京都の西、西大路通今出川。
ここは他の京都と違って、「西大路今出川」とは呼ばない。
京都では、タテの通り名と、ヨコの通り名を組み合わせて場所を表すことを、ご存じだと思う。
京都の繁華街と言えば、「四条河原町」だが、これは南北に走る河原町通りと、東西に走る四条通の交差点、またはその付近を表す。
他にも京都市庁舎前なら「河原町御池」とか「寺町御池」だし、祇園祭で有名な長刀鉾は、実際には「長刀鉾町」にあるんだが、当然のように「四条烏丸」と呼ばれる。
国道1号線・9号線・24号線・367号線が交差する交通の起点は「烏丸五条」だ。
しかし、一部の地域ではタテの通りとヨコの通りの組み合わせで呼ばない交差点がある。
清水寺に近い「東山五条」は『五条坂』だ。同じく「東大路今出川」は『百万遍』。
「北山通北白川」は近くにある修学院離宮にちなんで『修学院』と呼ばれる。
「西大路丸太町」は『西ノ京円町』、「仁王門三条」は『蹴上』、「西大路四条」は『西院』、なんで具合。
等持院に近い「西大路今出川」は『北野白梅町』と呼ばれている。
京福電鉄「北野白梅町」から一駅、「等持院」から10分ほどのところに、ここのお寺がある。
すぐ近くに、菅原道真で有名な北野天満宮、ちょっと北に行けば金閣寺、西へ行けば竜安寺に仁和寺。
そんな立地だから、訪れる人は少ない。
だが、ここは日本に300年の平和をもたらした徳川家の菩提寺だ。
等持院にある霊光殿には徳川歴代将軍の木像を安置してある。
これが家康公。
だが、例によって、今現在は写真撮影が禁じられている。
この写真を撮った当時、「土足禁止」の看板はあったが、「撮影禁止」の看板は無かった。
今は、ガッツリ「撮影を禁ず」と大書されている。
何だか、長年京都に住んでいるものだから、時代の変遷以前の遺物を持っている。
このあたり、私個人も京都の町も同じなのかもしれない。
さて、お庭に目を転じれば、芙蓉池と言う池を中心に、衣笠山を借景にした池泉回遊式の庭が目に入る。
ここらへんで色付いた楓が見られるので、ちょっと散策して行こう。
2002年11月2日撮影。
ちょっと紅葉は少ないですけど、東側のお庭もなかなか趣がある。
西ノ京にお出かけの際は、是非。
等持院
京都市北区等持院北町63番地