平底からの考察3 新1/500の再評価 | 波動砲口形状研究

平底からの考察3 新1/500の再評価

丸い断面の艦体と細くスマートな艦首の両立は難しいという昨日の話 の続き。

昨日は丸い断面の例としてDVDヤマトの方ばかりを出したが、今日は新1/500の話。

比較対象の基準として設定図を使うことにする。

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この図の印象が頭にある人はスマートな艦首を求めてしまう。
これの輪郭を抽出して

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1/700に重ねてみる。

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ほとんどぴったり重なることがおわかりいただけると思う。

次におなじ輪郭をDVD1/700に重ねる。

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DVDの艦体のぶ厚さがこうしてみるとよくわかる。スマートな艦首にしようとか、設定図に沿う形にしようとかした気配は微塵も感じられない。

そして新1/500。

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丸胴の余波で厚みのある艦首にはなっているが、DVDに比べるとかなり健闘していて、設定画のバランスよりもちょっと厚いな、という程度に抑えられている。

上掲の写真では分かりにくいかもしれないので艦首だけの図を示す。

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新1/500が厚みを抑えた艦首になっているのは、例のリメイクの設定画 に準じているからでもあるわけだが、それを破綻なく立体物に落とし込んだのはバンダイの手腕だ。

結果的には丸胴と細い艦首の両方を望むユーザーにとっては、新1/500はDVD1/700より進化した、好ましいキットになっているともいえる。

バンダイさん素晴らしいよありがとう!(あくまでスマートな艦首と丸い断面の両立の話だけど)

ところが折角こうして細くスマートな艦首の印象に近付いているのに、第一主砲が前より過ぎてしまっている。これは例の設定画の負の遺産だ。それと各砲塔の位置が少々高い。主砲が前にあるとそれだけ艦首部分が短く見えてしまうし、砲塔が高いことで厚みが増して見えてしまう。

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こうしてみるとやはり砲台の位置は手を入れたい。
手前味噌ながら第一主砲を後ろにやって、各砲台の位置を下げた自分の改造の方向性は正しかったと思う…ただ、設定図のバランスに従おうとすると6ミリ下げたくらいでは全然足りない。

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1.5cmは後ろに下げたいという気になる。ただし、私の改造はターレットの高さも下げ、測距儀も下げているので、これ以上下げると確実に第一主砲の測距儀が後ろの坂に当たって回らなくなる。

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今でもぎりぎりだ。第2主砲やヤマト坂も同時に数ミリ後ろにずらすのが一手だろうが、それでもせいぜい1cm程度、そして大工事だ。むしろ艦首の方を継ぎ接ぎして伸ばしたほうが手間がかからないかもしれない。

2番艦を作る日が来るかどうかわからないが、どうすべきかはその日が来るまでじっくり考えたい。