落語の連載の4回目です。『望星』8月号が発売になりました! | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

月刊誌『望星』(発行・東海教育研究所 発売・東海大学出版部)
の8月号が、
7月15日に発売になりました。


望星 2015年 08 月号 [雑誌]/東海大学出版会

¥600
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『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』という、
落語に関する連載をさせていただいております。
今回はその4回目です。

初めて落語を聴く人が感じる、
「まだ話の途中なのに終わるのはなぜ?」
という疑問から、今回は話を始めてみました。

物語には起承転結があり、
結はとくに大切ですが、
落語の場合、起承転結の「結」の前に、
落ちを言って終わってしまう場合があります。

「続きは?」と思っても、続きはないのです。

これはいったいどういうことなのでしょうか?

それだけ面白くないということなのでしょうか?

私は逆だと思っています。
「落ち」があることによって、
落語は起承転結という物語の構造から自由になることができたのです。
そのために、落語には他の物語にはない面白さがあります。

そのことについて、
「故郷へ錦」という噺を例に、
書かせていただきました。

物語にご興味のある方には、
ぜひ読んでみていただきたいと思います。
そして、ご意見などありましたら、
お聞かせいただけると嬉しいです。

……

なお、今月号の『望星』の特集は、
「メイドイン 町工場!」
です!

一部はここで立ち読みもできますよ。
http://www.tokaiedu.co.jp/bosei/