油絵の具の初歩について その1 | かえる画伯の館(出張所)

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ずいぶん前に作ったきり、ほったらかしにしてました。画材やお絵描き関係の記事をまとめます。

 Twitterや、ブログサイトをみていて、油絵の具を始めた人が、良く感じる疑問についての回答を

簡単?にまとめました。

 みんな同じような事で悩むのですが、さて実際に調べようとしたら、以外に調べられないことを中心に、

少々、おせっかいですが、まとめておくことにしました。

 

 油絵を習い始めた高校生や、初心者の方に読んでもらえると嬉しいです。

文字ばっかりでなんですが、ちょっとお付き合いを。カエル

 

1.油絵の具ではどういう絵がかけるの?カラーパレットカラーパレットカラーパレット

 

油の具は、使い方によって、いわゆる古典的な絵から、デザイン的な絵や、抽象画まで、

幅広く描けます。「なんでもできる!なんでも描ける!」画材です。

 一方、その作家や描きたい絵によって、使いこなす具体的な画材がずいぶん違ってきます。

 

 油絵の具は、水彩絵の具などと違って、絵の具単独で描くのではなく、「溶き油」を混ぜながら、

絵を描いていきます。この溶き油ですが、じつに様々な種類があって、早く乾くものや、

ユックリ乾くものや、絵の具を薄く塗るためのものや、分厚く盛り上げるものや、

様々な性質のものがあります。

 

 逆にいうと、技法や描ける絵の範囲が広いため、自分がどういう絵を描きたいかある程度、

はっきりさせておかないと、あんまり効率的には、学べないような気がします。

 

 「料理を作りたい」といっても、作りたい料理が和食なのかイタリア料理なのか、

インド料理なのかで、アドバイスをもらう相手が違ってきますよね?

 

 なので、なるべく、自分がどういう油絵を描きたいかをはっきりさせてから、

画風の近い人に、アドバイスをもとめるのが効率的です。これは絵画全般を

学ぶ場合に、共通的にいえることだと思います。

 

 

2.どこの油絵の具のメーカーがいいのはてなマークはてなマークはてなマーク

 

 著名な絵の具メーカーであれば、一定以上の品質の絵の具を作っているので、品質面では、

どの絵の具を選んでもよいです。始めたばかりであれば、輸入税がかからない、

国産メーカーから選ぶのがよいです。ホルベイン、クサカベ、マツダが大手3社になるかと思います。

 

 3社とも違いはありますが、初心者の方が「色がうまくでない」といわれている場合は、

(申し訳ないですが)「メーカーの絵の具の違い」というよりも、油絵の具がまだ、うまく

つかいこなせていないことに理由があると思います。上記3社のどの絵の具を買っても、

ルネッサンス時代の平均的な画家の使っていた絵の具よりも、いい絵の具を使っている

ことになります。

 

 一つ選ぶ大きな基準となるとしたら、絵の具の「硬さ」と発色の「トーン」が違います。

私個人の意見では、以下のような感じでしょうか?

 

    柔らかい;松田→ホルベイン→クサカベ;固い

    鮮やか;松田→ホルベイン→クサカベ;シック

 

 でももし、近くに画材屋があるのであれば、まずはそこの店に置いてある、

絵の具をかえばよいと思います。その内、自分の好みがはっきりしてくると思います。

 まあ、最後は自分の腕前です。

 

 

3.油絵の具で描いたら「色が濁る OR どぎつい色になった」えーんえーんえーん

 

 油絵の具の特徴として、まず理解しないといけないのは、以下のことです。

 

  ・油絵の具は、少しづつ色を重ねながら、作者が出したい色に近づける

   絵の具です。一発で、求める色を出すことを期待してはいけません。

 

  ・油絵の具は、絵の具を乾かしながら、描き進める絵の具です。

   いったん描いたら、2-3日(場合によっては1週間)乾かしながら、

   すこしづつ描くのが、正しい描き方です。

 

  なので、いきなりチューブから出した絵の具をそのまま、塗るとどぎつい色に

なります。また、乾いてない色に別の色を無計画に重ねると、色は、どんどん濁ります。

どちらにしても、うまく絵の具が使いこなせていません。

 

 塗むらなく、色を塗りたい場合も、一度でうまく塗むらなく塗れるのではなく、

塗っては乾かし、塗っては乾かしを繰り返すことで、塗むらがなくなります。

 油絵を描いていて、うまくいかないと感じたら、とりあえず、一旦は乾かすようにして、

2~5日ぐらい、ほっておいてから、作業を続けるようにしてください。晴れ晴れ晴れ

 

 後、下書きをしている段階で、ぐちゃぐちゃになってしまうことが多い場合には、

アクリル絵の具で下書きをしてください。アクリルだとすぐに乾くので修正が

やりやすいです。(アキーラ入門を読んでください照れ

 

#もうちょっとだけ続きます。