耄碌妄想日記 No.53 | 楓坂四駒堂

楓坂四駒堂

4コマ漫画&諸々駄文晒してます。

どこがサスペンスだか!

唯の下ネタ…?

あのね…

突然、発作的に♪恋の奴隷の

メロディが浮かんできた訳です。叫び

そこからのでっち上げ

 

♪あなた好みの 女になりたい~

 

今なら間違いなく袋叩き爆弾

この当時「ウーマン・リブ(女性解放)」が

声高に叫ばれてた時代。

リベラリストのあの「なかにし礼」が

単純にこんな詞を書く筈もなく…

要は「女性の敵は女性だもんね。」

こう言いたかったのかなァ…多分。

 

 

 

 

第1章

「ぼくら」の時代

 

Chapter5 

さらば「ぼくら」の日々③

 

 「伊賀の影丸」の魅力を語る前に…

 

 もう少々、この「伊賀の影丸」以前の「横山光輝」について…。

 これも検証した訳でなく、単なる私の想像でしかありませんが…。

 

 前回も触れたように…

 彼の「プロ漫画家」としての才能、その将来性を高く評価していた「手塚治虫」

 「手塚」の中にリーダーとして、若い才能を育てる…という意識はあった筈です。

 

 その「手塚」との師弟関係は、住人ではなかったというだけで、「トキワ荘」の「手塚信者」の若い漫画家たちと変わることはなかった筈です。

 

 前回、この「手塚」の様々な漫画技法を、目の当たりにしながら、更に学んでいったであろうと推測したのですが、この時点で「横山光輝」は映画会社の宣伝部員としても勤務しており、映画に対する造詣は通じるものがあった筈です。

 つまり映画的手法は既に心得ていた筈です。

 

 ともかく、雑誌「少女」「少年」での連載に際して、「手塚」の強い推薦があったことは容易に想像できます。

 この当時の少年漫画雑誌の業界において、「手塚治虫」の存在は如何に大きかったことか…。

 多くの若き漫画家たちのデビューを後押ししたことはご存じの通り…。

 

 「鉄腕アトム」が絶賛連載中だった「少年」

 そこでの連載開始にあたって、敢えて同じ「ロボット漫画」を持ってきたのは、はたして「横山光輝」の意志だったか否かは私にはわかりません。

 

 しかし、この「鉄人28号」

 連載当初からストーリーテラーとしての「横山光輝」の才能が遺憾なく発揮されていました。

 

 ご存じの方も多いとは思いますが…

 そもそもこの「鉄人」太平洋戦争末期、戦況の起死回生を狙って、軍部の要請により開発されていた殺人兵器ドクロ

 

 当然「1号」から試作品が造られ、次々と改良が兼ねられる中、完成形の「28号」が出来たのは、時遅く既に戦争終結の後。

 

 この敗戦後の混乱の日本で、様々な組織が暗躍… 

 善悪、多彩なキャラが入り交じり、この殺人兵器の争奪戦を繰り広げるというのがストーリーの始まり

 

 要はこの「鉄人」は「操縦器」を握る人間次第という設定。

 つまり…悪が持てば悪魔の化身に。

 したがって、主人公は正義のため、このリモコンを死守し、操縦して悪と戦う少年「金田正太郎」

 

 意志を持ち、自律行動ができる「アトム」とは対極。

 つまり、ロボットとしては「アトム」に劣った部分で、逆に物語のおもしろさを突き詰めていったということ…。

 あくまでもメインは人間たち…秩序と破壊の物語。

 

 この「鉄人28号」がその後の漫画・アニメに多大な影響をもたらしていくことは、みなさん、ご承知の通り。

 「マジンガーZ」はもちろん、

 進化を続け、モビルスーツと名を変えた

 「ガンダム」

 更に「エヴァンゲリオン」等々…

 枚挙にいとまがありません。

 

 卓越した多様なアイデアを、綿密に物語に落とし込んでいく才能

 師匠「手塚治虫」に匹敵するものだったと思います。

 

 絵柄も師匠のいいとこ取り…。

 あの当時、妙な表現ですが…最も漫画らしい漫画でしたドキドキ

 

 

 さて、その「横山光輝」が…

 「忍者」は間違いなくいける!キラキラ

 

 そう閃いたのは、おそらく「白土三平」の作品群を読んでのことだと思います…多分。叫び

 

 こうした漫画制作に対する柔軟な好奇心・探求心こそが「手塚治虫」「売れる漫画家」と評した「横山光輝」の真骨頂。

 

 少年週刊誌、初の連載にあたって「忍者モノ」に標的を定めます。

 

 彼が「白土」作品とともに注目したのは、従来の「忍術」「忍法」に進化させた…

 作家「山田風太郎」

 

 1958年に発表された「甲賀忍法帖」を始めとする「忍法帖」ブーム。

 このおもしろさを遺憾なく取り入れたのが「伊賀の影丸」

 むしろ、この「忍法帖」シリーズの「漫画化」と言う意識が強かったと思われる程。

 

 戦国以降、史実の裏面で暗躍した忍者たち。

 

 例えば「伊賀五人衆」だの「甲賀七人衆」だの…

 常に組織戦を行う忍者集団。

 特に1961年

 「くノ一忍法帖」のように

 少しエロいッス!メラメラ

 それぞれ個性あふれる忍者チーム同士の5対5の死闘。

 

 言わば柔道・剣道の団体戦のような星取り合戦

 

 これが「忍法帖」シリーズあるいは「伊賀の影丸」のおもしろさのひとつの核。

 

 「伊賀の影丸」は徳川幕府の隠密である少年忍者。

 秘技は忍法「木の葉隠れ」…ビジュアル的にともかく美しい!恋の矢

 

 私はこれで「服部半蔵」の名を初めて知ります。

 ここでは五代目半蔵。

 時代は多分、慶長年間(1596~1615)

 つまり徳川幕府の足固めの時代。

 

 幕府に敵対する勢力もまだ多く、ここで双方の隠密による諜報戦

 

 味方はもちろん、敵方の忍者たちが如何に個性豊かな強敵揃いか…というのもミソ。

 

 例えば、最初の敵は、「忍法帖」シリーズにも登場した「甲賀七人衆」

 

 「伊賀の影丸」ではこの首領は「天魔野邪鬼」

 敵ながら、しっかりキャラが立って、尚且つ魅力的!

 とにかく「不死身」がウリ。

 

 並大抵のことでは死にましぇん!!叫び

 でも、どうやって不死身の敵、倒すんだ!叫び

 

 一人ずつ特殊能力を持った敵を倒しつつ、一方で頼もしい味方を失いながら、この難攻不落なラスボスをどう討つか…?

 「ドラクエ」みたいに「復活の杖」、ありませんから…。

 

 思い出しましたけど…「闇一族」の巻

 「闇一族」は、かつて「北条家」に仕えた忍者集団。

 当然「鎌倉様」「時宗」ではなく「早雲」の方。

 

 この時「影丸」の味方は「村雨五兄弟」

 この内、たしか二人は最後まで生き残った筈。

 なんか、うれしかった記憶があります…。

 

 自分でも呆れますが

 遥か遥か昔の…こんな断片的なこと、不思議におぼえているんですね。

 昨日のお昼、何、食べたか忘れましたけど…。叫び

 

 当時、如何に「影丸」に夢中だったか…ということかも…。

 

 

 おわかりだとは思いますが、このチームバトルのおもしろさは、その後、多くの漫画作品で脈々と引き継がれ、それぞれの時代の読者を熱狂させていきます。

 

 「石ノ森章太郎」の「サイボーグ009(1964~・週刊少年キング他)」や「戦隊もの」

 究極「ワンピース(1997~・尾田栄一郎・週刊少年ジャンプ)」

 「キングダム(2006~・原泰久・週刊ヤングジャンプ)」のおもしろさも実はそれだと思いませんか?

 

 「ゴールデンカムイ(2014~2022・野田サトル・週刊ヤングジャンプ)」の最終局面なんて、まさに生き残りを賭けた死闘!

 4月以降、最終話までちょっと目が離せなかった方、多かったのでは…。ラブ

 

 余談ですが、実写化だそうですが「アシㇼパちゃん」ドキドキ

 誰がやるんですか?

 想像できません!

 

 

 まあ、こうした展開で、私はいよいよ「週刊少年サンデー」購読へ…。

 「ぼくら」との別れが近づいていくのですが…

 

 次回、しつこく「伊賀の影丸」を語ります。

 

 以下次週!

 

 

 

 続いて久々…

 

 

7曲目 

インスピレイション

 

その1

 

 ♪インスピレイション

 インスピレーションではなく、表記は敢えてラテン風?

 

 「ジプシー・キングス」のこの名曲で

 「長谷川平蔵」始め、「火付盗賊改方」の与力・同心・密偵たちの雄姿が浮かぶ方…

どのくらいお見えでしょうか?

 

 エンドロール、江戸の市井の人たちの息遣いが聞こえるような、四季折々のいとなみを映し出す美しい映像を背景にこの曲が流れます。

 

 「池波正太郎」「ジプシー・キングス」

 誰の発案かはわかりませんが、当初から全く違和感なし。

 所謂「はまった!クラッカーって感じです。

 最後はこれで締めないと終わりません…。

 

 これは単なる推測ですが…。

 この「鬼平犯科帳」

 四代目「長谷川平蔵」を演じた

 「二代目中村吉右衛門」

 

 若い頃、「コパカバーナ」とか「ラテンクォーター」といったナイトクラブに通ったということなので(ウィキペディア情報)、ま、ラテン音楽やジャズには馴染んでいたということ。

 

 更に、兄「市川染五郎(現・二代目松本白鷗)」らと共にバンド活動(学生時代)、ベースを担当していたそうです。

 あの♪野ばら咲く道

 ラテンフォークっていうかカンツォーネって感じも無きにしもあらず…?

 

 そう考えると、この♪インスピレイション

 主演の「吉右衛門」の意向も少しはあったかも…と考えると何か楽しいです…。

 ま、ほんと、根拠のない想像です…念のため…。叫び

 

 

 さて、ご存じ「池波正太郎」

 

 数多の時代小説作家の中でも…変な言い方ですが「テレビ」と最も相性の良かった作家でした。

 要するに映像化が映える。

 

 更にある意味、他の明朗娯楽時代劇と一線を画すリアリティのある時代劇

 

 この「鬼平犯科帳(1968~)」「剣客商売(1973~)」「仕掛人・藤枝梅安(1973~)」

 そして「雲霧仁左衛門(1974)まで…

 原作と共に、その映像化はすべてブームを呼びました。

 ちなみにほとんど漫画化、劇画化されているのはご承知の通り…。

 

 これは多分、「池波正太郎」の隅々まで行き届いた「拘り」とサービス精神

 そして魅力あるキャラクターの構築

 ま、稀代のエンターテナーってことですね。ブーケ1

 

 そして「新国劇」の座付作家と言われたほどの、演劇に対する造詣…。

 それ故、映像化、具現化が常に頭にあったのかも…?

 

 綴られた名作の数々は…

 名匠の丹精込めた一品をいただき、ごちそうさま!って感じです…?

 

 

 その「二代目中村吉右衛門」

 ご承知のように惜しくも昨年11月に亡くなってしまいました。

 

 彼の「鬼平」の新たな物語はもう観ることはできません。

 

 ♪インスピレイションの調べを思い浮かべつつ…

 この「鬼平犯科帳」を少しだけ振り返ってみます。

 

 時代劇、苦手な方、大丈夫ですか?叫び

 

 「火付盗賊改方・長谷川平蔵

 父、「八代目松本幸四郎(後、初代白鷗)」が演じ、当たり役となったこの「鬼平」

 子、「二代目中村吉右衛門」によって完成されたと言っても過言ではないと思います。

 

 すべてではありませんが、私は「松本幸四郎」の「鬼平」もリアルタイムで観ています。

 もう、これぞ「鬼平」という存在感、他の誰かが演じるなど、その当時は想像できませんでした。

 

 わかりやすく言えば、「藤田まこと」以外の「中村主水」がありえないように…

 

 ま、実はその後「丹波哲郎」「萬屋錦之助」が演じる訳ですが…

 やはり、しっくりとはいきません…あくまでも私が…です!叫び

 

 父親の「平蔵」を、ぜひ、「吉右衛門」にという原作者「池波正太郎」のたっての依頼を暫し固辞し…満を持して…覚悟を持ってこの「平蔵」に挑んだのは45才

 

 さすがの慧眼…

 文字通り、父親譲りとは言え、見事な役作り。

 実に魅力的な人物像に創り上げていきます。

 間違いなくこうあったであろう…こうあってほしい…と思うほどのリアリティ

 

 基本、1エピソードは1時間1話完結…正味45分ですね。

 

 これがすべてに拘った創り…。

 1作1作、丁寧に丁寧に創り上げていった…「松竹京都」の裏方たちの職人芸。

 

 こうしたクオリティの時代劇を毎週放送するというのは、今やもう叶わぬ夢でしょうね。

 思えば贅沢な時間でした…。ドキドキ

 18年間で合計約150作(スペシャルを含む)

 

 その約半数以上を録りだめてあるのですが…

 時々観かえすと、多くの共演者、ゲストはまだ若く…

 そして随分、亡くなってしまったことに時の流れを感じます。

 

 しかし、その質の高さはいささかも色あせてはおらず…

 当時のスタッフ・キャストの熱気が伝わってきます。

 

 そうですね…以下、思いつくままに想い出を…。

 

 父「松本幸四郎」第1シリーズで

 若輩の同心「木村忠吾」を演じたのはあの「古今亭志ん朝」

 

 余談ですが、最近の私の仕事中のBGMは「落語」

 ここんとこ、ひたすら「志ん朝」三昧です。

 浸りすぎてはやばいのですが…もう、上手すぎます!

 「廓話」は最高です!ビール

 

 そして…

 「吉右衛門」のシリーズでは「尾美としのり」でした。

 この「忠吾」も好きでした…

 「平蔵」とのやり取りもほのぼのとして…。

 

 「尾美としのり」

 思い出すのは「転校生(1982・松竹)」「時をかける少女(1983・東映)」など若い頃の作品。

 「小林聡美」「原田知世」も若かったですね!

 爺ィも若かったっス!

 

 ※いずれも故「大林宣彦」監督

 

 そしてこの「木村忠吾

 物語の中での同心としての成長と共に、「尾美としのり」自身、他の作品の中でも名バイプレイヤーとしての存在感を加速度的に増していったように思えてなりません。

 そんなふうに「鬼平」、観てました。

 

 その他、多彩な共演者…印象に残っている人はかなりいるのですが…

 特に密偵・盗賊たち…キラ星のごとく、名優揃いでした。

 

 挙げたらキリがありませんが…。

 

 ひとりだけ…

 密偵「おまさ」を演じた

 「梶芽衣子」

 

 ちなみにですが「松本幸四郎」

 「おまさ」はたしか「富士真奈美」

 もう少々…いや、かなりスリムな頃でしたけど…。叫び

 

 また少し、余談に流れますがご容赦を!

 

 1965年です…私、高校生…あの美少年時代照れ…知らんわい!!

 

 「梶芽衣子」「太田雅子」時代

 「青春前期 青い果実(日活)」という作品があります。

 

 タイトルからわかるように…やはり…

 何が「やはり」…なのかわかりませんが…叫び

 

 当時よくあった思春期の「青い性」路線。

 青春スターの登竜門?

 

 「太田雅子(梶芽衣子)」…レイプされてしまう女子高生役。

 ちょっとハードな青春映画。

 

 「太田雅子」

 間違いなく美少女ドキドキでしたが、後の「松島ナミ(さそり)」を予兆させるような「目力」が印象的でした。

 そうですね…出てきた頃の「柴咲コウ」

 わかりやすく言うとそんな感じでした。

 えっ!わかりやすいんでしょうか?

 

 どこか1本、筋の通った…「男前」の女優さんですよね。

 

 「鬼平」

 そんな「梶芽衣子」の変わらぬ健在ぶりを確かめる…そんな気持でも観てました。

 

 「梶芽衣子」

 おぼえてますか?おとうさん!

 「寺内貫太郎一家」では「秀樹」のお姉ちゃん。

 恋人は「藤竜也」でしたね。

 

 この他、取り上げたい作品もあるので、いずれ「梶芽衣子」は改めて…。

 

 

 さて、「鬼平犯科帳」です。

 

 正直、150作、すべて観てはいないと思うのですが…

 

 敢えて印象に残っている1作…

 これを次週、取り上げてみます。

 

 今週は以上です。

 

 

 「女優遍歴・風吹ジュン篇」は次々週から始めます。