第1章について。『食べることと出すこと』(医学書院 シリーズ ケアをひらく) | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

『食べることと出すこと』(医学書院 シリーズ ケアをひらく)

 

食べることと出すこと (シリーズ ケアをひらく)

 

第1章では、

どういうことが起きたのか、まずざっと説明しています。

 

 

今でも不思議なのは、血便が出ていたのに、病院に行っても医師に言わず、隠していたこと。

 

でも、入院してみると、そういう人が他にもたくさんいた。激痛の胆石の人でも、何度ももがき苦しんで、電車の中で気を失ったりしても、それでも病院に来ようとしなかった人とか、何人もいた。みんなそのせいで、重症になっていた。

こういう心理って、ほんと困る。自分の身に、おそろしいことが起きると、心が、それを受けとめることができない。

 

今、新型コロナを、どうしても「ただのカゼ」と言い張る人がいるが、それもそういう心理が働いているのかもしれない。受けとめきれないから、全力で目をそらそう、ごまかそう、ないことにしようとする。けっきょくは無理なんだけど…。

過去にそうした経験のある私には、それを非難する資格がない…。

 

章の扉のイラストも、祖敷大輔さんです。

これがまた、章を重ねるほどに、絶妙の味わいが醸し出されるように描いてくださっているので(章の中身を知っていると、くすりと笑えるようになっていて、最後にはオチまで)、少しずつご紹介していきたいと思います。

 

……

 

この本についてのお知らせを、このページでまとめておきます。

(今後も追記していきます)

https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryupdateinput.do?id=12610314522

 

 

ネット書店さんや実書店さんで、

ご予約いただけると、とても助かります。

どうかよろしくお願いいたします🙏

 

……

 

 

ほぼ同時刊行のもう1冊の新刊です。

こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

 

落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ (ちくま文庫 (か-71-3))

 

2冊、同時期の刊行となってしまいましたが、

この後は、また当分、本は出ません。