勝手にお仲間と感じている新刊2冊のご紹介! | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

『絶望に効くブックカフェ』(小学館文庫)という本が出ていました!

 

 

 

 

まだ読んでいないのですが、「はじめに」に

「間違いなく、絶望に効く何よりの特効薬は本である」

とあるそうです。

勝手に『絶望読書』の仲間と感じて、喜んでいます。こ

ういう本、ほんとなかったですから、増えると嬉しいです。

カフカもドストエフスキーも登場するようです!

 

同じく今月、こういう本も出るようです!

『文学効能事典 あなたの悩みに効く小説』(フィルムアート社)

 

 

 

 

「古今東西の名作文学作品があなたの悩みに効く「薬」になる! (かもしれない)」

とあります。

これも面白そうで、楽しみです!

翻訳は、金原瑞人さん、石田文子さん。

 

本や読書に関して、

「効く」とか「薬」とか、

そういう表現をすることに関しては、

疑問を感じる方もおられるかもしれません。

私も、読書は「何かの役に立つ」というものではないと思っています。

でも、本を「自分を高めるため」とか「知識や教養を身につけるため」に読んでいる人もいるわけです。

 

どんな入り口にせよ、

入ってしまえば、

そこで自分なりの本との出会い、読書体験というのがありえます。

ですから、入り口は多いほどいいと思います。

 

絶望という入り口は、今まで本当になかったので、

お仲間が増えるのは心強い限りですし、

私はあってしかるべき入り口のひとつだと思っています。

 

 

これらの本が、

「絶望から立ち直るための本の紹介」

でないことを願います。

(多分、ちがうと思うのですが) 

 

立ち直りの方法なら、いくらでもありますから。

なにも読書でなくてもいいわけで。 

 

そうではなく、

まだ立ち直りの段階に入れない、

倒れたままの期間こそ、

読書が命綱だと、

私は思っています。