10年後にも残っていて、契約違反になるのが夢です | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

12月10日が目前で、多分、次のちくま文庫の新刊が出ると思います。もう私の『絶望図書館』は、今月の新刊ではなくなってしまいます。今の時代って、なんでも新しいものしか売れにくいから、新刊でなくなるのは、なんとも心細い感じがします。どうか、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!

 

それで思い出しましたが、この写真を表紙に使わせてくださいと、大手の写真画像代理店にお願いしたとき、契約期間の最長が10年間だったので、「10年後も本が売られていたら、どうなるんでしょうか?」と聞いたら、大笑いされて、「今時、10年後も残っている本なんていんでしょう」と言われてしまった…

 

 

 

返す言葉がなかった…。私としては、本を出すときには、何十年でも読み続けてもらえるものを作っているつもりで、だから、代理店の人の言葉にはびっくりしたが、でも、たしかに現実は…。できることなら、10年以上、売れ続けてくれて、代理店の人から「契約違反だ」と言われてみたいものです…。