いをしていく事になるでしょう。
質問を聞いた取締役たちの中にまともな人間がいて、会社の膿を出してくれることを祈ります。
期待薄ですが。