大晦日、
家族といっしょににぎやかに過ごしている人もいれば、
ひとりきりで、いつもと何の変化もない人もいるでしょう。
この時期はとくに差が激しいです。
さびしいと思わない人もいるでしょうが、
さびしいと思ってしまったら、
こういう時期は本当に、
やりきれないほどさびしいと思います…。
大晦日のお祭り騒ぎが四方八方で始まった。
通りや橋の上の叫び声、鐘の響きと、時を告げる時計の音。
おかげで、ぼくはすっかり落ち込んでしまった。
捨てられた犬のように、悲しい気持ちで横たわっている。
ぼくはただ天井ばかりを見つめている。
それがぼくにはふさわしく思える。
(カフカ)