ツイッターで書いたものをまとめ

今回の内容は過去にも日記に何度か書いた記憶がありまとめるかどうか悩んだけれども、今回はまとめる元気があることと今夜NHKBSで放送のものが個人的におすすめなことから、少しでも紹介的な意味合いから過去にも書いたことの繰り返しだけれどもまた再び…


 今夜の名探偵ポワロ「五匹の子豚」はわりと真面目にミステリに興味がない方にもおすすめしたい物語。

 内容としては地味だけど、まず物語として面白くさらにそこに魅力的な謎そして意外すぎる真相に余韻のある終わり方と大傑作といってもいいドラマだと思う。


 事件はすでに過ぎ去った過去に起こり、物的証拠はすべて失われていて名探偵は関係者の証言のみから推理…年月が経ちすぎて記憶はあいまいとなり、証言者の勘違いさらには嘘など真相を暴くのは不可能にみえて、ほんの少しだけ見方を変えるだけですべてが変わるあの瞬間は衝撃的だった。


 ドラマ版は原作にわりと忠実ながらいくつか変更されているけれど終盤の犯人に対する依頼人の対応で結構印象が変わる…

 ドラマ版は映像的な面からか死を願う犯人と名探偵の説得と緊迫感がありそこからの安らぎのあるエンディングと印象的だったけれど後に原作を読むとそちらでは終盤の犯人と名探偵の静かなる対話が長くそこからのすべての真相を知り前に進む依頼人は過去にとらわれたままの犯人を無視する結末はある意味犯人にとっては残酷に感じた…


 とはいえ全体的に質の高いドラマ版だけど原作を読むとなぜカットしたのかと思う場面…かなり印象的で結末に触れるため詳しくは書けないけれど絵に関する部分がなくなっていたのが時間的なところかもしれないけれど不思議だった。

 アガサ・クリスティー自ら戯曲化した脚本を読むとそちらでは残されていてどうも舞台劇の評判はあまりよくなかったみたいだけれども、あの真実を生の舞台でみるとものすごいインパクトのように感じた…


 「五匹の子豚」という題名は英国版題名で正直題名をみたときはあまり期待しなかった…

 この題名はマザーグースからとられていて登場人物それぞれに役が割り触れられているけれどちょっと噛み合っていないように感じる部分があり舞台劇では完全にカット、ドラマ版ではその説明が少なくとも吹替ではないため自分もだけど、そのマザーグースのことをしらないと意味がわからないと思う(このあたり観ていない映画の「そして誰もいなくなった」の題名部分のカットを思い出したけれどそれはまた別の話)

 ちなみに原題は英国がFiveLittlePigs米国がMurderInRestrospect(「回想の殺人」や「思い出の殺人」と訳していた方がいた)で今はわからないけれど昔は英国と米国で題名が違うことが結構あり、クリスティーの場合米国題名は英国に比べて派手な傾向に感じるけれど本作の場合は米国題名の方が一般受けそれでいて物静かな感じでいいセンスだと思う。

 ちなみに舞台劇の方はGoBackForMurderで深町眞理子さん訳では「殺人をもう一度」ある本では「殺人件場へ再び」だとか訳していてこちらもいい題名だと思う。

 とはいえ五匹の子豚も物語やマザーグースを知ると味わいを感じるけれどただ初見でこの題名は取っつきにくいと思うだけに難しいところ…


 本作は何度か映像や原作に触れ直していて何も持たないに該当する家庭教師は真相を明かされて悲惨な一人だと思う。

 これまで守っていたと思っていたことが実はきちんと筋を組み立てる人物からすると逆にある人物を救うもので、隠していたことによって命をある意味奪ったことになるのだから…


 本作に関しては過去に何度か書いていて他にも…舞台劇版でポワロが削除されて若い弁護士が主人公になった結果婚約者の性格が悪くなっていたりドラマ版の脚本家に関するなど色々とあるけれど、何度も書いていることや長くなることからここまで…とりあえず今夜放送の作品はおすすめということだけで今回は終了…