今日は秋分の日

 

お彼岸の中日です。

 

今日は私の恩人、「カズさん」の四十九日で

本当に旅立ってしまう日。

 

亡くなった人の事を思い出すと、天国で その人に

花が降り注ぐそうなので、思い出話をさせて下さい。


 

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カズさんとは、2011年の2月に

友達のバーのレセプションパーティーで

偶然、隣に座って話したのがきっかけで出会いました。

 

聞けば、お酒が全く飲めないのに、

友達のために居るけど、バーなんて当然、行かないから

ただ、座って眺めている…と😅

 


面白いので、しばらく話していたら

「お店を作る仕事をしている」と言うので、

建設業の人なのかと思ったら、

スターバックスコーヒーの店舗開発の人でした。

 

元々、共通の知り合いが多く、メールでやり取りをしていて、「今度、ご飯に行こう」と

約束をしていた矢先に3.11があり、

なかなか会えない中で、

私は復興支援のイベントを行う事になり

カズさんは、そうした事を相談できる、

心強い味方になっていきました。

 

あ、ちなみに、よく聞かれますが

本当に友達で、付き合ってないです。笑

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震災の当日、関東のスターバックスでは

お店の人たちが率先して、コーヒーを配ったり

帰宅できない人たちを保護した事などが

話題になっていましたが、

 

被災地の中で、仙台のお店の人たちは、

 

「何としてでも一日も早くお店を開けて

温かいコーヒーを出したい」

 

と、ご自身も被災している状態なのに

連日、ぐちゃぐちゃになってしまったお店を

片付けて、安全を確認し、

営業をしようとしている…

 

「本当に頭が下がるよ、そんな時、普通できるか」と

カズさんは、誇らしく語ってくれました。

(いつも、現場の人たちの事を考える人でした)

 

そして、やっと再開目前の時、

再び、大きな余震が北陸に起きてしまったんです。


仙台のお店は、ぐちゃぐちゃになってしまい

また、オープンが遠のいてしまいました。

 

たまたま、カズさんと会っていた時に

仙台のお店の人が、泣きながら電話をかけてきました。

隣にいても、相手が電話口で泣いているのがわかり、

私まで胸が張り裂けそうでしたが


「もう一度、やればいい。何度だってやればいいじゃないか」

と、

相手に悟られないように、唇を噛み、涙を流しながら

カズさんは、父親のように鼓舞していました。

 

私は、カズさんと知り合う前から

元々、スタバのファンだったんですが

【なぜ、こんなに 人がスターバックスに惹き付けられるのか】

目の当たりにした瞬間だったように思います。


俺たちは、コーヒー屋さんではない。

コーヒーを売ってるんじゃない。

空間と時間、サービスを提供しているんだ。


それが、カズさんの口ぐせでした。

 


つづく