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◆◆ 科学カフェ京都 第181回定例会 ◆◆




日時: 2024年 7月13日(土) 2時~4時30分


話題: 『社会実装を目的とした、産業応用に適用可能なバイオミメティクス技術』


講師: 西野 朋季 先生
(京都大学大学院工学研究科 特定研究員 専門:電子物理工学)

会場: 京都大学理学研究科セミナーハウス
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_n.htm
(上記地図の番号10の建物です)



概要:
生存競争を生き残ってきた生物はユニークな特徴や機能を持っており、生物の表面効果に着目している研究が多く盛んに行われています。私はその中からカタツムリ殻が持つ撥油効果に着目しました。カタツムリ殻は、200nmのポーラス構造となっており、微細なポーラス構造が親水表面を形成し、撥油効果を示すことが知られています。それらの構造を模倣した表面を半導体微細加工技術であるリソグラフィ技術を用いて、撥油効果がある表面の作製を実現しました。
これらの基礎技術を用いて表面に撥油技術を持たせることができたため、医療への応用技術として、メタマテリアル構造を付与した撥油性と防汚性を持つ胆管ステントを開発/評価し、新しいメタマテリアル技術として有効であることを提示してきました.医療現場において、胆道や膵頭部領域の悪性腫瘍では、閉寒性黄疸をきたした場合、胆道チューブステント(BTS)などを用いた治療前減黄術が必須です。しかしBTS内を胆汁が流れることにより、チューブ内部が詰る現象が生じており、BTSが閉寒を起こすことが臨床上大きな問題となっています。そこで私は前述の技術を用いて防汚機能を有するBTSを開発しました。また大動物(ブタ)胆管への留置実験を行い、防汚効果の評価を行いました。この撥油技術は、医療からインフラ設備まで様々な分野に応用することができます。

(申し込み不要、無料)


■8月は定例会を休ませて頂きまして、次定例会は9月第二土曜を予定しています。



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