耄碌妄想日記 No.162 | 楓坂四駒堂

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耄碌妄想ラブラブ日記

 曜版No.162 でおます!

 

当ブログは

曜日 午前0時

週2回更新しております。

 

本日は特別企画でおま!

 

 

 

まずは「雨」の季節の名曲から

 

♪いそがにゃお馬よ 夜が明ける

手綱の下から ちょいと見たりゃ

お袖でお顔を隠してる

お袖は濡れても 干しゃ乾く

雨降りお月さん 雲の蔭

お馬にゆられて ぬれていく

 

※詞・野口雨情

 

 

子供の頃…何とも言えない

この不思議なファンタジー…?

何処かせつないこの曲に

心惹かれたことを憶えています。

 

♪雨降りお月さん

 

とにかく…

雨の中…白無垢の花嫁がただひとり

馬の背に揺られながらしずしずと…

シャンシャンシャン…音譜

何気に哀しげに響く鈴の音…

 

 

そんな幻想的な映像が

必ず浮かびました…

 

実際はお供もいたでしょうけどね…

 

雨と月とをこよなく愛した「野口雨情」

 

雨で隠れた月なのに

これほどまで暖かく

花嫁の心細さを包みこむ…

 

令和の世であっても

色褪せることのない

この抒情

 

後年、この曲の背景をいろいろ知る中で…

いい加減にせいよ!DASH!と思う程

若い頃は家庭を顧みなかった?

ダメおやじ「野口雨情」

 

この詞のモデル?

こんなふうに健気な覚悟を抱いて

嫁いできたであろうに

やがて離縁してしまった最初の妻「ひろ」

 

あるいは幼くして亡くなってしまった

ふたりの娘…

 

そんな彼女たちに

深く想いを寄せた「詞」…

 

そうであってほしいと思う名曲です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えー…

そういうことです…。

現物をとんと

目にしていないので…

あ~あ

 

次回日曜版4コマ

「四駒落語」の演目は

おなじみ?「寝床」でおます。

 

 

 

 

あれこれ…1

 

♪男もつらい~し 女もつらい

 男と女は なおつらい

 それでいいのさ いいんだよ

 逢うも別れも 夢~ん中

 ※詞・阿久悠

 

 

 その昔…

 テレビで多くの時代劇が放映されていた時代がありました。

 各局、人気シリーズで視聴率を競い合い、ゴールデンタイムには毎日どこかでやっていたような…。

 

 正直、私は映画の時代劇を観て育ってきた世代…

 それをお手軽に焼き直したようなテレビ時代劇の熱心なファンではありませんでした。わんわん

 

 そんな中…例外的に嵌(はま)ったのが「必シリーズ」

 

 何よりも従来の時代劇…テレビ時代劇の殻を破った斬新な試み…

 勧善懲悪…とは言え、所詮アウトロー…殺しのプロ集団。

 神の領域に踏み込んだ、二度と元には戻れぬ修羅の道。

 そんなダークサイドを極上のエンタメに仕立て上げたスタッフたちの技。キラキラ

 フィクションの醍醐味を十分に堪能させてもらいました。

 

 テレビ時代劇、華やかなりし頃をご存じない若い世代の皆さんも…

 例えば「TBS系・C.A.L.」「水戸黄門シリーズ」とか「テレ朝系・松竹」「鬼平シリーズ」、「テレ朝系・東映」「暴れん坊将軍シリーズ」など、途切れることなく…まあ…うんざりするほど絶望再放送が続いているので、おそらくこの「必殺シリーズ」も何度かは目にされたことがあるかも…。

 

 1972年第1作「仕掛人」から…1991年第30作「激突」まで…

 もうほんの一部ですが…記憶に残っている何作か…

 この「ドラマの時間」で不定期に…気まぐれに取り上げたいと思います。

 

 えー…以前も触れたことがあるとは思いますが…

 すいません、書いた先からすぐに忘れます…大泣き

 まずはこの「必殺シリーズ」が始まった頃の話を少し…。

 

 このシリーズに嵌った…とは書きましたが…

 実はこのシリーズの開始前…やはりテレビ時代劇を大きく変えた作品が登場します。

 正直に言えば、嵌ったのはこちらが先。

 

 1972年元日、「笹沢佐保」人気股旅小説を映像化した

 「木枯し紋次郎」の放送が始まります。(C.A.L.・フジテレビ)

 ちなみに「C.A.L.」というのは、既に「水戸黄門(TBS)」「大岡越前(TBS)」を創っていた「電通」系の「制作会社」。

 

 制作にあたって陣頭指揮にあたっていた映画監督「市川崑」が、倒産寸前の古巣「大映」の時代劇スタッフと共に創り上げたこのシリーズ。

 

 画期的なヒーロー像。

 まず素材としてのこの時代小説がいわゆるニューウエーブ

 作者「笹沢佐保」自身がそもそもサスペンスなど「現代風俗」を描くのが得意な作家だった訳です。

 まさに新しい感覚の時代劇の誕生!…

 

 そこには殺陣を含めた「市川崑」独特の拘りの映像美学…キラキラ

 そして当時、ほぼ無名だった「中村敦夫」が魅力的に演じたニューヒーロー像…

 このシリーズ、瞬く間に一世を風靡します。クラッカー

 

 そしてもうひとつのヒットのカギ カギ

 音楽音譜

 テレビ映画。ドラマにおいてその音楽あるいは主題歌・挿入歌の重要性。

 「木枯し紋次郎」で言えば…

 音楽は「湯浅譲二」「草燃える(1979)」など大河ドラマも担当した現代音楽家。

 そして主題歌は♪だれかが風の中で

 詞・和田夏十 曲・小室等 唄・上條恒彦

 更にこの編曲は♪さとうきび畑「寺島尚彦」

 この主題歌も大ヒット!クラッカー

 

 「市川崑」の拘りのオープニング映像のタイトルクレジットにこの曲がかぶさると、それだけで心が浮き立ちました。

 

 この衝撃の「紋次郎」の登場に心をざわつかせたのは、やはり新たなテレビ映画を模索していた他局のプロデューサーたち…。

 

 その一人、大阪朝日放送「山内久司」

 後に「テレビドラマの神様」と呼ばれるプロフェッショナル。キラキラ

 

 彼が打倒「紋次郎」爆弾に動き出します。

 戦略的な考察を経て、「池波正太郎」の短編「殺しの掟」の映像化に決定。

 時あたかも、連作「仕掛人・藤枝梅安」の連載(小説現代)も始まったばかり…

 

 金をもらって悪人を抹殺する殺し屋グループという、一匹狼「紋次郎」とは真逆の設定。

 主な出演者も既に実績、人気のある俳優を抜擢。

 「緒形拳」「山村聰」「竹脇無我」「竹脇無我」辞退で「林与一」に…。

 主題歌・音楽もフォークの「小室等」に対して、歌謡曲のヒットメーカー「平尾昌晃」を。

 

 何より、その制作を託したのが、時代劇に定評のある「東映」ではなく、ほとんど実績のない「松竹」

 この冒険が、新しい何かを生み出すやも知れない…という「山内久司」の読みだったんでしょうか…?

 

 しかし、1,2作の監督は「東映」「深作欣二」に依頼。

 「仁義なき戦い」の準備に入った頃かなぁ?

 おそらく「市川崑」を意識した人選。

 

 「木枯し紋次郎」の放送枠は土曜22時30分~

 

 主演「中村敦夫」の大怪我によりズレた日程…

 この第1部と第2部との間、「フジテレビ」「浮世絵・女ねずみ小僧」を放送。

 隙を狙ったように1972年9月2日土曜22時より

 満を持して「必仕掛人」の放送を開始(当初はTBS系列)。

 ※テレ朝系での放送は、第5作「必殺必中仕事屋稼業(1975)」の途中から。

 

 

 「木枯し紋次郎」の第2部が始まった11月18日からは、30分のズレでガチな勝負が始まります。

 

 私はどうだったかと言うと、「仕掛人」スタート時には取り敢えずこちらを観ましたが

「紋次郎」が再開してからは、さて…?

 ビデオもなく、もちろん配信もなかった訳で、どちらかしか観られない状況。

 

 そんな時代に、「ワンピース」「鬼滅」が裏表で放送されてたら、はてどうする?ってな感じでしょうか…。

 テレビを観るにも究極の選択が必要でした。

 

 さだかな記憶がないのですが、両方、うっすらと憶えているということは

 交替で見てたのかなぁ…どちらも一話完結でしたし…。

 あるいは…「必殺」が終わってチャンネルを変えれば「紋次郎」の後半だけは観られた訳です。

 見せ場は後半ですし…。

 

 でも、最終回近くは、見届けたくて、ずっと「紋次郎」観てましたね。

 枯し紋次郎」最終回は1973年3月

 生まれ故郷「上州新田郡三日月村」が舞台でしたね。

 

 「必殺仕掛人」翌月4月に終了すると、間髪入れずに「必殺仕置人」がスタート。

 ここで 「中村主水(藤田まこと)が初登場。

 以後は「必殺」ひと筋でした。

 

 殺人を楽しんじゃいけないんでしょうけど、基本、悪党成敗。

 こんな奴、殺されて当然…とかつい思ってしまう創り。

 

 所詮、お話…エンタメ・娯楽作品とはわかっていても

 そりゃ衝撃的、刺激的でした。

 

 当然のように、色々物議を醸したりもしましたけど、以降スペシャルも含めれば、半世紀…誰がこれほどのロングランを想像したでしょう?

 

 視聴者の支持を受け、堂々と茶の間で悪党たちを殺め続けてきた訳です。

 秘かに仕掛人・仕事人の登場を願う…実際の世の中にも許せぬ悪党たちがのさばってきた証なのでしょうか?…知らんけど。

 

 

 

 このシリーズ…前述の通り、第1作「仕掛人」以来音楽を担当したのは「平尾昌晃」

 トランペットが鳴り響くあの「必殺!」のファンファーレはもちろん…

 エンディング曲として…あれもこれも…数多くの名曲残してきました。

 

 その「平尾昌晃」が担当しなかったのがシリース中2作のみ。

 「江戸プロフェッショナル 必殺商売人」「必殺からくり人 富岳百景殺し旅」

 いずれも1978年

 なぜ1978年かと言えば、この年「平尾先生」「畑中葉子」とのデュエット曲♪カナダからの手紙を引っ提げて、歌手活動専念中。カラオケ

 

♪息が止まるような くちづけを

 どうぞ私に 投げてください~

 ※詞・橋本淳

 

 とか唄ってた頃です。

 

 そして、その代役を務めたのが「森田公一」

 このところ「阿久悠+森田公一」コンビの楽曲を改めて絶賛しまくっている私。クラッカー

 

 冒頭のフレーズはこのコンビによる、上記2作のエンディング曲音譜

 「小林旭」が唄った♪夢ん中 

 

酒はにがいし 煙草はからい

 紅はとけるし 寝床は寒い

 

 そんなおまえの肩抱きよせて

 惚れたようだと俺はいう

 

 これぞ「阿久悠」ワールド…昭和のダンディズムに酔いしれます。ラブラブ

 名曲ですよね。キラキラ

 

 次週、続けてもう一回「必殺」を!

 渋いところで…まずは1983年「必殺渡し人」を取り上げてみます。

 よろしく哀愁!