帯文を書かせていただきました!『音楽は絶望に寄り添う ショスタコーヴィチはなぜ人の心を救うのか』 | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

帯文を書かせていただきました!

 

『音楽は絶望に寄り添う ショスタコーヴィチはなぜ人の心を救うのか』

スティーブン・ジョンソン

吉成真由美・訳

河出書房新社

 

絶望しているときに音楽がいかに救いとなるか、実体験に基づいて書かれていて、ものすごくオススメです!

 

 

音楽は絶望に寄り添う: ショスタコーヴィチはなぜ人の心を救うのか

 

 

この本、音楽がいかに絶望を癒すか、科学的な実験とかも紹介されているが、なんといっても圧巻なのは、著者自身の体験。母親との関係に苦しみ、双極性障害でもある著者が、抑圧の中で作曲したショスタコーヴィチの曲によって救われていく過程に圧倒される。間違いなく、途中で音楽が聴きたくなる!

 

読み終えて、この本で引用されている、

 

「音楽なしでは人生をあやまる」ニーチェ

 

という言葉が、ほんとにそうだなあ!と思えてくる。

音楽ファン以外にも、ぜひ読んでほしい。

ケア関係の人にも、一読してほしい本だ。