寒さの功罪 | 子宮筋腫をとったらば

子宮筋腫をとったらば

2015年12月に開腹で子宮の全摘をした、45歳・既婚・子ナシの備忘録。

新しい住まいが寒いです。

 

長いこと暖房いらずのあったかハウスで暮らしてきた身には、

骨の髄まで応える寒さ。

日本の冬ってこんなにシビアだったっけ?

朝、お布団から出るのがたまらなく憂鬱。

お風呂に入るために服を脱ぐのも地味にイヤ。

寒くて鼻水がでるなんて久しぶりの経験過ぎて意味が分からない。

しばらく風邪と無縁だったのはおうちが暖かかったからかなー?

13年間しまいっぱなしだった湯たんぽが完全復活。

長いこと使わなかったのに捨てなかった自分を褒めたい気分です。

 

エアコンの暖房があまり好きではなくて、床暖でしのいだり、

むやみに蒸しものや鍋ものをメニューに取り入れたり、

無駄な抵抗をしてみても寒いものは寒い。

仕方なくエアコンのスイッチを入れると。

暖かい!極楽!我慢しないでつければよかった!

……でも乾燥もスゴイ。

眼球がしぱしぱする気がするし、今まで使ったことのなかった

リップクリームのお世話にまでなる始末。

うむう、なんとかならないものか。

洗濯物を部屋干しするとちょっとはましになるので、

暖房を入れる時間帯に合わせて洗濯したりと

無意味かつ涙ぐましい労力を使っています。

大きい観葉植物とかも有効なのかな?

まあ加湿器を使えば解決するんですけれども。

 

それにしても寒いとどうしても無意識に身体が縮こまっているのか、

ご縁のなかった肩こりまでするようになってきて。

「背中が丸まってるよ?」と夫に言われるまでに。

だって寒いんですもの、多少は慣れてきた気もするけど。

在宅時には最大限に厚着、首にはストールを3重巻き、靴下は2重。

シルエットはだるまさんのようです。

寒さのせいか、手術の後もちょっともじもじするような。

古傷ってもうずいぶんと古くなってきたのに、

律儀にちゃんと反応するんだなと妙に感心しています。

 

せっかく寒いんだからこの寒さを有効活用したい。

そうだ、肉を干そう。

以前のマンションはとにかく暖かくて、

冬でも部屋に置いておくとお芋がすぐに痛むほどでした。

食品は乾物以外がっちり冷蔵庫に入れないといけないくらい。

野菜や短時間で出来上がる魚の干物などはやったことがあっても、

肉は長期間かかるため腐敗が心配でトライしませんでした。

でもこの寒さなら、憧れの干し肉ができるんじゃ?と思って、

ワクワクしながら豚バラ肉の大きい塊をふたつ購入。

 

乾煎りした塩と山椒を擦りこんで冷蔵庫で3日寝かせてから、

ハンガーにつるして日の当たらないところで2週間。

日の当たる日中は北側のお風呂場に移動するので、

毎日2回肉塊をぶらぶらぶら下げて狭いウチの中を往復していると。

なんだかただの豚バラがたまらなく愛おしくなってしまう。

「お肉ちゃん移動した?」「あ、まだだ」

ついに豚肉を「ちゃん」付けで呼ぶように。

 

だけれどもそんな薄い愛情が食欲に勝てるはずはなく。

干しあがったお肉ちゃんをウーロン茶でスモークして、

炒めもの、蒸しもの、お鍋、炊き込みご飯と一通りやってみたら。

美味しい……本格的にお店の味がする。

料理が上手になったのでは?と勘違いできるほど。

ちょっと捻ってカルボナーラにしてみたらこれもイケル。

もうパンチェッタはいらないな。

というか、山椒をハーブに、ウーロン茶をウッドチップに代えれば

ベーコンも買わなくていいかも。

寒いうちに急いでもっと仕込まなきゃ!ということで、

今我が家には3㎏のお肉ちゃんたちがぶら下がっています。

食肉加工屋さんみたいで見るたびにうっとりする。

 

こうなってくると次々欲が出て。

こちらも積年の憧れだったお味噌や梅干しも

いけるのかなと野望を抱いています。

お味噌を仕込むならそろそろ決断しないといけないかも?

容器と置き場所が確保できるならチャレンジしたい。

手前みそという言葉があるけれど、今まで頂いた手作りのお味噌は

どれもみんな素晴らしく美味しかったんです。

あんなステキなものが自分でもできたら興奮するはず。

 

家の中に冷たいスペースが常にあるというのは思ったよりも便利で。

根菜類や自家製の焼き菓子を冷蔵庫に入れる必要がなくなったのが

地味に嬉しいのです、冷蔵庫が広く使える!

粉もの甘味も絶対に常温保存の方が美味しい。

生花も以前の家よりもずっと長持ちします、これも嬉しい。

友人が引っ越し祝いと贈ってくれたたっぷりした花束が、

少しずつボリュームを減らして丈も短くしてと段階を踏みながら、

最初は大きな花瓶で居間、中くらいのサイズで玄関、

最後は小さい花挿しにカーネーションとスイートピーだけになって

ちんまり仏壇の中に納まって、なんと1か月も楽しめました。

すぐにダメにしてしまうから可哀想という心配がなくなって、

気軽に花を飾る気持ちになれるのも幸せ。

 

これだけ冬の寒さのギャップが大きいと、

期待するのは夏の暑さが少しはましになるのかということ。

クーラーをかけないで眠れたら嬉しいけれど。

過剰な期待はしないように、

でも新しい環境での違う季節をどう過ごせるのかも楽しみです。

 


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