登記手続きは、自分で行うべき?頼むべき? | Startup-log

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会社を興す際の登記手続きを自分で行うか、司法書士さんに頼むのかで迷う方は多いと思います。

今回、僕は司法書士さんに頼むことなく、自分で登記の手続きをしました。(株式会社ワンオブゼムの武石さんには、多大なサポートをいただきました。ありがとうございました!こちらのブログも非常に参考になりますのでご一読を!)

「司法書士さんに頼むとどうなるか」、「自分でやるにはどういったプロセスか」、など個別にはWeb上によく出回っているのですが、結局どっちの方がいいのかを判断する指標となる、コストや時間、得られるもので双方を比較した記事が少ないので、経験をもとにまとめてみます。


ちなみに僕のおすすめを言うと、司法書士さんに任せずに自分でやることです(定款電子認証は、自分では出来ないので行政書士さんに手伝ってもらいます)。この手続きにかける時間は、中長期的に見て非常にROIの高い投資になります。(僕個人の見解です)

利点は、

①戦略的に行えば、+15時間程度で12~15万円程度浮かせられること

②自分の定款の条項を表面的にではなく、意図まで隅々理解できる(経営者として必須です!)

③今後定款等の変更が起こった際に(増資の際も登記が必要です!)どうすればいいのかがコスト含めて読め、また自分で出来る(頻繁に起こるので、その度に司法書士さんに頼んでいたら金額が馬鹿になりません)
です。

以下、1)司法書士さんに頼んだ場合、2)自分でやった場合のざっくりとした想定時間、コストの比較です。

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【自分で手続きをする場合】

 <実作業時間>

➢ 会社設立の本を一冊読む:3時間
➢ ネットショップで印鑑を申し込む:0.5時間
➢ 区役所で印鑑証明を2枚発行:0.5時間
➢ Web上にあるフォーマットを参考に定款を作成:1時間
➢ 行政書士さんとのやり取りを通して定款を修正し、完成させる:2時間
➢ 公証役場で定款電子認証のための準備(印刷と押印):1時間
➢ 公証役場で定款電子認証:1時間
➢ 株式払い込み:0.5時間
➢ 法務局へ登記申請のための書類を、Web上のフォーマットを参考に作成:3時間
➢ 法務局へ登記申請のための準備(印刷と押印):1時間
➢ 法務局へ登記申請:1時間
➢ 法務局へ登記補正1回:2時間
計:16.5時間

 <コスト>
➢ 定款電子登録のための行政書士さんの手数料:7千円
➢ 定款登録:5万
➢ 印鑑(最安のネットショップ):2000円
➢ 印鑑証明×2:600円
➢ 登記登録の際の印紙:15万円
計:約21万円

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【司法書士さんに任せる場合】

 <実作業時間>

➢ ネットショップで印鑑を申し込む:0.5時間
➢ 区役所で印鑑証明を2枚発行:0.5時間
➢ 司法書士さんとの打ち合わせ:1時間
➢ 定款に加えたいことを決める:1時間
➢ 株式払い込み:0.5時間
計:3.5時間

<コスト>
➢ 司法書士さんの手数料:13万円
➢ 定款登録:5万
➢ (定款が電子登録でない場合:4万)
➢ 印鑑:2000円
➢ 印鑑証明×2:600円
➢ 登記登録の際の印紙:15万円
計:約33万円(定款電子認証でないなら、37万円程度)

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上記を見て、ご自身の価値基準で判断されればいいのかなと思います。具体的な必要書類等は、ウェブ上の情報か、会社設立の本か、先述した武石さんのブログを見ればわかると思います。

さて、僕は自分で行うことをおすすめするので、実際の経験からこうしたら最も効率的に登記手続きができそうだという意見を書いてみたいと思います。

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【自分で出来る効率的な登記手続き方法】
0. 自力で会社設立をするための本を一冊読む 1日目
1. 印鑑証明を2枚発行 1日目
2. 会社の代表取締役印兼銀行印(個人の実印とは違うもの)をネットショップで注文 1日目
3. 定款をフォーマット参考に自分で作る 1日目
4. 定款の電子認証をしてもらう行政書士さんをWebで探し、定款のデータを送る(メールのやり取りで、定款を修正、仕上げる) 2日目~3日目
5. 公証役場に定款認証に行く 4日目
6. 登記に必要な書類をフォーマット参考に自分で作る 4日目~6日目
7. わからないところがあっても、とりあえず仕上げて法務局に提出 7日目
8. 担当者が丁寧に修正箇所を教えてくれるので、それをもとに補正 8日目~12日目
9. 完了(登記謄本が手に入るのは、さらに4日程あとです)

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下記の3つがポイントです!

①定款を電子認証するために行政書士さんを使う(電子認証すると、4万円浮きます。また、定款にインプットを丁寧にくれる行政書士さんを使えば、定款作成作業もぐっと楽になります)

②必要書類はWeb上のフォーマットをフル活用する(パターン分けされていて公開されているので、自分の会社に合ったものが簡単に見つかります)

③最後の登記に関わる書類は、悩んでいないで仕上げて一度法務局に出してみる(補正は何度でもできるし、その方が早いです。僕は一人でもくもくと考えていたので、ここで大分時間をロスしてしまいました)

最後に感情的な部分ですが、自分が人生をかける会社、自分で手続きして登記が認証されたときは感慨深いものがありますよ!