5/17(金)PARCO劇場へ行ってきました。
 



この日の開演は、18:30だったので、小腹を満たす事も出来たし、ノートパソコン持って猛ダッシュすることもなく、良かったわ~仮になかったとしても、金曜日の渋谷だから、混雑していて、到底無理だったしね。

11日に柿澤君主役の「ハムレット」を見たけれど、こちらは吉田羊さんが主役の「ハムレットQ1」。
何が違うのかは、公式HPを見ていただいたほうがいいかと思います。
特に、訳を担当された松岡さんのコメントを読むと、更にわかりやすいです。
https://stage.parco.jp/program/hamletQ1/

柿澤君主役の「ハムレット」は、上演時間が約3時間35分(休憩15分含む)で、こちらは、約2時間50分(休憩20分含む)。正直、このくらいがちょうどいいわ~集中力が途切れないし、お尻が痛くならない笑

舞台装置がとても凝っていました~
舞台奥に向かって、一部坂になっていて、照明によっては、岩肌のようにも、城壁のようにも見えて、冒頭の暗闇のシーンも、実際これくらいかもしれないと思えた。
後半の墓掘りが登場するシーンとかも、お墓自体は隠れていて見えないけれど、それが逆にとても自然に思えたし、坂を転がる頭蓋骨が印象的でした。

まず、最初に登場する2人の見張りのセリフも、ハッキリと聞き取れたわ。
前週見たのは、正直、大声でがなっていて、台詞が明瞭に聞こえなかったのよね~
まぁ、それは役者さんの滑舌の問題か、私の聴力の問題か、どちらかでしょうけどあせる

キャストは、この方々。
吉田 羊 飯豊まりえ 牧島 輝 大鶴佐助 広岡由里子 佐藤 誓 駒木根隆介 
永島敬三 青山達三 佐川和正 鈴木崇乃 高間智子 友部柚里 西岡未央 西本竜樹 吉田栄作

前回、全員女性で上演された「ジュリアス・シーザー」とは違って、吉田さんだけが男性を演じるので、どんな風になるのかなぁ~と思っていましたが、「おぉ~そうきたか」って感じでした。森さんの演出は、いつも斬新。

男性を演じてる吉田さんに違和感は全くなく、途中声音を変えて、コミカルな演技をしているのも、「あ~ハムレットでこんなに笑いがあるのって、新鮮」って思えた。
オフィーリアにあげたプレゼントのウサギの人形を首からちぎってしまうのにも、びっくり叫び
オフィーリアに対しての「尼寺へ行け!」のシーンも、これでもかという剣幕で、本当にオフィーリアが哀れだった。

オフィーリアを演じた飯豊さんは、スタイルの良さもあって、清純華憐な雰囲気もあって、とても素敵だったなぁ。恋する乙女の悲劇がより気の毒に感じました。
後半、フォーティンブラスを演じてましたが、すらっとしてるから、マントもよく似合ってました。

吉田栄作さんの舞台を見るのは、多分初めてでした。
時々ドラマでも見かけるけれど、「あれ~こんな声だっけ?」と思うくらい、ドラマとは違った声に聞こえました。身長が高い印象がありますが、ガートルードの広岡さんが小柄なせいか、かなり高く見えました。
物凄く悪人という感じよりは、うまく策を弄して、ちゃっかり今の地位を手に入れた感があるクローディアスでした。なんだろう…器の小ささを感じさせるクローディアス。
そうよね~そんな感じの方が、偉大な先王との差別化を感じられて、いいと思う。

一方、Q1で一番驚いたのは、ガートルードの立ち位置。え~真実を知って、息子ハムレットの味方になっていたとは目でも、それなら、毒の盃を飲んで死ぬシーンにも納得がいくわ。毒が入ってるのは知らなかったとしても、察知していた気はするから…
自分の弱さと愚かさゆえに、息子を傷つけてしまった罪滅ぼしを母親としてしたように見えた。

ホレイショーの牧島さんは、実際、男女の差も年齢差もあるけれど、ハムレットの親友で、つかず離れず、多くを語らずともわかりあえてる雰囲気が感じられました。

ローゼンクランツとギルデンスターンの二人は、出番は少ないんだけど、ちょこちょこ笑いをとって、アクセントになってました。
そう、Q1は、とにかく前週みた「ハムレット」より笑いが多かったのよね。
そのせいか、見ていて、疲れが少なかった気がします。
「ハムレット」って、私にとっては、台詞を聞き取る事に神経をすり減らし、台詞に溺れてしまうような感じなのよね。まぁ、シェイクスピア作品は、大体そうだけど…ネガティブ

コメントで松岡さんがいうように、独白のシーンが少ないから、さくさく話が進んでいくから、ある意味スピーディーですね。
とはいえ、ハムレットのセリフは、やっぱり膨大だと思う。
それをやり遂げた吉田羊さんは、凄いですアップ

前週と見比べてみたからこそ、わかるそれぞれの良さを感じました。
カーテンコールは、盛り上がっていて、最後の最後には、この日結婚を発表して飯豊さんの手を吉田さんが引っ張って、もう一度挨拶を二人でしてました。
照れてる飯豊さんが可愛らしかったです。「岸辺露伴」シリーズ好きで見ていたし、お似合いだなぁ~と思っていたから、とにかくめでたい飛び出すハート