アンソロジー『絶望図書館』(ちくま文庫)の最後に、
「入れられなかった幻の絶望短編」について書きました。
このアンソロジーに収録したくて、いろいろさがしたのですが、ついに見つけられなかった短編です。
昔どこかで読んで、とても心に残っている物語です。
トラウマのように、心に焼きついてしまった作品と言ってもいいかもしれません。
でも、タイトルも著者名もおぼえていないのです。
ミステリーに分類されていたと思います。
著者は日本人のミステリー作家で、たしか医師でもあったと思います。医師が本業のため、作品数の少ない人だったと。
載っていそうな本をずいぶんさがしたのですが、見つかりませんでした。
ツイッターでも「知っている人いませんか?」と呼びかけてみましたが、わかりませんでした。
内容はよくおぼえています。
なので、内容を詳しくご紹介し、本の中でも、
もし近い話をご存知の方がおられましたら、ぜひ頭木までご連絡ください(筑摩書房気付のお手紙か、ブログ、ツイッター、フェイスブックをやっておりますので、そちらを通じてお願いします)。
と情報提供をお願いしました。
その後、たくさんのお手紙やメールやメッセージをいただきました。
誠にありがとうございました!
いちばん多かったのが、
「木々高太郎さんでは?」
というご意見でした。
たしかに、医師で推理作家というと、まずこの方が頭に浮かびますが、この方ではないんです。
山田風太郎さんをあげておられる方もおられましたが、それもちがいます。
そういう有名な方ではないんです。
けっきょく、まだスバリ、「この作品では!」という情報はありません。
ただ、非常に興味深い情報がありました!
ある大学の七不思議の1つに、そっくりな話があるというのです!
お聞きしてみたら、たしかによく似ています。
それを元に書いたという可能性は大です。
調べてみると、その大学には医学部もちゃんとあります。
そこの出身の作家さんかもしれません。
情報を提供くださった方に、
その七不思議の詳細について、
さらに調べてみていただいているところです。
有力情報がありましたので、
とりあえず、中間報告まで。
詳しいことがわかりましたら、
またここに書かせていただきます。
お手紙やメールやメッセージくださった皆様、本当にありがとうございました!
わかるわからないに関わらず、調査に参加してやろう、声をかけてやろうと、思ってくださったこと自体が、ありがたいです。
心より御礼申し上げます。