耄碌妄想日記 No.96 | 楓坂四駒堂

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坂四駒堂」

曜版でおます。

コーヒー

 

では…

♪長い夜

朝までまいります!?

 

 

う~ん…

絶望

 

どこにサスペンスが

あると言うのか…?

いろいろ考えねば…

次の「ロードショー」も

なあ…

 

 

 

 

 

黄金の日々

~ドラマ黄金時代の女神たち

 

最終章 

桃井かおり 

その23

 

サスペンス篇Ⅲ

 

 「火曜サスペンス劇場」

 「女検事・霞夕子シリーズ」

 「桃井かおり」にとって、これほど長い期間、ひとりの女性を演じ続けたことはなかったと思います。

 

 まず、原作の「夏樹静子」について

 

 7~80年代に人気だった女流ミステリー作家。

 更にそれ以前にも、「仁木悦子」「戸川昌子」ら、いわゆる女性ミステリー作家の草分けたちと、習作を競った時期もあるそうですから、そのキャリアは長く…

 おそらく、ミステリーマニアから作家になった人だったんでしょうね。

 

 代表作のひとつ「Wの悲劇」でもわかるように、「エラリー・クイーン」のファンであることは、よく知られていました。

 「エラリー・クイーン」…ミステリー界の「藤子不二雄」…かな?汗うさぎ

 

 ともかく7,80年代と言うと、私も内外のミステリーにはまっていた時期。

 カッパノベルス「松本清張」などを読み漁っていた時期。

 

 「夏樹静子」「天使が消えていく」も早々に読んでいました。

 こういう言い方も今どきはアレなんですが、女性らしい繊細な心理描写と、ごくごく普通の日常に潜む闇…そして本格派並みのトリックの妙。

 瞬く間に売れっ子になっていきました。

 

 「霞夕子」はその短編シリーズ。

 私はこれを数編しか読んでいませんが、いずれも倒叙形式の作品。

 

 ドラマ1985年から1993年まで実に約8年間。

 全10作品。

 ということは、ざっと年に1作程度。

 現在で言えば…並べるのは変かも知れませんが…

 例えば「東山紀之」主演の仕事人シリーズ」…そんなペースですね。

 

 脚本は1作を除き、すべて「石松愛弘」

 

 「石松愛弘」…この約10年前の「山口百恵」の「いシリーズ(TBS)」

 ♪ありがとうあなたい疑惑(1975)の前半を担当した脚本家。

 ♪あとどのく~らい 生きられま~すか~…いうやつですね。

 ※詞・千家和也

 

 そして監督は半数以上を、前述「遺書を送った女」「恩地日出夫」

 当初はともかく、シリーズが続いていく中で、こうしたスタッフ共々、じっくりと一人のキャラクターを育ててゆく、そんな意図もあったかも知れません。

 

 そんな熱意も感じ、いつも楽しみにしていたシリーズでした。にっこり

 

 再度観る機会もさほどなく、記憶は曖昧なのですが…

 原作をかなりアレンジしていた印象があります。

 ドラマはドラマ…それはごくごく当然のことですが…。コーヒー

 

 第5作…1988年「家庭教師の殺人」

 この原作はあの長編「Wの悲劇」なんですが、ほとんど別物…。

 実は「薬師丸ひろ子」主演の映画(1984・東映)も、ほとんど原作のイメージはありませんでした。

 そういうもんですばい。ニコニコ

 

 この第5作…やはり脚本「石松愛弘」、監督は「恩地日出夫」

 「霞夕子」…まず新任検事として赴任するのが「東京地検」。

 そしてやがて「横浜地検」に移動する訳ですが、これが「東京地検」最後の事件。

 

 この時の真犯人役は「吉行和子」

 長年、愛人として尽くしてきた男が、本妻の死後、再婚相手に選んだのは自分ではなく、若い秘書。

 はあ?…どういうこっちゃんねんビックリマーク叫び

 「なめとんのか!われ!」むかっという思いからの殺意…。

 

 まあ、そんな単純に事件は解決しないのですが…。

 

 こういう役を演じると「吉行和子」の存在感は半端ないんで…。

 このしたたかな「魔性」メラメラって言うか、何て言うか…

 私などでは、到底太刀打ちできない訳で…汗

 せんかてよろし!わんわん

 

 ともかく「桃井かおり」vs「吉行和子」

 この女優対決…もう、たまらんとです…目がハート

 

 この「家庭教師の殺人」

 「家庭教師」というのは「霞夕子」のひとり息子の家庭教師ということ。

 この家庭教師(大鶴義丹)が、実は「吉行和子」の息子。

 母親をかばって、自分が犯人だと自首する訳です。

 

 再婚相手の若い秘書役…「高沢順子」

 何か不思議な魅力があった…この「高沢順子」ドキドキについてはいずれまた…。

 

 地検検事…一方、プライベートでは妻であり母でもある「霞夕子」

 

 実家はお寺…僧侶の亡き父の後を継いだのは婿養子「新克利」

 もう芸能界とは遠ざかっていますが…82才で存命。

 

 俳優座養成所13期生

 「加藤剛」「石立鉄男」「細川俊之」「横内正」「佐藤友美」そして「佐藤オリエ」ドキドキ

 

 1965年のドラマ「陽のあたる坂道(フジ)では

 映画で「石原裕次郎」が演じた「信次」役など、いい俳優さんでしたね。

 

 

 こんなふうにリアルな家庭生活も背景にある検事「霞夕子」

 

 この女性検事を演じる上で、様々な肉付けをしていったであろう「桃井かおり」

 こうした…いわゆる「役づくり」

 

 言い換えれば、この「役」に新たな命を吹き込む作業ですね。

 捜査検事の顔、妻の顔、母の顔、娘の顔…これが過不足なく、絶妙の「桃井かおり」仕様。

 何度も言いますが…もうこれは何でもないように見えて、超絶のプロの技…。

 それをひたすら観たくて、堪能したくて、ここまで追っかけています。

 

 このシリーズ、第10作「桃井かおり」は降板しています。

 残念ですが、こうした作業の中でのスタッフとの意識の乖離だそうです。

 らしいと言えば、らしい…ということです。

 

 評判だったこのシリーズはその後も続くのですが…

 「火サス」では「鷲尾いさ子」「床嶋佳子」で…。

 

 好きな女優さんでした…特に「床嶋佳子」は好きでした。ラブラブ

 

 しかし、こうした「桃井かおり」降板の経緯を知っていたので

 何の義理立てなのか、あまり観ることはありませんでした。よだれ

 正直、他の「霞夕子」を観る気にはなれませんでした。

 

 検察事務官(光石研との絶妙の呼吸で、事件の真相を鋭く突く「霞夕子」

 そして一方、家族との、のほほんとした「霞夕子」

 

 この間も、多くのドラマ、映画にも出演を重ねながら

 「桃井かおり」が10年の歳月の中で、じっくり創り上げてきた「霞夕子」

 総括の最終作を観たかった…つくづく思います。

 

 以下、次週…

 「早坂暁」vs「桃井かおり」へ…

 

 

 

 

遥かなるスクリーン

 

ハイスクール・ララバイ篇

 

♪Oh Johnny Angel

  'Cause I Love him

  And I pray that someday he'll love me

  And together we will see

  how lovely heaven will be~

 ※   lyrics;Lyn Duddy

 

 この当時(1965年)、名古屋駅前にもいくつか洋画専門の映画館がありました映画

 勘違いかも知れませんが、その多くが、例えば前回の「007シリーズ」のようなアクション・戦争・西部劇といった男性路線が多かった気がするのですが…。爆弾

 

 そうでない…例えば恋愛映画なんかは、広小路の「スカラ座」「ミリオン座」で観た記憶があります。

 

 この「フロリダ万才」も多分どちらかで…。

 何だかんだ言いながら、結構プレスリー映画」も観てたことになるのかなあ…。

 前に話した、中学の同級生「プレスリー」ファンだった「R子ちゃん」による感化だと思います。

 

 プレスリー世代より少し後の私ですが…

 もちろん、中学の頃からラジオで流れるヒット曲は聴いてましたし…

 好きな曲もたくさんありました…。

 

 ま、どっちか言うと胸キュンのラブバラード・ラブソングラブラブ

 

 お馴染みの ♪Can't Help Falling in Love

 ポップな感じだと ♪Return to Senderとか…

 ♪心届かぬラヴレターラブラブですね。

 

 この曲が挿入歌だった映画「ガール!ガール!ガール!(1961)

 「ステラ・スティーブンス」が出てたやつですが、これも観てます。

 「ステラ・スティーブンス」

 60年代のプレイメート(PLAYBOY)の一人。

 とびっきりかわいいアイドル女優でした。ラブラブ

 

 「ディーン・マーティン」「沈黙部隊/サイレンサー(1966)

 「ジーン・ハックマン」「ポセイドン・アドベンチャー(1972)など

 彼女の出演作も何本か観てます。

  

 そして「アカプルコの海(1963)

 

♪Acapulco, sleeping in the bay~

 Acapulco, wake up and greet the day~

 

 えー…主題歌 ♪Fun in Acapulcoでしたっけ?

 

 この映画の共演は「ウルスラ・アンドレス」

 彼女は「007は殺しの番号(ドクターノオ)」

 つまりシリーズ第1作、初代の「ボンドガール」ドキドキ

 

 そして「アン・マーグレット」目当てだった「ラスベガス万才(1964)

 

 海外旅行もまだままならぬ時代…

 フロリダやらハワイやらメキシコやら…カラフルなリゾート地の絵柄を楽しみながら、脳天気な筋立てで、万才しまくる「プレスリー」のヒットナンバーを堪能できるミュージカル?

 そして共演はキュートなおねえさんたち。ラブラブ

 

 振り返れば…この私

 さして世の中を憂えることもなく、のほほんと過ごした平和な日々でした。

 一番、脳天気だったのはおまえだろう?という話です…。叫び

 

 で、この「フロリダ万才(1965) 

 この映画のお目当ては、「エルヴィス」というよりも、実はこれも共演の…

 「シェリー・フェブレー」

 

 この少し前の1960年前後、彼女が出演したアメリカのテレビ映画カチンコがありました。

 以前、このコラムでも取り上げたこと、あるんですがドナ・リードショー」

 あの頃欠かさず観てた大好きな番組でした。

 

 日本では「うちのママは世界一(1959~・フジ~TBS)というタイトル。

 典型的なアメリカの中流家庭「ストーン家」の日常を描いたホームコメディ。

 そこには、世の中の仕組みなど何も知らない当時の私にとって、アメリカという国への憧れがたくさんつまっていました。

 

♪ママだから~ だからネ

 ママだけよ~ だけよネ

 ど~このだ~れも かなわない~

 う~ちのマ~マは 世界一~タカタッタ

 う~ちのマ~マは 世界一~

 

 「三木鶏郎」作詞・作曲のこの日本版主題歌

 今でも唄えますけどね…唄わんでよし!ドクロ

 ♪~タカタッタ~ 懐かしい名曲です。音譜

 

 ところで、5,60年代のアメリカンポップス音譜…いわゆるオールデイズの数々…。

 中でも当時のガールズポップスで、いまだに揺るがぬ私の神曲ベスト3

 繰り返し繰り返し、何度も何度も聴き返してきた永遠の青春ソング…音譜

 定番の「コニー・フランシス」何故か入ってないんですけどね…。

 

 まずご存知、「ザ・ロネッツ」♪Be My Baby

 嫌いなおとうさん、います?

 

♪Say you'll be my darlin'

 (Be my be my baby)

 Be my baby now~

 (My one and only baby)

  Whoa oh oh oh~

 

 中坊でも意味、わかるほどの…なんちゅうどストレートな恋心。ラブラブ

 当時はこんなん、多おましたなあ…。

 

 「ヴェロニカ・ベネット(ロニー・スペクター)」

 彼女が亡くなって、もう1年になります…汗

 ほぼ生涯現役のクィーン・オブ・ロックでしたね…。

 

 そして、何故か「ダイアン・リネイ」♪Navy Blue

 好きだったんです…この曲も。音譜

 キュートな声…如何にもアメリカ…なお嬢さん!ラブラブ

 余裕でこんな曲、作る国と戦争して勝てる訳、おまへんで!ドクロ

 

 そして残る1曲が、前述ドナ・リードショー」で「ストーン家」の長女「メアリー」こと

 「シェリー・フェブレー」が番組内でも唄ったカラオケ

 ♪Johnny Angel ドキドキ

 

 冒頭に挙げたのがその一節…。

 若い方でもご存じの方は多い筈…?

 

♪(I'm in heaven~)

   I get carried away

 I dream of him and me

 And how it's gonna be

 (Other fellas~)

 Call me up for a date

 But I just sit and wait 

 I'd rather concentrate~

 

 何てかわいい詞なんでしょう!音譜

 洋の東西を問わず、恋する乙女のいじらしさ…ラブラブ

 

 「rather concentrate」…辞書で調べたりして…

 只々ひたすら彼を一途に想っているわ…ラブラブ

 

 イントロのコーラスのエコーが流れる度に…

 青春前期、中学生の胸はキュンキュンラブラブと騒ぐのでした…ああ!

 

 それがいまだに続いている…ビックリマーク

 あまりの成長の無さなのか、ボケの始まりなのか…?叫び

 

 ドンピシャのタイプというほどではなかったのですが

 「シェリー・ヘブレー」

 ともかく♪Johnny Angelの女の子。ラブラブ

 

 ブレークした彼女が「エルヴィス」と映画で共演と知って…

 ま、そんなのがきっかけだったと思います。

 映画は…まあ…その…何と言うか…ね? むにゃむにゃ…よだれ

 

 

 すいませ~ん! 叫び

 長くなりそうなんで…「夜霧のしのび逢い」

 次週にしのび逢い?ます。

 

 今回も長々と書き連ねてしまいました…。

 最後までお読みいただきましたみなさまに

 明日も幸せが訪れますように…。

 

 

 

 最後に訃報です…。汗

 

 

追 悼

宝石白

大江健三郎

 

1967年…

「万延元年のフットボール」がまさに青春真っただ中

文学部を志望していた私には、

「大江健三郎」の著書を紐解くことはひとつの挑戦。

私にまず読み解くことが出来るのか…?

心躍る冒険でもありました。

この時代の他の若い作家たちの作品同様

そんな想いで手にしたものでした。

 

ある意味、同時代の「石原慎太郎」とは対極をなす作家。

その志は違えども、自己表現の色合いは違えども

共に発言し、行動する作家でした。

しかし「文学」というのは…

こうした二人をも繋ぐ何かをも持っていたような…。

後年になって、離反が激しくなるほどにそんな気がしていました。

 

何かを強く感じながらも、何もできない自分からすれば

晩年に至るまで、常に眩しい存在でした。

 

謹んでご冥福をお祈りいたします。