🩺ワクチンの森と体のヒーローたちのお話

むかしむかし、ゆうちゃんの体の中には、たくさんの「けんこうの森」がありました。
その森には、悪いバイキンをやっつけるヒーローたち――けんこうレンジャーがすんでいました。

ある日、お医者さんが「インフルワクチン」という、小さな小さなおてがみをゆうちゃんの腕にポンと入れました。
チクッとしたのは、そのおてがみを入れるためのドアをノックしたからなんです。

おてがみの中には、
「インフルエンザっていう悪者が、そのうちやってくるかもしれないよ!準備しておいてね!」
というメッセージが書かれていました。

けんこうレンジャーたちは大さわぎ!
「えっ!?悪者が来るって!?」「よーし、みんなで訓練だー!」

レンジャーたちは集まって、必死に練習を始めました。
そのせいで、その場所――腕のあたりがポカポカ赤くなって、少しはれたんです。
森の中がにぎやかになったせいで、ゆうちゃんもちょっとだるーい気分になりました。

でもね、それはレンジャーたちががんばって強くなっている証拠。
しばらくすると訓練が終わり、森はまた静かに。
そのころには、レンジャーたちはとってもたくましくなっていました。

だから次に本物のインフルエンザがやってきても、
レンジャーたちはすぐに見つけて、
「おまえのこと、もう知ってるぞ!」って、ピューッとやっつけてくれるんです。

 

こうしてゆうちゃんの体は、もっともっと強くなっていきました。
腕が少しはれたり、だるくなったりするのは、体の中のヒーローたちが練習しているしるしなんだよ!