今回は、3/22(月)にテレビ東京系列で放送された単発の2時間ドラマ、「ハクタカ 白鷹雨音の捜査ファイル」の感想です^_^


本作、興味を持ったきっかけは、上矢印の写真にも写っている赤楚衛ニくんが出演しているからでした。
なので、赤楚くんが可愛かったー、とか、カッコ良かったー、だけだったら、感想は書かないつもりだったのですが、想像以上に内容が良かったので。
これは書き留めておかないとな、と思いました。
で、どうせ書くならと最後の方は赤楚くんでキャッキャしてますが、そこはご容赦下さい、ませ!

さて、本作の主人公は、鋭い観察眼で「ハクタカ」の異名を持つ白鷹雨音(しらたか・あまね)。
武蔵野東署の刑事で、演じるは真木よう子さんです。


白鷹は、過去の幼児誘拐事件で被害者を助けられなかったことを今も悔やみながら、刑事の仕事を続けていました。
そんなある日、公園で変死体が発見されます。
現場に到着した白鷹と、バディの新米刑事・兎束晋作(赤楚衛ニ)が目にしたのは、ベンチに座ったまま死んでいるピエロでした。

上矢印赤楚くん、登場早かったね!

鑑識の結果によると、ピエロの死因はテトロドトキシン、いわゆるフグ毒によるもので、死亡推定時刻は午前11時。
現場周辺の目撃情報と合わせると、ピエロはベンチに座っているのを最初に目撃された午前9時から2時間の間、ずっとベンチに座った状態のままで亡くなっていたことが分かります。


しかも、その2時間の間に通行人がパフォーマーと勘違いして撮ったSNSの複数の写真から、ピエロが最初は風船を握っており、その風船に「TTX」というテトロドトキシンの略称と、「1」という数字が書かれていたことも判明。
白鷹は、これがテトロドトキシンを使った連続殺人であると推理します。
そして白鷹の推理通り、「2 TTX」のメッセージが残された、第二の被害者が発見され…。

上矢印本件では、警視庁捜査一課の刑事・草野(眞島秀和)とバディを組む白鷹。草野は白鷹の元カレでもあり、彼との会話の中で白鷹は、この事件は4人の人間が死ぬまで続くと推理する。

2時間の殺人ものというと、火サス土ワイ(分からん世代もいるでしょうが)のイメージが強く、放送していてもあまり観ない私。
でも、本作は最初の被害者がピエロの扮装をしていたという奇妙さもあり、グッと興味を引かれました。


テンポも良く、推理も理路整然としていて「何でいきなりそうなった?」というところがなかったので、非常に分かりやすかったです。
ただ、分かりやすついでに、開始30分前後で犯人の目星も付いてしまったのは残念でした。
とは言え、白鷹たちが犯人に辿り着くまでの過程に見応えがあり、事件の真相には思わず視聴者も自省させられる部分があります。
現代社会ならではのテーマを孕んだ作品でした。

次の写真より下、ちょっとネタバレありますので、ご注意下さい。


一言で言うと、本作のテーマは「無関心が人を殺す」ということですよね。
テトロドトキシンには、症状の進行に3段階あり、その3段階目まで来ると、意識はありながら体を動かしたり言葉を発したりが出来なくなってしまう。
犯人は毒を盛った後、その辺りの状態で、被害者を人の目に付く場所に放置していた。
理由は、生かすため。


第一の被害者は、ピエロの扮装をさせられていたため、動かないのもパフォーマンスだと思い込まれて、誰にも気付いてもらえなかった。
第二の被害者は、ホームレスだと思われ、誰にも声を掛けてもらえなかった。
そして第三の被害者は、酔っ払いが寝ていると思われ、放っておかれた。
もしも誰かが気にして声を掛けていたら、助かったかも知れない命。
犯人がこの殺害方法を選んだのには、そんなメッセージを投げ掛ける事と共に、もう1つの理由があった。
それは、被害者たちに「すぐ近くに人がいても、誰にも助けてもらえない絶望を味わわせる」ため。


日本人は特にそうなのかも知れませんが、あまり他人に声を掛けませんよね。
私だって、誰が見ても明らかに困っていそうな人なら助けたりもしますけど、その判別が付きにくい人にまで、いちいち声を掛けたりしませんし。
今回の連続殺人にしても、ピエロをパフォーマーだと思い込んだ人には、何の落ち度もないと思う。
ホームレスにしても、例えば見回りをしているとか、そういった公的機関の人でもなければ、一般の通行人が声を掛けることはまずないのではないでしょうか。
それこそ、血を流していたりしない限りは。


ただ、酔っ払いと勘違いされた女性に関しては、明らかに悪意ある無関心だと思うんです。
だって、もしかしたら急性アルコール中毒を起こしているのかも知れないし、冬なら凍死する可能性もある。
それを写真に撮ってSNSに上げ、「酔っ払いww」と笑うことは、人として絶対に違う
ただ、実はこの3人の被害者は、過去に自分も同じようなことをしていて、それが今、返って来たというか、返されて来たわけで。


でも「無関心」って、悪いことばかりでもないんですよね。
終盤で白鷹のモノローグにもあるように、無関心が有り難い時もある
悪いのは、悪意ある無関心
本作の中でも出て来ましたが、自分はちょっとした小遣い稼ぎのつもりでやったことが、実は犯罪の片棒を担いでいたということもある。
それだけでは罪の意識を感じにくいかも知れないけれど、そこで無関心にならずに、自分の行為を振り返って考えてみることが大切なんだと思います。
本作はそういったテーマの描き方が明確で、かつ視聴者に考えさせる余地も残していて、とても良く出来た作品でした。

さて、ここからは赤楚くんの話!


SNSが何かすっごいザワついていた様子ですが、メチャクチャ可愛かったですね(≧∀≦)
白鷹に呼ばれれば、尻尾を振ってどこへでも付いて行く、まるでワンコ犬
ワンコな後輩、可愛すぎる爆笑

上矢印白鷹からの電話に、こ〜んな嬉しそうな顔で出ちゃう笑い泣き

白鷹が本庁の草野とバディを組んでいる間、赤楚くん…じゃなくて兎束は別の本庁刑事(高杉亘)と組むんですが、パカパカ煙草ばかり吸う本庁刑事を、今時男子っぽく嫌がる演技にもユーモアがありましたね^_^


やだなあ、もう!」と言いながら、臭いが付かなくするスプレーを撒き散らすシーンがお気に入り照れ
そんな可愛い兎束だけれど、ちゃんと刑事の顔も見せます!


捜査会議とかで刑事やってる赤楚くんも、カッコ良かったね〜ラブ
や〜、この「ハクタカ」、連ドラとか定期的なSPドラマとか、是非して欲しいな〜。
ワンコ赤楚犬、もっと見たい〜。
やっぱ赤楚くんは、ギラギラしてたりイケイケだったりする役よりも、こういう真面目で可愛い役をやってくれてる方が、オバチャン、安心して見てられるんだわ笑い泣き


いやでも、本当に面白くて、深いテーマを持った作品でした!
見逃し配信は、TVerもしくはparaviでどうぞニコニコ