3/8(金）日生劇場へ行ってきました。
一体、いつ以来の平日19時開演の観劇だっただろう。
コロナ禍がおさまってきたとはいえ、19時開演の場合、たいてい休憩なしの舞台が多い気がする。実際、この舞台も、休憩なしの100分でした。
珍しく、ロビーには、物語の舞台となる場所と時間経過を示したパネルがおかれてました。
実話を元にしたミュージカルという事しか知らずに観劇したのですが、よくぞミュージカルにしたなぁ～というのと、一言でいうならば、人間の優しさの本質を見た気がしました。
出演者は、この方々。
安蘭けい 石川 禅 浦井健治 加藤和樹 咲妃みゆ シルビア・グラブ 田代万里生 橋本さとし 濱田めぐみ 森 公美子 柚希礼音 吉原光夫
主役級の方々が、メインの役を演じながら、アンサンブルも演じていて、全員休む暇なんてなくて、絶えず動いているし、歌うし、踊る。とにかく、全員の熱量が凄い
1人で何役も演じているにも関わらず、どの人も、それぞれの役が実に生き生きとしていて、見たら、きっと誰かに感情移入してしまう。
見始めてすぐに、涙ぐみそうになったし、100分の間に、人生の縮図を見たような気さえした。人はどこまで優しくなれて、どこまで強くなれるのだろう。
9.11は、その時、ハッキリと事態を認識できる年頃だったならば、忘れる事などないと思う。けれど、現場ではなく、違う場所で起きていた出来事を、私は全く知らなかった。
せいぜい、会社の先輩が帰国できずに、1週間くらい？足止めされた事を人づてに聞いたくらいだった。
国も違い、宗教も違い、言葉もわからない、見知らぬ人に、人はどこまで献身的になれるのだろう。突然放り込まれた見知らぬ町で、何が起こったのか知らされぬまま、時を過ごすのは、どれほどの不安や怒りがあるだろう。
みんなが顔見知りに近い町だからこそ、一致団結できたのかもしれないし、それをまとめあげる事ができ、人望ある人たちが、それぞれの持ち場にいたのかもしれない。
とはいえ、たった5日間で芽生えた絆は、きっと一生ものの絆であり、密度の濃いものだったと思う。
100分という時間で見せてもらったものは、ぐっと胸に迫るものがあり、いい意味で心をざわつかされた。久しぶりに、すぐにスタンディングオベーションをした。
本当なら、途中で立って、一緒に踊ってしまいたくなった場面すらあった。
今回は、2回カーテンコールの後、劇中登場人物でもあった、音楽を演奏された方々が、ひとしきり演奏して完全に幕だったから、演者さんたちが出てくる事はなかった。日生劇場にしては、珍しく長々と拍手がやむことはなかったけどね～
そんなにするなら、最初にスタンディングオベーションしたら、良かったのに
みんな、感動やら、感激したんでしょう？
私も、日本ではめったにしないけど、歓声もあげましたよ～
観劇好きなら、これは見た方がいいと思いました。
できれば、学校の課外授業とかで、みてもらいたいとも思いました。
私は、学校関係者でも、教育関係でも、お役所関係でもありませんが
何かしら、感じる事があると思うから…それは人それぞれで、何とは言えないけれど…
よくぞ、これだけ集めたなぁ～と思うほどの出演者の方々ですが、メインの役も適材適所だなぁ～と思いましたね。
安蘭さんと石川さんのペアは、見た目の印象そのままに、さばさばした女性とちょっと頼りない男性って感じ。でも、それがしっくりきてました。
ストを起こしてるバス運転手の浦井君は、町長の橋本さんとやりあってるけれど、どこかコミカルな雰囲気を醸し出していたし、加藤さんは、イケメンを地でいく役と、いつもと違う役の演じていた気がするし、咲妃さんは、新人キャスター感がにじみ出ていたし、シルビアさんは、動物の為なら我が道を貫きとおす所が素に近いんじゃないかと思えたし、田代さんは、皮肉屋な面を強めにしてたし、濱田さん演じる女性機長は、女性機長として歩んできた人生の重みを感じさせたし、柚希さんは、テキパキと場を仕切り指示を出すのが、見ていて頼もしかった。いつもは、コミカルなイメージが強い森さんが、思わず泣いてしまう演技をされていたのも新鮮でした。そして、やっぱり、吉原さんが歌うと、なんというか全員をギュっとまとめあげる印象がありました。
そうそう、音楽もとても素敵なんです
オーケストラとは違う音色も、またひと味違っていて、良かった
内容が濃いゆえに、お一人ずつ、「このシーンのここが…」と書けない自分の記憶力が情けないですが、百聞は一見に如かず。
お時間があるならば、おすすめします。
このミュージカルを見て、本当に良かったです
心に潤いと、体にエネルギーをもらった気がします。
公式HPは、こちらhttps:/
ネットで見かけた記事や対談は、こちら。
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安蘭さんと咲妃みゆさんの対談。
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