カフカの『変身』の新訳が登場しました!㊗️🎊🎉
京都大学文学部准教授でカフカの研究者である川島隆先生の翻訳です。最新のカフカ研究に基づいており、今後はこの翻訳がスタンダードとなっていくことでしょう。
原文に忠実でありながら、読みやすいということを、両立させておられます。信頼して読める、ありがたい新訳です。
文庫で低価格なので入手しやすいです。電子書籍もあります!
カフカの『変身』の邦訳リストにも早速、追加しておきました。
1952年6月1日発行「新潮」1952年6月号の高橋義孝による日本で初めての翻訳(現・新潮文庫)から、ちょうど70年、28番目の邦訳です。
鉄人も28号で完成ですし、記念すべき翻訳だと思います。
ほぼ同時に出た『名著の話 僕とカフカのひきこもり』で、川島隆先生と、伊集院光さんが、カフカの『変身』について対談しておられ、こちらもとても面白いです!
川島先生も、伊集院光さんも、
「俺の話」だ!
として読んでおられます。
伊集院光さんとの対談の中の、川島先生のこの発言にはびっくりしました。
「私は小学校のときからずつと非社交的な人間で、とにかく人としゃべれなかったんです」
「日本語をしゃべる筋肉が衰えてロが回らなくなりました」
「三〇代の初めぐらいまでは、日本語で会話をするのを見よう見まねでやっているような感覚がありました」
カフカの『変身』を翻訳するには、まさに適任ですね!
なお、川島隆先生が出演しておられる
『100分de名著 フランツ・カフカ 変身』全4回は、
NHKオンデマンドで見られます。
川島隆先生のカフカの飜訳は、
『カフカ ポケットマスターピース 01』集英社文庫
に入っている、長編小説『訴訟(審判)』も、ものすごくオススメです!
今日の「伊集院光とらじお」でも話の出た、カフカの書いた公文書の翻訳も入っています(公文書の翻訳はこれが唯一)。