日本版「ラフヘスト~残されたもの」 | 楓子(ふうこ)のブログ

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7/24(水)東京芸術劇場シアターイーストへ行ってきました。
 


前記事でも書きましたが、この日は有休を取っていて、渋谷で観劇しましたが、帰り道池袋を通るわけだし、気になっていたこの舞台も見る事にしました。

珍しく開演が19時~だったので、時間に余裕があったので、新大久保の「辰家」でコングクスを食べてきました。初めて食べたのですが、スープが濃厚で、麺もモチモチしていて、美味しかったですニコニコキムチで麺をくるんで食べたりしてもグッド!
夕飯には早い時間の割に、2人組が次から次へと来てました。
寒くなったら、ぜひとも、専門店との事なので、スンデクッパを食べに行きたいですビックリマーク

 



さて、今年1月の第8回韓国ミュージカルアワードで作品賞、脚本賞、音楽賞の主要3部門を受賞したというこの作品。個人的には、少人数の登場人物を描く韓国ミュージカルは、秀逸と思っているので、期待してました。
以前みた韓国ミュージカル「SMOKE」は、イ・サンの詩に触発されていたというから、イ・サンの妻であった女性の人生を描く内容も興味がありました。

キャストは、この方々。

ソニン / キム・ヒャンアン役
古屋敬多 / キム・ファンギ役
相葉裕樹 / イ・サン役
山口乃々華 / ピョン・トンリム役(若き日のヒャンアン)

休憩なしの2時間。正直、1時間ちょっと経つと、決まって、私は右のお尻が痛くなってくるえーん立ちたかった~「オーランド」は1幕80分の後、休憩があったから、良かったけれどショック

舞台装置は、恐らく舞台前後を半分くらいに仕切る位置に、大きなカーテンがあり、中央に道や坂を模したものが回転できるように設置されていて、左右に、それぞれの部屋をイメージした空間がありました。
場面転換が、中央の装置を回転するときだったり、登場人物がカーテンの後ろへ行った時という感じかな?

いつも元気で強い女性を演じるイメージがあるソニンさんですが、冒頭は老齢の女性の声色で始まりました。
若き日、イ・サンと出会った頃の思い出話から始まりました。
時間軸は、イ・サンとピョン・トンリムのシーンと、ヒャンアンと二番めの夫キム・ヒャンギのそれぞれに分かれていました。

イ・サンとは、半ば駆け落ちのような感じに思えました。サンは、芸術家特有の気難しさのようなものがあり、懸命に支えるトンリムが気の毒に思えた。
相葉さん演じるサンは、出会った頃の生き生きとした感じから、トンリムの存在すら重荷のように感じて、東京へと一人で旅立ち、若くして亡くなってしまうまで、まさに人生を駆け抜けた感がありました。世間に才能を認められることなく、志半ばで人生を終える彼は、ソロ曲と共に、悲哀に満ちている。

トンリムを演じる山口さんは、初めて拝見したのですが、若々しく、元気いっぱいなトンリムをとても魅力的に演じてました。サンに対する一途な愛情が、どこか空回りしてしまってるのが、可哀想だったし、1人取り残されてしまうのも、やるせなかった。

芸術家との恋愛には、こりごりと思っていたトンリムが、今度は画家のキム・ヒャンギと出会うというのも、彼女の人生は、そういう人を引き寄せる何かがあるのかしらね。
きっと、背中を押すきっかけを与えるみたいな、陽の気に満ち溢れていたんじゃないかと思う。実際、エネルギッシュな人だったんと思う。
「深く考えるより、まず行動」という感じがした。

とはいえ、若い頃よりは、少し引っ込み思案になった感じも、落ち着いた感じになった様子も、ソニンさんが丁寧に演じていたと思いました。
古屋さん演じるファンギの為に、すぐに行動に移すのは、若い頃とは変わってないけれど、きっとサポート能力やリサーチ能力に秀でていたんだと思う。そして、自分が表に出て活躍することは、さほど望んでいなかったんだと…
持ち前の明るさが、きっと仕事で関わる人達にもきっと愛されていたと思うしね。

ファンギさんと共に、各国へ行き、自分自身も知らず知らず成長し続けていた事に、彼女が気づくのが、きっと彼が亡くなってからだったんだろうなぁ。
彼との思い出に浸るうちに、絵筆を取ったのも、恐らく必然だったと思うし…

古屋さんのファンギが、とても優しくて、いつも寄り添っていて、彼女の才能を高く評価して、それを埋もれさせないように促しているのが、対等な感じがしていて、良かった。出会うべくして出会った、お互いにとって運命の人だったんだと思えた。

現代の韓国で、いずれも高い評価をうけている詩人と画家の二人の夫を持った女性の人生さえも、まさに、「Les gens partent mais l’art reste 人は去っても芸術は残る」を体現している感じがしました。

 

ロビーに櫻井君からのお花がありました。

 



公式HPには、色々な事が掲載されています。
https://bellewaves.jp/lart-reste/