今朝の朝日新聞の「折々のことば」でご紹介いただきました! | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

今朝の朝日新聞の「折々のことば」で、

月刊「みすず」の連載の中の言葉を、ご紹介いただきました!

とても思いがけないことでした!

鷲田清一さんがお読みくださったとは、なんとも嬉しく、光栄なことです!

 

 

ネットにも。

 

 

この月刊「みすず」の連載では、カフカの『変身』を新訳しながら、超スローリーディングしています。

ドイツ語原文、英訳、日本語既訳もご紹介しています。

 

 

ゆっくり読むことには、本が持っている味わいを充分に感じとるということの他に、もうひとつ意味があると思っています。

それは、自然と「自分の内から引き出されるもの」がある、ということです。ゆっくり読んでいると、その間に、本に書いてあることに触発されて、いろんなことを思い出したり、考えたりします。本を読む面白さの半分は、そういう、本に書いてないこと、自分の内から引き出されるものにあるのではないかと。

 

自分の城の中にある、自分でもまだ知らない広間。

それを開く鍵のような働きが、多くの本にはある。

カフカ

 

じつはこの引用していただいた箇所は、

担当編集者さんから「もっと加筆したほうがいい」と言われて書き足し、

さらに編集長さんからも「もっと加筆したほうがいい」と言われて、再度書き足しました。

ページも特別に増やしてもらいました。

伝えるのが難しいことでした。

でも、結果、こうして目にとめてもらえて嬉しいです!