今回は「残穢(ざんえ)〜住んではいけない部屋〜」をご紹介。
DVD発売記念でございます^_^

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この作品は、小野不由美さん原作小説の映画化です。
小野不由美さんと言えば、ファンタジー小説「十二国記」が有名ですが、ホラーも結構書かれています。
それも、ねっとり、じっとりしたホラーがお得意のようで、「屍鬼(しき)」などはその代表格ですね。
私は小野不由美さんの小説が大好きなので、こちらの「残穢」も原作を先に読んでいました。

この作品の面白いところは、竹内結子さん演じる主人公「私」が、小野不由美さん自身をモデルにしているように思えるところです。
たとえば、「私」は小説家であり、同業者の夫がいる…小野不由美さんの旦那様は、有名なミステリ作家の綾辻行人さんです^_^
映画の方では細かい部分は省かれていたような気もしますが、原作小説では他にも小野不由美さんと「私」の符号がたくさん書かれています。
そうすると、この物語までもが本当にあった話なのではと疑いたくなり、現実とフィクションの境界が曖昧になって、怖さが増すのです((>д<))

ここからはネタバレありますので、嫌いな方はUターンして下さいね^_^





さて、「呪怨」という映画は、ご存知の方も多いと思います。
過去に殺人があった家に足を踏み入れた者は、どこまでも呪われるというお話ですね。
この「残穢」は、それを土地規模にまで拡大しています。
穢れた土地に触れた者は、その穢れを持ったまま別の場所へ行き、その土地をもまた穢すというわけです。
映画の中で「私」の夫が、こんなことを言います。

「じゃあ、この日本中で安心な土地なんてないじゃないか」

まさに、その通り。
このセリフが、一番ゾッとしました。

私達は普段、賃貸物件を借りる時、または中古物件を購入する時、その「部屋」や「家」で過去に何か事件がなかったかは気にしますが、その建物が建っている土地のことまではあまり考えません。
でも、実は土地にこそ穢れは染み付き、人の移動に伴い別の土地にまで感染する。
更地に建物を建てる時、地鎮祭というものを執り行いますが、土地の穢れの深さによってはそれも気休めに過ぎない…。

「私」は、読者の女子大生から送られて来た手紙をきっかけに、その女子大生の部屋で起こっている奇妙な出来事の調査をするうち、その穢れに深く触れてしまいます。
そして、「私」やその女子大生の身にも、不可解な出来事が起こり始めます。
そしてそのまま、物語は幕を閉じます。
「私」や女子大生がどうなるのか、それは分かりません。
何も解決しないまま。

これが小野不由美流(・ω・)b

もやもやした気持ちを抱えて映画館を後にする時、じっとりとまとわり付いて来る恐怖と共に、何かを家に持ち帰りそうな気になります。
これはもしかしたら、家でDVDを観る時の方が怖いかも?

そうそう、忘れちゃいけないのが、この映画を撮った中村義洋監督です!
夏になるとよくテレビでやっている恐怖動画の番組。
「お分かりいただけただろうか?」というナレーションに、ピンと来る人もいるのではないでしょうか?
あの乾いた声の主こそが、中村義洋監督ですv(^-^)v
昔から「ホントにあった! 呪いのビデオ」シリーズを作って来た監督さんなので、それを知っている人には思わずニヤリとするようなシーンが、この「残穢」にも取り入れられています!
是非、探してみて下さい(*^^*)

さて、ここまで読んで下さった方に、梅雨を吹っ飛ばす恐怖映像をp(^-^)q
「残穢」のお蔵入りになった予告編だそうですよ爆笑



kagamiko的評価
★★★★☆